時折、戦友に出逢う。キッチュな小料理屋で対面して、囁くように言葉を交わす。私達はそこで、世間一般という共通敵と如何に戦ったかを、武勇伝の響きで、社会生活を語る。別れ際に、心の中で握手をして、電車を見送る。大抵の場合、この関係はここで終わる。もし終わらないなら、それは恋か嘘つきだ。

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