積水ハウス地面師詐欺事件:概要と関連作品の紹介

積水ハウス地面師詐欺事件(せきすいハウスじめんしさぎじけん)は、2017年6月に積水ハウスが地面師グループにより約55億円を騙し取られた事件です。事件の舞台となったのは、東京都品川区にある旅館「海喜館」であり、地面師グループはこの土地を狙い、積水ハウスを含む複数の不動産会社をターゲットにしました。

事件の経緯

地面師グループは、偽の土地所有者を名乗り、積水ハウスに海喜館の土地を70億円で売却すると持ちかけました。積水ハウスは、所有権移転の仮登記を行い、売買代金の一部である63億円を支払いましたが、実際にはこの土地の売買契約は成立しておらず、積水ハウスは偽の所有者に騙されていたことが後に判明しました。

詐欺が成功した要因

この詐欺が成功した要因として、積水ハウス側が地面師対策を怠ったことや、取引の急ぎすぎによる確認不足が挙げられます。例えば、土地の所有者の身元確認が不十分であったことや、不審な点がいくつか見られたにもかかわらず取引を進めてしまったことが、事件の発覚を遅らせました。

事件後の影響と訴訟

事件後、積水ハウスは内部での対立が表面化し、経営陣の入れ替えや企業統治の強化が図られました。また、詐欺グループは刑事訴訟で有罪判決を受け、一部の民事訴訟では損害賠償命令が下されています。

事件の詳細については、こちらのリンク先を参照してください。

積水ハウス詐欺事件を題材とした作品

この事件は、書籍やドキュメンタリー、映画など様々な作品にインスピレーションを与えました。これらの作品は、事件の詳細や犯人の心理面、社会への広範な影響を探ります。

地面師たち
新庄耕が本事件を下敷きにした小説を出版。

辻本拓海は大物地面師・ハリソン山中と出会い、彼のもとで不動産詐欺を行っていた。メンバーは元司法書士の後藤、土地の情報を集める図面師の竹下、土地所有者の「なりすまし役」を手配する麗子の五人。彼らはハリソンの提案で泉岳寺駅至近にある市場価格100億円という広大な土地に狙いをつける。一方、定年が迫った刑事の辰は、かつて逮捕したが不起訴に終わったハリソン山中を独自に追っていた――。次々と明らかになる地面師たちの素顔、未だかつてない綱渡りの取引、難航する辰の捜査。それぞれの思惑が交錯した末に待ちうけていた結末とは? 実在の事件をモチーフに描いた新時代のクライムノベル。

地面師たち

続編もでています

シンガポールのカジノで元Jリーガーの稲田は全財産を失い失意のどん底にいた。一部始終を見ていた大物地面師・ハリソン山中は、詐欺メンバーの一員として稲田に仕事を依頼する。日本に戻り、ディベロッパーの宏彰、支援者の菅原と共に準備に入るが、予定していた苫小牧のプランが突然白紙となり、代案として北極海航路開通を見込んだ釧路へ変更を余儀なくされる。しかし、成功すれば200億円超えの大金が見込まれる前代未聞の大仕事。ハリソン山中が狙いをつけたターゲットは、シンガポールの大手不動産ディベロッパーの御曹司・ケビン。在留メンバーの一人、マヤによる色仕掛けの罠に嵌ったケビンは、逡巡しつつも、日本人の親友・リュウの後押しもあり、釧路の用地購入に乗り出す。一方、警視庁捜査二課のサクラは、不動産詐欺の捜査過程で地面師一味の関与を疑い、ハリソン山中が趣味の狩猟で頻繁に北海道を訪れていたとの情報を得て渡道するのだが――。



前作『地面師たち』がNetflixにてドラマ化! 2024年7月25日(木)より世界独占配信スタート。

地面師たち ファイナル・ベッツ

2024年7月に同名の実写ドラマ版がNetflixにて世界配信されており大ヒットしています。


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