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CANADAのDELIGHT物語〜やったろう関西〜 #02

※2018年10月18日の記事です。

#02 「先輩がいたから」


SHUN:長くなったけど、CANADAの経歴としてはそんな感じだね。

池ポン:まとめると、大学1年の冬に結成。2年の時のコンテストがきっかけとなり、3年のWESTから結果が出始めたということですね。当時CANADAがとしては「関西から世界にいく下地を作る」ことが1番の目的だったということでしたが、そこに至った理由を教えていただけますか?

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SHUN:それぞれの思いの発端は別で、多分NAOKIとも違うんだけど。自分としては2008年、自分が2年生の時に、1つ先輩のチームでHKRさんの所属する「Hot M!LK」が勝てなかったことが大きかった。イケポンはHKRさんの現役時代をあまり見てないと思うんだけど、HKRさんって現役時代誰よりも練習してて、超ストイックでビビるくらいダブルダッチ大好きだったの。ずっと練習してるし、気がつけば逆宙してるし・・・っていう人でもJAPANで勝てないんだっていうのを間近で見て、「マジか」と。
でもだからこそ勝ちたいなと思ったし、関西から世界に行ける下地を作りたいなと。CANADAの中でもそれぞれいろんな思いがあるとは思うけど、個人的にはそういう思いがあってチームに発信したことを覚えてる。

池ポン:そうだったんですね。

SHUN:「どうやったら勝てますかね?」っていろんな人に話を聞いて。デモの内容じゃなくて「なんで勝ったんですか?」って。そんな中「SHUNはなんで勝ちたいの?」って聞いてくれた人がいたんだけど、そう聞かれると理由がわかんなかったのね。それ3年生の6月くらいの話なんだけど。

NAOKI:いろんな人に話を聞いてたよね。

SHUN:うん。確かになんで勝ちたいんだろうって思って。別に勝たなくてもいいじゃん。アポロシアター行かなくて社会人になってる人なんていっぱいいるし。でもダブルダッチやdut(dig up treasure)というものが好きでそれを続けてきたから、結果的に自分たちの名前が残らなかったとしても、自分の好きなdut、関西が勝ち続けて行ってくれる下地が残せたらいいなと思って。オレらの世代って関西の同期は他サークル含めてすごく仲が良かったから、もちろん自分達のチームがNYに行けたら一番いいんだけど、どこのチームが行っても納得できるとも正直思ってた。

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池ポン:はい。応援側を含めて、関西からNYに行くんだっていう団結感が本当に強かったのを覚えています。

NAOKI:そうだったね。あの時はサークル、団体関係なく応援してくれてたよね。

池ポン:「関西からどこかNYに行ってほしい」という思いは、みんなが持っていたんじゃないですかね。

SHUN:ステージに立ってても、2008年との違いはそこかな。東京だったけど、アウェイ感を感じることもなかったし。

池ポン:関西一丸となってましたよね。

SHUN:自分達の名を残したいていう気持ちもあったけど、今後関西が普通にNYに行けるような環境に持っていきたかった。だから「目的」は「関西が世界に行ける下地を作るため」で、「目標」が「JAPANで優勝すること」だった。

「ココで行かないと。この年じゃないとダメなんだ。」って思いもあったよ


NAOKI:SHUNはメンバーそれぞれに違うって言ってたけど、まあ一緒なんじゃないかな。YUI、MARINA、KEIとはそういう話をしたことないけど。他のみんながどう感じてたかは分かんないけど、2回生の時に見たJAPANは俺も本当に喰らったよね。「行けないんだ」って。あれだけ練習して、あれだけずっとダブルダッチのことを考えてる人達でも行けないんだ。「Hot M!LK」だけでなく「Laugh&Grow FAT」「casino steal」・・・1個上の先輩達は俺はNYに行くと思ってたからさ。
そこの下についた身としては、やっぱ行くのが使命だなって。それはNYに行った後、ちゃんと先輩達に伝えたし。「僕たちだけがオイシイ思いをした感じになってるけど、本当にそこは1個上の人達がいたから。自分たちだけでは絶対に行けなかった。ポンコツチームでした。」って。
「ココで行かないと。この年じゃないとダメなんだ。」って思いもあったよ・・・まあそれだけで行ったと思われても困るんだけどさ(笑)。ちゃんとコレ(腕)もあったと思ってもらいたいんだけどさ(笑)。

