デュエマパウパー
パウパーとは
パウパー/Pauperはコモンカード(レアリティが●もしくはC)限定構築のこと。元祖はマジック・ザ・ギャザリング。
パックを購入した際に余りがちなカード・レアリティの差で完全下位互換となってしまったカード・殿堂入りにより活躍の機会が奪われてしまったカードを活かせるし、初期投資も通常構築より格段に安く遊べる点がメリット。ゲームスピードが少しゆっくりでSトリガーを妨害するカードが少ないため、シールドをブレイクする際の駆け引きを楽しむこともできる。
殿堂入り推奨カード(2022/1/31更新)
パウパーでは強力すぎる以下のカードを殿堂入り推奨としている。環境の変化があった際は変更する。
禁止カードはコモンでないカード全てである。ただし一度でもコモンとして収録されていれば使用可能。
例)《コッコ・ルピア》ヒーローズ・クロス・パック 勝舞編にてコモンで収録
出展:デュエル・マスターズ(1)・(2)
とはいっても、コモンだけでも膨大な数があるため、どんなカードがあるのかわからないという方が多いと思う。まずは各文明にどのようなカードがあるのかを解説していく。
各文明の特長・戦術
①光文明
出展:デュエル・マスターズ(1)・(2)
攻撃面を見ると横並び戦略を取りやすい。《♪銀河の裁きに勝てるもの無し》・《♪正義の意志にひれ伏せ》・《♪高め合う領域》・《♪響け慟哭 奏でよ旋律》といったGR召喚のみならず、《燦燦-ザサン》による展開も強力。
さらにこの横並びしたクリーチャーは《裁キノ聖堂 レ・リョーカク》のサポートにより、並大抵のクリーチャーでは太刀打ちできないパワーへと変貌する。
フィニッシャーはコントロール向けのものが多く、《超次元シャイニー・ホール》+《激天下!シャチホコ・カイザー》を用いた《黙示護聖ファル・ピエロ》ループ、呪文を多用するデッキに強い《虚構の支配者メタフィクション》あたりが候補。
出展:デュエル・マスターズ(1)・(2)
防御面は堅牢で《無限の精霊リーサ》のような無限ブロッカー、Sトリガーでは《クイック・スパーク》・《ソプラノ裁徒/メロディアス・メロディ》のようなタップするカードのみならず、破壊しにくい永続ブロッカー付与《Dの光陣 ムルムル守神宮》が出たら最後、ブロックされないクリーチャーでもいない限りは攻撃が通らなくなってしまう。
②水文明
出展:デュエル・マスターズ(1)・(2)
攻撃面では《パラダイス・アロマ》によるサイバー速攻だけではなく《一番隊 ザエッサ》《真海の覇王 ググッピー》による横展開→《マノミ <ポセイドン.Star>》《電磁艦 シンペラー・マルコ》でドローをしながらのムートピアによるビートダウンを行うことができる。
また手札補充も得意で《セブ・コアクマン》・《氷牙フランツⅠ世/魔弾オープン・ブレイン》あたりはデッキを選ぶものの大量ドローが期待できる。
出展:デュエル・マスターズ(1)・(2)
防御面は4枚投入可能な《エメラル》でSトリガーを仕込むことが可能。除去としては《スパイラル・ゲート》・《霧隠テンサイ・ジャニット》と手打ちしやすいバウンスが多いことも特徴。《特攻の忠剣ハチ公》がどれだけ並んでも1発で全て退場させられる《蓄積された魔力の渦》が使えるのもポイント。
ブロッカーにも《オケ狭間 勘兵衛》・《龍装者 ギアファン》のように手堅いところが揃っている。
③闇文明
出展:デュエル・マスターズ(1)・(2)
コントロール向けのカードが多い。防御面では《凶器56号 ゴロン》+《衰罪 デ殺パイダー》のコンビが凶悪。3ターン目にして最大2体のクリーチャーを破壊でき、テンポを大きく阻害することができる。その一方でSトリガーは弱い。《奈落のニャンコ・ハンド》・《共倒れの刃》・《シャーロール・ドイル》・《デーモン・バイツ》・《ライオス銃鬼の封》のいずれも除去の範囲が中途半端だったり、相手に選択肢があったり、味方を巻き込んだりしてしまう。
出展:デュエル・マスターズ(1)・(2)
特長である手札破壊は、《ゴースト・タッチ》・《解体人形ジェニー》のように環境で活躍したカードから、《魔弾バレット・バイス》・《爆弾魔 タイガマイト》のように、デッキを選ぶが強力なカードも存在する。
墓地利用も得意で、《ボーンおどり・チャージャー》・《グルジェ・グルジェ》・《白骨の守護者ホネンビーGS》で肥やした墓地から《超次元リバイヴ・ホール》・《どんどん掘るナウ》などの墓地回収、《鬼面妖蟲ワーム・ゴワルスキー》・《死神竜凰ドルゲドス》で墓地進化、《幽影スピナ・ペドロ》・《罪無 ターボ兆》・《罪樹の影デッド・ウォール》のように墓地から使うことができるカードを駆使して粘り強く戦うことができる。
