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その44 頂点は点

 誰でもわかることですが、頂点の後は下り坂しかありません。だから、頂点を長く維持しようと思います。しかし、頂点は文字通り点であり、線でも面でもありません。チームの目標を達成した時、「このままずっと!」と誰もが思いますが、維持することは大変なことです。頂点は点なのですから。その後は下り坂です。したがってその後にできることは次の3つ。

・さらなる高みを目指す
・別の高みを目指す
・いったん降りて同じ山を登りなおす

 個人の目標設定はそれぞれですが、チームのリーダーがどの道を歩んでいくのかは重要です。リーダーが世代交代などしてしまうとどこを目指せばいいのかわからなくなるケースもあります。多くはさらなる高みを目指すあまり、つらくなって頓挫してしまいます。

 個人的には、チームの俊敏さが重要だと考えています。ある目標に向かってどんどん進んでいく、ある頂点に達すれば次のフェーズに移行する。さらなる高みを目指すケースも、全く違う活動をするケースも、いったん降りて同じ山をいかに効率的に登れるかチャレンジするケースもあります。
 私たち新宿食支援研究会には20以上のプロジェクト(ワーキンググループ)があり、それぞれが何ならかの山を駆け上がっています。そして何らかの結論が出ればすぐに次のフェーズに移行します。そのプロジェクト自体をなくして次のプロジェクトを立ち上げることもあります。同じプロジェクトを何度も繰り返しながらより良いものを仕上げるものもあります。例えばタベマチフォーラムの実行委員会のように。なぜこのように動けるのか。それは少人数プロジェクトチームだからです。

 チームが大きくなり、唯一絶対の目標があると次のフェーズに動きにくくなります。絶えず頂点の次にあるものを考えていくことがチームリーダの能力です。

 頂点は一瞬。頂点の次にどう動けるかがチームの能力。


 

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