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【メンバー紹介 #2】お客様の課題解決に向けて、新たな技術で世の中を変えていく:PM職 マネージャー

2013年の「犯罪収益移転防止法(※1)」の改正に伴い、ここ数年で一気に普及が進んでいるWEB上での口座開設。使ったことはあるものの裏側では何が行われているのか、なかなか知る機会も少ないのではないでしょうか。

そこで今回は、技術職であるデータマネジメント部 プロダクト開発グループマネジャーのD.Hさんにインタビュー。WEB口座開設の具体的事例や、ダブルスタンダードがプロジェクトに取り組む際に大切しているスタンスを聞いてみました。

(※1) 犯罪収益移転防止法とは
通称「犯収法」。金融機関や不動産売買時など、特定の事業者が取引する際の本人確認で定められている。マネーロンダリングやテロ組織への資金供与の防止を目的とする。

D.Hさん
システム系の専門学校を卒業後、プログラマーとしてキャリアをスタート。その後は営業を経験し、SIerでWEBシステムの開発に従事。PMとして複数の案件に携わる。2015年、知人の紹介を経てダブルスタンダードへ転職。現在はデータマネジメント部 プロダクト開発グループのマネージャーとして活躍中。


より深く、お客様のビジネスに携わりたい

ーーD.Hさんのこれまでの経歴を教えてください。

新卒でプログラマーとして、携帯電話の通信部分の開発を3年ほど担当。開発領域をある程度経験できたと思えたタイミングで、2社目で営業に転身しました。「ただシステムを作るだけではダメだ」と危機感を感じ、ビジネス側のことも知りたいと思ったのが転職背景です。

そこから3社目でSIerに籍を移し、WEBシステムの開発に従事。徐々に案件全体の管理を任せてもらえるようになり、いちエンジニアから、プロジェクトマネージャー(以下、PM)という立場でプロジェクトに携わるようになりました。

ーーその後、どのような経緯でダブルスタンダードに入社したのでしょうか。

知人からダブルスタンダードの社員を紹介され、「一緒にやらないか」と誘われて入社しました。2015年ごろのことですね。

今後の事業・組織拡大に伴い、ゆくゆくはシステム部門のマネジメントもお任せしたいというお話もいただいていました。

ーー入社の決め手になった部分を教えてください。

システムを開発して終わりではなく、開発後もお客様に価値を提供し続けられるビジネスに感銘を受けたことですね。

それまで関わったプロジェクトでは、システム開発完了と同時に解散となることが多くて。この場合、チーム内で培ってきた知識やノウハウが継承されないため、同じようなオーダーをいただいた際もチームを一から結成する手間が発生します。

また開発の受注量が多い時期は売り上げが上がりますが、開発案件が減少すると売り上げが低下するので、収益面での安定性に欠けるという問題もあります。

ですがダブルスタンダードでは、「お客様のビジネスでは今何が問題なのか」という課題設定部分からご一緒し、課題解決の手段としてシステム開発を行う。さらにシステム開発後も、当初の目的通りにお客様の売り上げが立っているか、人件費が削減されているかなど、様々な観点からご提案を重ねていきます。

上流から下流まで携わりながら、「お客様のビジネスをよりよくしていくには」と考え続けながら、お客様と長期的な関係を築いていくんです。

開発費だけに依存しないため収益面も安定しますし、今までほとんど経験したことのないビジネスモデルに魅力を感じました。

ーーダブルスタンダードならではのビジネスの進め方に関心を持っていたんですね。

そうですね。私個人としても「周囲の力を借りながら、どうプロジェクトを動かしていくか」を考える方が得意なんです。

お客様の課題に対して「Aというやり方もありますよ」「Bという方法も取れますよ」と様々な角度から答えを出していく。技術で一足飛びに解決するのではなく、お客様の課題をベースに一気通貫でアプローチできる部分が魅力的でしたね。

技術ありきではなく「お客様の課題」を軸にスタート

ーーD.Hさんが考えるダブルスタンダードの強みを教えてください。

お客様の課題を解決する中で、新しい技術を次々に生み出し続けているところだと思っています。

ダブルスタンダードでは、技術はあくまで「ツール」だと捉えていて、技術そのものに重きを置いていません。

もちろんデータジェネレート(※2)などの軸になる技術はありますが、最初から「この技術で解決しよう」という考えはなくて、「お客様の課題」を基準に、使用する技術(ツール)を考えています