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池ポン:(笑)。当時を振り返ると「イケてる音楽を」という感覚がまだあまりなかったように思うんです、「CANADA」がJAPANで勝つまで。その切り口でデモを作ったのは何故なんですか?

SHUN:そこがNAOKIだね。

NAOKI:最初に持ってきた曲は全然違う曲だったの。その曲はみんなの反応が「ちょっと違う」って感じで。よくあるじゃん、イヤホンだと良く聴こえる曲と、みんなでスピーカーで聴いて良い曲と。で、どうやったらステージでいい聞こえ方するかを考えてさ。
相対するチームも、だいたいどんなことしてくるか分かるじゃん。その中で目立つ方法は何だろうっていうのは、ちゃんと考えてみんなで選んでいたのかもしれない。でも「Vi-tour」は、いつも思ってた以上のことをやってきてた唯一のチームだったかな。技は東京の人達の方が洗練されてたけど。・・・ちゃんと喋れてるかな?

池ポン:はい。NAOKIさんが自分のことを話してくれているのを聞くのは、すごく自分的にはレアです。

NAOKI:そうかな。

池ポン:隠してる方が良いって思ってそうな(笑)。

SHUN:ちゅうか、これムカつくんだけど、いっつも最初は俺に喋らせんの。

池ポン:最初は?

SHUN:俺にある程度喋らせた上で、核心だけボーンて喋るっしょ。オレが出汁ね。ムカつくでしょ(笑)?

NAOKI:そんなつもりは無いけどね。お互い、こう、あるじゃん。ここは漏れてるんじゃないかな、とか。お互い同じ熱量でいったら・・・あれじゃん。

dutのあの代の人達は、本当に黄金世代だよね。


SHUN:まあとにかく総じてCANADAは楽しかったな。NAOKIも1個上の人がいたからっていう思いでやってたんだ。

NAOKI:1個上の人達にはやっぱアツい思いがあるね。今先輩がダブルダッチを続けてることも、自分にとってのモチベーションになってる。シルク・ドゥ・ソレイユのステージに立っていたり。超面白いもん、1個上の人達。

SHUN:俺も同じだな。さっきはHKRさんだけにフォーカスしたけど、本当にいろんな人にお世話になったし。

NAOKI:俺もハラオさんがいなかったら、音楽を掘り下げるようなことをしなかっただろうし、ハラオさんがいなかったら音楽に対する興味も薄かったんじゃないかなあ。

SHUN:dutのあの代の人達は、本当に黄金世代だよね。

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NAOKI:ブリナイ(Brilliant Night)で、キヨシさんがビートボックスやった時は「やられたな」って思ったもん。

SHUN:あれは、セコかったよな。

池ポン:あのブリナイは、おふたりが3年生の春ですか?

NAOKI:そうだね。「やってくれてるなあオイ!」みたいな感じだよね。普通1年生からしたら3年生って憧れるもんじゃん。でもそれよりカッコいい4年生がいるから(笑)。

SHUN:3年になったらキムタクになれると思ってたのに、上にもう1個めちゃくちゃカッコいいのがいるから自分はV6にしかなれないんだよね(笑)。WAになって踊っちゃうんだよね、オンリーワンにはなれないんだよね。

池ポン:(笑)。

NAOKI:まあ先輩はカッコよかった。

SHUN:大会に勝ったけど、それとこれとは別だよね。

NAOKI:やっぱあれは憧れるよ。

(#03に続く:2018年10月19日公開)

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