④火文明
出展:デュエル・マスターズ(1)・(2)
攻撃面に関しては速攻デッキ伝統の《狂戦士ブレイズ・クロー》に始まり、《ミサイル"J-飛"》、《ハクメイ童子》、《特攻の忠剣ハチ公》といったSAや、《ダチッコ <マック.Star>》《カチコミ入道 <バトライ.鬼>》のような強力なスター進化クリーチャーが並ぶ。
特に《特攻の忠剣ハチ公》は頭一つ抜けたスペックをしており、対策は必須。
立ちふさがるブロッカーも《裏霧隠フォクシット》、《ゲキトツ汽車 アイアン/ポットショット》で乗り越え、不足した手札は《斬斬人形コダマンマGS》、《トツゲキ戦車 バクゲットー》で補充しつつ攻められる。
出展:デュエル・マスターズ(1)・(2)
防御面はSトリガー呪文が強く、ほぼ確定除去となる《イフリート・ハンド》《ゴゴゴ・Go1・ナックル》に加え、2体除去の可能性を秘めた《轟戦!爆戦!!超決戦!!!》、構築でも活躍した《KAMASE-BURN!》、《ボルカニック・アロー》あたりが揃っている。
また相手の軽量スター進化もタマシードも処理できる《コンセントの炎霊》は進化元が残りつつ除去できるカードとして一級品。
⑤自然文明
出展:デュエル・マスターズ(1)・(2)
できることが非常に多い。4枚投入可能な《次元流の豪力》や《ウォッシャ幾三》で横展開、《拿繰の鎖 パンチフォックス》・《凸凹設計図》で手札補充、《フェアリー・Re:ライフ》・《イチゴッチ・タンク/レッツ・ゴイチゴ》でマナ加速、《ダンディ・ナスオ》・《ジオ・ナスオ》で墓地利用、《QX. <ゴエモンキー!.Star>》・《チョートッQ <グレガリ.Star>》で進化速攻と、多岐にわたる。
出展:デュエル・マスターズ(1)・(2)
防御面でも優遇されており、除去Sトリガークリーチャーの2大巨頭《バイナラ童話》・《ウイングアイ・マック》、マッハファイターの《Disガンバ》・《育ち盛りのホーンα》、軽い確定除去の《父なる大地》と優秀なものが揃っている。
また、《開運うれぴーマネッキー》《いきのこりのキノコ》のように攻撃を阻害するカードも存在するため、これらと《モニーリャⅦ》のようなガードマンを組み合わせると鉄壁の要塞と化す。
⑥ゼロ文明・多色
出展:デュエル・マスターズ(1)・(2)
ゼロ文明は《ヤッタレマン》《パーリ騎士》《終わりポンの助》でジョーカーズが組めそうに見える…のだが、それ以外はバニラ(能力なし)と、フレンチバニラ(Wブレイカーだけ・Sトリガーだけついているといったような、ほぼバニラ同然のクリーチャー)しかいない。一応《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》で大量ドローができるくらいの枚数はある。
多色には《激天下!シャチホコ・カイザー》《激相撲!ツッパリキシ》《勝利のプリンプリン》と優秀なサイキック・クリーチャーがいる。それ以外にも《戦略のD・H アツト》、《刀の3号 カツえもん剣》、《眼鏡妖精コモリ》、《腐敗聖者ベガ》、《ライマー・ブローコ》あたりは汎用性が高めで、様々なデッキに入れられるだろう。
各色の特長・カード紹介はこのくらいにして、次は実際に作成したデッキを紹介していこう。
サンプルデッキリスト
サンプルデッキその1 光水GRティーチャー
出展:デュエル・マスターズ
コモンのGRクリーチャーにはバニラがちょうど6種類ある。これらと《アクア・ティーチャー》を組み合わせれば、手札が尽きずGRクリーチャーを供給できるのではないかと考えた。
また、デュエキングパックで《タイム1 ドレミ》が初のコモン収録となり、折角なのでこの2種類のカードを活かせるデッキを作ってみることにした。
だが問題があった。全体的にパワーラインが低いため、《愛々の守護者チョップルン》は良くても相打ち、《無限の精霊リーサ》+《クイック・スパーク》を使われた日には全滅させられてしまう。解決方法はないか…
出展:デュエル・マスターズ
あった。《審絆の阻み 六華》だ。
パワー6000のブロッカー+W・ブレイカーと攻守万能なスペック。しかも《クイック・スパーク》《ウイングアイ・マック》が効かないのに1マナで展開できてしまう可能性があるクリーチャー。
あとは1ターンに複数GR召喚できる可能性のある《♪銀河の裁きに勝てるもの無し》《バリスイトーヨー/水筒の術》を採用し、相性の良い呪文で固めて完成!