必ずしも革新的な技術を用いるわけではなく、過去の技術を再利用する場面も多くあり、そこから結果的に革新的なサービスを生み出すのです。

(※2)データジェネレートとは
データに関する各種処理のことで、データレイクの構築やAIの教師データ作成などに不可欠な、DXの基盤技術のこと。

ーー「技術基準」ではなく、「お客様の課題」を軸にしたシステム開発が特徴なのですね。

はい。今ではダブルスタンダードの主力技術になっているOCR(※3)やeKYC(※4)も、お客様の課題を解決する中で開発されたものです。さらに、このOCRやeKYCから派生した技術もあります。

例えばOCRを使ってデータを読み取る際、文字化けしない高品質な画像を利用するのが理想的ですが、それが手に入らない場合は「文字化けしない画像をどう作るか」「文字化けしたらどうするか」というロジックまでも一緒に考えます。このロジックが横展開することで、結果的に新しい技術開発につながるのです。

(※3)OCRとは
印刷されたもしくは手書きの文字や、画像などのデータをテキストデータに変換する技術のこと。

(※4)eKYCとは
WEB上で本人確認手続きを完結するための各種技術のこと。

ーー常にお客様の課題を起点とする上で、D.Hさんが心がけていることを教えてください。

お客様の声に耳を傾けつつも、「課題をどう解決するか」を最終的なゴールにして提案するようにしています

お客様から言われたことだけをやるのではなく、本来の目的からずれずにプロジェクトが進んでいるか注視する。時にはお客様と意見がぶつかり合うこともありますが、こうした対立を恐れずに、常に同じ方向を向いてあるべき姿を一緒に目指すようにしています。

ーーお客様の目的を達成することを最重要に考えた上で、周囲を巻き込んでいるんですね。

そうですね。このスタンスは社内に対しても同じです。マネジャーとして各プロジェクトをレビューしているのですが、「お客様の目的達成を最重要に考えた上で行動してほしい」と常に発信しています。

そのためレビューを開始する時は「そもそもお客様の目的は何か」を必ず聞くようにしていて、目的に対する手段を明確にした上で、メンバーの行動をレビューしています。

幸いなことに、お客様の課題解決のために行動できるメンバーばかりなので、みんなで同じ目標に向かって働けていると思いますね。

「目的を達成できるか」を常に問い続ける

ーーこれまで携わってきたプロジェクトで、D.Hさんが特に印象に残っているものは何ですか?

2017年に発表したマネックス証券株式会社様のWEB口座開設です。

口座開設に必要な本人確認書類の提出などをWEB上で完結させた、弊社初のプロジェクトになります。現在ダブルスタンダードが担当する他のWEB口座開設の案件にも通じる基盤技術を作れた点で、印象的な事例でした。

当時の口座開設は郵送手続きが主流で、業界的にもWEBでの口座開設はちょうど普及し始めたタイミング。OCRを用いたバックオフィス業務の仕組み作りまで携わるのは、かなり珍しい取り組みだったんです。

ーープロジェクトを進める中で、特に苦戦した点を教えてください。

参考資料などもほぼない状況で全てが試行錯誤の連続でしたが、特に苦戦したポイントは2点です。

1つは、本人確認書類のチェックをどう自動化するのかという部分です。

いくらWEB化を進めたとはいえ、口座開設希望者の本人確認書類チェックには「人」の仕事が避けられなくて。そうした「人」による確認作業もできるだけ簡略化し、トータルの人件費も抑えたいというご要望をいただいたんです。

この課題に対してはOCRによって一部業務の自動化を図りました。また完全に自動化しきれなかった部分に関しては、業務プロセスの改善提案を重ね、人件費の削減に取り組みました。

2つ目は、口座開設希望者(エンドユーザー)の方々にとっても使いやすい仕組み作り

本人確認のための写真撮影の際、WEBに慣れていない方だと操作中に混乱する可能性もありますよね。これを可能な限り防ぐために、リアルタイムでヘルプを出せる仕組み作りを検討しました。

