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背面黒板に二人ぼっち、泣き止ませられない事申し訳なし、理由が解らないんだもの、曲がり角は慚愧にて逃亡、夕日に焼かれた空と湖、これ以上ない赤で、動悸、過呼吸、足が痺れて、目眩、ふらり、提灯に嫌気、放置しすぎた綿菓子、口の中すら痛い、泥だらけのワイシャツでも、仲良うなれるかしら。
夏の手を、絵具で真っ青にして、雨の中、ずっと歩いていて、赤い階段を上ったり、ブランコに乗った、多量に反射した日光に服を濡らしたり、虹が消えれば、蜻蛉の大群が空一面を覆ったり、曲がり角に大きな向日葵が咲いていたり、トンネルの中では手を繋いで、そうして決まって泣いていて、鳥居を潜る。