そうして出来上がったデッキがこちら。
GRを全部バニラにしようかと思ったが、《破邪の意志 ティツィ》は素のスペックが高いため採用。このデッキはコモン限定の割に展開力と手札補充能力が凄まじく、あっという間に盤面がクリーチャーで溢れかえる。試しにパウパーのイベントに持ち込んだら《アクア・ティーチャー》を除去されなければほぼ勝ち、除去したとしても盤面が強固で突破できない状況となってしまう強力なデッキだった。
パウパーで組むデッキに迷った時おすすめなので、ぜひ使ってみてほしい。
サンプルデッキその2 水火自然牙マルコ
皆さんは、「牙マルコ」というデッキについてご存じだろうか?
《大勇者「ふたつ牙」》と《エンペラー・マルコ》の2種類の進化を軸にした中速デッキで、上記2種類の進化クリーチャーで得た手札とマナを使い、速やかにゲームを終わらせるデッキである。
なぜこのデッキについて解説したかというと、
《新勇者「ふたつ牙」》と《電磁艦 シンペラー・マルコ》。新たに登場したこの2種類によって、パウパーでも「牙マルコ」を再現することができるようになったからだ。
だが、この2種類は進化元がいてこそ真価を発揮できる。果たして両方の進化条件を満たしつつ、ついでのように手札を減らさずマナ加速もできるクリーチャーなどいるのだろうか?
いた。しかも2種!《眼鏡妖精コモリ》と《ネイチャー・グレンニャー》だ。
これら2種から繋がる強力な5マナ域として、《次元流の豪力》も採用。1枚で進化元2枚を確保できるのは嬉しい限りだ。
ということで、完成したデッキがこちら。
《眼鏡妖精コモリ》か《ネイチャー・グレンニャー》を引けるようにお祈りしよう。懐かしのデッキを使いたい方にお勧めのデッキだ。
サンプルデッキその3 水闇ムゲンクライム
王来篇の前、十王篇において、パウパーは大きく変化した。
全体的なコモンカードのパワー上昇、使いやすいコモンの多色クリーチャーや新キーワード登場。さらに再録によりコモンで再録されることとなったカードが一気に増え、新たな戦略が生まれることとなった。
そしてこの十王篇の中でもチーム零のキーワード、ムゲンクライム。
自分のクリーチャーをタップし、規定のコストを払えば墓地からでも召喚可能という、なかなかぶっ飛んだ能力をしている。
幸い墓地肥やしの手段も豊富にあるため、さっそくデッキを組んでみた。
《戦略のD・H アツト》・《戯具 ドゥゲンダ》でムゲンクライムを墓地に落としつつ、このデッキの要となる《戯具 ザンボロン》を探しに行きやすくなっている。
今回紹介したデッキは、いずれも2~3年以内に登場したカードを多めに使っている。
もし興味があれば、ぜひ作成・対戦していただきたい。
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更新内容
2020/5/31 殿堂入り推奨カードをハヤブサマルだけに変更、カード紹介に十王篇1弾のカードを追加、紹介しているデッキ内容調整
2022/1/26 カード紹介に王来篇までのカードを追加、紹介デッキ内容変更
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