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63.5 - 夏祭りだね

63.5(*63はこちら

Chantrapas(シャントラパ/以下”C”): 今回はやっぱり「インターネットって無いの?」だよ。

Johnny Cash(ジョニー・キャッシュ/以下”JC”): 都会にネット無し……なかなかのテーマだよね。

C: インターネットって国内情報だけだったっけ?

JC: なってる。はははは。うん、多分なってると思うよ。海外の情報は入って来てない。

C: それじゃどん詰まるでしょう。

JC: 円安もあんまり気付いてない。「日本沈没」みたいな考え方をする人が出てきても当たり前よ。別に間違ってないけど……ハッキリ言えば一つだよ。「アメリカの属国」なんだから。アメリカの変化が日本を変える。「アメリカ待ちじゃ駄目」とかそういう事は通用しないんですよ。

C: そう。

JC: 個人の意識を実生活で変えていくことは凄く重要。ただ、それを日本国民全員に照らし合わせて考えるというのは……あまり必要じゃない行為。それがドッチラケとなるなら、それを防ぐために世界を見てたらいい。日本国内を「今」照らし合わせて見るのは……。

C: 余計ドッチラケる。

JC: うん。多少国内は無視。問題をズラされる。「問題はそこじゃない」ということばかり。そういうコントロールが出来てるからね全部。はははは。

C: <強制貯蓄><国民は物価上昇を許容している>とか。

JC: あれ本当に炎上してたのかなとすら思ってる。嘘じゃない? そんな感覚すら多分無いんじゃないのかな。(※リンク:日銀 黒田総裁 “値上げ許容度”発言「適切でなかった」と陳謝|NHK)

C: そうなんだよね。すっごいリアルの薄いニュースだった。から騒ぎ。

JC: 物価上昇や円安は政府だけの責任と思ってるような気もするよね。「日銀のせいでもあるんだよ」という、政府としては一つの責任回避としてネタだな、と思う。やるなぁと思ったけどね。ははは!

C: 「黒田さんそれはないですよ!」というポップがあるでしょう。お茶の間向けの。

JC: あぁ。

C: そんなの言えない……。本当にそういう「インターネットが無い世界」と別れちゃったな……。景気のいいジョーク聞く?

JC: うん。ふふふ。

C: メキシカンジョークを一つ。日韓ワールドカップっていつだっけ、2002年?

JC: 多分。

C: 東京でメキシコ代表のサポーター連中とすれ違った人がいて、道を聞かれたんだよね。東京でだよ、「オーイタにはどうやって行くんだい?」って。

JC: あぁ~。

C: 明るい!

JC: メキシコから来てるから距離感がね。在日のメキシカンだったら爆笑だけど……。

C: ははは。世界広い。良い話だなぁ。

JC: 中南米の人は明るいんだろうね。

C: 根拠のない楽観は大事でしょう。根拠なき楽観……否定されがちだけど。

JC: 大事。楽観性に根拠いらないからね? 本来は要らないはず。

C: キャンプに行って、

JC: うん。

C: 木にこの板を打ち付けて作業台にしよう、と。ある人が「木に添ってノコギリで板を切らないと」って。

JC: うん。

C: 「待てよ、このノコギリでは上手く切れそうにないぞ。まずは刃を研がないといけない。」

JC: うん。

C: それを研ぐための回転台がいる……回転台はどこにある? 山を降りて街に行く。で、そのまま一週間行方不明になる。

JC: おん。

C: 回転台の相場価格を街で聞き続けていたのを誰かが見たとか見ないとか……。

JC: ふふふ。

C: 「根拠」ってこういうことになってない?

JC: そうね。はははは!

C: さっき読んでた本に書いてただけなんだけど。(『ユーモア・スケッチ傑作選』浅倉久志 編・訳)ははは。ぴったりの寓話だね。根拠……いる時はいりますけど。根拠至上主義みたいな……ね?

JC: ラテンの人ってちょっと郷愁がある。そこ大事な気がするよね。哀しみを「捨てていく」みたいな。そこが文化的に日本とはちょっと違う所があるのかもね。フェリーニがピエロを描いたりとか。

C: うん。

JC: 具体的に見ていけばどこの国にもあるのかもしれないけど。大して悲しい思いをしてない子供の頃でもあったんだよね、秋の夕暮れとか……。何かあるんだろうな。メランコリックを前面に提示すると芸術性が高くて、それを隠して見せないようにすればするほど楽観主義みたいな。そういう安直な感覚がないこともない。お祭りだってそうじゃん。ちょっと哀しくて美しい。

C: 昔からお祭りが駄目なんだよね。

JC: ふうん。

C: 哀しいしか入らない。お祭りの刹那は……合わない。

JC: ははははは!

C: 「続かないのになぜ関わらないといけないの?」って。妙な態度でずっと来てた。

JC: なるほどね。

C: 通り過ぎるような関係に意味あるのかなとずっと思ってたけど、そこは変わってきたかもしれない。捨てていく刹那は……うん。祭は行かないけどね!

(Rec. 8 ここまで/*一覧はこちら


2022年6月21日 doubles studioにて録音

ダブルス・ストゥディオ
Johnny Cash (thinker/artist) & Chantrapas (designer/curator) 

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