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その52 食支援は誰のため?

 食支援は誰に対して行うものなのか。私たち、新宿食支援研究会の作った食支援の定義は以下の通りです。「本人・家族の口から食べたいという希望がある、もしくは身体的に栄養ケアの必要がある人に対して①適切な栄養摂取 ②経口摂取の維持 ③食を楽しむことを目的としてリスクマネジメントの視点を持ち、適切な支援を行っていくこと。」この中の「本人・家族の口から食べたいという希望がある、もしくは身体的に栄養ケアの必要がある人」が食支援の対象者です。

 もう少し具体的に考えていくと、「本人・家族の口から食べたいという希望がある人」は、何ならかの障害、主に摂食嚥下障害で口から食べられない方の中で、食べたいという希望がある方。では、摂食嚥下障害の発症率はどれくらいでしょうか。地域の高齢者の中で摂食嚥下障害者の割合は約16%というデータがあります。

 また、「身体的に栄養ケアの必要がある人」は、いわゆる低栄養者と考えられます。厚生労働省の「平成27年 国民健康・栄養調査」によると、65歳以上の高齢者に占める低栄養の割合は16.7%とあります。

 高齢者だけ考えても2割弱の方に食支援が必要と考えられます。それに加えて、地域には高齢者以外でも食支援が必要な方もいます。

 食支援活動を始める時、まずは自分たちの地域のだれが対象なのか、それは何人くらいなのかをリサーチしましょう。そこから活動の中身が具体的に見えてくるはずです。

 食支援対象者は、高齢者だけ考えても2割弱。対象者の人数をリサーチさうることから自分たちの活動を考えていく。

 

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