240911


私のことを待って起きていて,朝になって私は眠いのにもかかわらず寝付けなくなって,ユキちゃんは起きていた分寝ている.
料理をして待っていて,洗濯物は畳まれている.
眠剤掻き込んで昏睡してしまいたい(意識をとにかく落としたい!)
こんなに酷くなってきたにも関わらず,創作物はいまだにカスばかりで,死にたくなってくる.ユキちゃんは本当に手を動かす人で,集中(過集中かもしれない)する人だと思っている.私は彼女のことを尊敬しているからこそ,もはや触れたくもないのにも関わらず,薬で無意識になった私はそれを許してくれなかったようだ.酷い気分である.
どうしてこんなにも一生懸命に生きているのに,世界に傷つけられなければいけないのかと思う.薬は止めなくてはいけないと思う.いや,いや,そうではない.私にはそれが必要でたまらないからそれをやっているだけである.ユキちゃんが煙草を吸うのとなんら変わらないのではないかと私は思うのである.
昨日お客さんに,「君は少し変な子だと思うよ」と言われ,私は内心喜んだ.私は変な子になりたかったのであろうと思う.傷つきたいのかもしれないし,トラウマの再演かもしれないし,「普通の一言に埋もれない人が好き」という言葉を本当に真に受けているうちにこんな風になってしまったのかもしれない.
また,頭が焼ける感覚がする.これで家に一人だったらば頭が完全に空回りして絶叫していただろう.ユキちゃんがよこですやすや眠っているから私は文章に昇華するというぎりぎりの戦いができている.「あなたを理解できる人は少ないかもしれないけど,自分ならあなたの孤独を支えてあげられるかもしれない,分かってあげられるかもしれない」という言葉を偶に聞く,もはや失望はしない.またこれか,と思うばかりである.
ユキちゃんは人ごみでパニックを起こすことがある.そういうのを私は昔から許す癖があったように思う.いじめられっ子に殴られたことがあるのは,彼女が人にやさしくされたことがないからだと思って泣いた.みんなは私の肩を持った.私はいい気分だった.偽善に過ぎなかったのかもしれないが,あれは私のポリシーにかなり近いところにある本心の優しさであったようにも思う.
私の理性的性格や性嫌悪は,完全にプラトニック信仰的に後付けされたものであるということに私はついぞ自分に失望した.

13:49
そろそろ,と言ってもあと30分くらいしたら準備を始めようかなと思う.石川さんは私に同情して,出世払いでいいよと言い,1万円貸してくれるようだ.こうやってやっているうちにいつの間にか金銭感覚や貞操観念が瓦解しきって,風俗をやったりしているだろうか?いや,そんなはずはないとさすがに思う.私のプラトニックが崩壊したのは,然るべき相手がやっと見つかったということに過ぎないからであるはずだから.私は初めてを終えた日の朝の電車で泣いて,憂鬱に苛まれながら原稿書きに話を聞いてもらうことをお願いしたのを覚えている.
というのは,私はプラトニック的恋愛を成就させかけていたからである.その相手についに失望され,私は普遍的性欲を知る必要に駆られ,その焦りが出た.私はこのような議題について本当に長々と語る癖がある.少女信仰は女体信仰に変化しかけているのかもしれない.いや,違う.私は決して女体を好いているわけではない.講義的な意味での「少女」の実践的心理の変化について興味があるというだけだ.
実際,これは非常に興味深いことであるが,ユキちゃんの首を絞めたとき,私は実は本当に冷静だったのである.「今?」「まじかよ」「いい子だから,落ち着いて」と私を宥めようとする姿は,完全に殺人鬼かなを目の前にしたときのそれに近いものがあった.レイプを行われるとき,人はああいうふうに怯え,相手を刺激しないように怯えるしかないのだろう.私が母から虐待を受けていた時も,これ以上自分のダメージを増やさないことが優先され,反撃という姿勢を全くとる気になれなかった.あれを合意の上の暴力や心中であるとするのは,絶対に間違っている.そもそも合意の上の心中などというものは存在にしないのかもしれない.あるとしたらそれはBDSMである.さて,きっと体格的にも衝動的暴力性でも,ユキちゃんの方が上であっただろう.私はきっと押し倒されたら勝てないはずだった.しかし私はあの時完全に何らかの「欲」に駆られていた.それは一体,取材に近いものがあった.私は本当に冷静だった.この後の日常に悪い効果を与えないために,物を破壊するというような行為は慎んだし,嫌われかねないような言動はその時ですら避けていた.私の目標は,「私に敵わないこと」「私しかいないこと」「私なら出来ること」のプレゼンテーションに過ぎなかった.

ユキちゃんはまだ寝ている.

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