ーー技術提案だけでなく、根本的な業務フローの改善・構築まで向き合っていたんですね。

その通りです。ここまでやり切るのが、ダブルスタンダード流のやり方だと思います。

繰り返しになりますが、プロジェクトにおいて本来の目的とずれている時は、相手がお客様であってもはっきりと意見を言います。「本当に目的を達成できるのか」を常に考え、お客様と向き合うのです。

例えば先ほどの口座開設希望者の写真撮影では、見栄えのいいアプリを作って、それで写真撮影をするのはどうかという案も最初あがっていたんです。

でもこれだとWEBページからアプリに遷移する一手間が発生するので、ユーザー離脱につながってしまう。利用者様を大切にするマネックス証券様の想いを丁寧にくみ取りながら、そもそもの課題に立ち戻り、結局はWEBページ上で完結できるよう設計しました。

機能的に満足するためだけのシステムを追加開発すれば弊社の利益にはなりますが、お客様の本質的な課題解決にはならない。目的からずれている場合はしっかりと軌道修正して、本質的な課題解決につなげることがダブルスタンダード流ですね。

お客様と一緒に、世の中を変えていく!

ーーダブルスタンダードでは現在、WEB口座開設をはじめとした金融機関様の案件を多く手がけていますが、今後はどのようなお問合わせが増えると考えますか?

(1)マイナンバーカード搭載のICチップで本人確認を行う「公的個人認証」
(2)手書き文字を認識するOCR

この2つのニーズが高まると予想しています。特に後者の需要はより顕著だと思いますね。例えば、保険関連や役所の申請書類などは、手書きを求められるケースがまだまだたくさん存在します。

こうした場合はまず、「手書きの廃止(書面のデジタル化)」の提案を試みるのですが、組織やご利用者様の状況によっては一足跳びに改革を進められず、どうしても手書きを辞められないケースもあるでしょう。

このようなケースに備えて弊社では、AIなども活用しながら、手書きの文字を解析する「手書きOCR」をご提案できるよう、技術開発に邁進しています。

ーーこうしたニーズに応えるために、社内で取り組んでいることを教えてください。

誰でも同じようなアウトプットを出せるよう、PMの仕事の指標になるガイドライン整備に奔走しています。

直接的な開発作業は外部のベンダー様に委託しているため、ダブルスタンダードのPMに求められるのは、お客様が作りたいシステムを細部まで具現化すること。正直かなりレベルの高い仕事です。

だからこそ、未経験の方でもいちからPMの仕事を学べる環境整備が必要です。

これを実現し、経験者・未経験者問わず、「一緒にお客様の課題を解決したい!」という想いで入社してくださった方々が、着実に成果を出せるチーム作りをしていきたいと考えています。

ーーやる気がある方には門戸が開かれていると。では、どんな素質を持った方であればダブルスタンダードでやりがいを感じて働けると考えますか?

たくさんのプロジェクトに関わるので、要件を端的に伝えられるコミュニケーション能力は求められるでしょう。一つのことをじっくり考え込むタイプというより、課題整理から計画、実行までスピーディに動ける方が特に成果を出しやすいと思います。

ボールをキャッチしすぎない効率性と機敏さが求められるため、そうした方とご一緒できたらうれしいですね。

ーーではダブルスタンダードへの入社を検討されている方に向けて、最後にメッセージをお願いします!

弊社ではプライム案件の受注がほとんどなので、間に別の会社をはさまず、お客様と直接やり取りができます。さらに私たちPMが日々関わる相手は、企業の経営層や業務部門の方々ばかり。つまり、課題を抱えられている当事者とダイレクトに向き合えるのです。

そのため「お客様と一緒に世の中を変えていく」ような勢いで仕事に臨める。この部分は本当にやりがいがあると感じています。今回お伝えしたWEB口座開設の事例をとっても、「世の中を変えることができた」という自負があります。

このように、自分の関わる仕事で「世の中を変えたい」という気概のある方は、現時点のスキルレベルに関係なくぜひ挑戦いただきたいですね。

ーーD.Hさん、ありがとうございました!

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