とまけん

沖縄生まれのゴミです

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  • 読書感想文

    年内に100冊するのが目標なので、ついでに読書感想文書いていきます。

最近の記事

『踊れないガール』感想

山本ぽてとさんのトークイベント面白かった。面白い話を聴いたりラジオでよく聴いてる人やSNSでよく見かける人たちに会えたりして、嬉しくて頭が上手く回らなかった。 24歳くらいの頃に行った宮古島のロックフェスでワンオクやケツメイシやオレンジレンジを次々に観たときの感じに似てた。意味が違うかもしれないけど久保田利伸の『TIMEシャワーに射たれて…』という曲を思い出した。情報のシャワーのような時間だった。拭くのが勿体無い。 さて、話を聞いてて色々熱くなったので、今更ながらぽてとさん

    • 歩く

       実家から小学校への通学ルートは、大きく分けて二通りあった。大通りを沿って歩く道と、狭い裏通りを歩く道だ。  僕は後者を行くのが好きだった。車の往来が激しい大通りよりはのんびり歩けるし、そっちのほうが友達の家も多い。そして何より、細かい道を知っている自分の「大人になれた感」がたまらなかった。  実家のマンションを出ると、さっそく上記の選択肢が現れる。右に行くなら大通り、左に行くなら裏通り。迷わず左を行く。左に歩き出した時点で、友達の家が2軒見える。ひとりは料理人になり、もう

      • 『ひょんなこと』感想

        長文になりそうなのでメモがてらこっちに書きます。思ったことをありのまま書いてるので文法とかは全然アレな感じで。 ナミさんに借りた、ネルノダイスキ作の漫画『ひょんなこと』、すごい良かった。 大きくわけて二つの感想が出てくるんだけど、 ①幼児的と言ってもいいくらいの「自分のための世界説明」の切り取り ②俺がアーティストだったらこの感性にしがみつく努力をする って感じ。 ①について、例えば俺は子供のとき、テレビの映像がなぜ瞬時に切り替わるのかをよくわかってなくて、テレビという箱

        • 猫のスリッパ

           とある取引先の事務所には、玄関に「来客用スリッパ」と記された靴箱があり、その最上段に大きな猫の刺繍が施されたスリッパがある。  他の質素なスリッパに囲まれたそれは、どういうつもりなのかと聞きたくなるほど浮いていて、そして可愛らしかった。  僕はなんとなく、毎回その猫のスリッパを選んで履いていた。  ある日、その取引先の男性社員の方と、たまたま玄関で出くわした。  軽い挨拶を交わし、いつものようにスリッパに履き替える。  咄嗟に、僕はいつもの猫のスリッパではなく、その下にあ

        『踊れないガール』感想

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        • 読書感想文
          14本

        記事

          全力で釣られろ

          僕はガールズバーやキャバクラといった場所が少し苦手だ。 知らない女性に気を使いながら酒を飲む空間、という認識を持っている。何にお金を払っているのか、というより、何にお金が発生しているのかがよくわからない。 転職してからもうすぐ2年になる。 ほとんど男性しかいない職場なので、彼らと飲みに行く約束をした場合、それは「1軒目に居酒屋、2軒目にガールズバーかキャバクラに行く」ことを意味する。 苦手な空間に行くことを約束されるので、最初は抵抗があったのだが、カラオケは好きなのでよく歌

          全力で釣られろ

          人生のハム太郎

          給料増えないハム太郎 税金重たいハム太郎 大好きだった 友達はもう… 正直疲れたハム太郎 後悔してるよハム太郎 離婚をしたいよハム太郎 大好きなのは 昔のお前 今夜も帰らないハム太郎 退職したいよハム太郎 お仕事きついよハム太郎 入社した頃の 熱意はどこに… 今夜も寝れないハム太郎 お酒が足りないハム太郎 毎晩空けるよハム太郎 誰か私の 話を聞いて… まだまだ酔えないハム太郎 部屋から出れないハム太郎 私、わかったのハム太郎 人生を少し 間違えただけ 今までありがとう

          人生のハム太郎

          無添加短文集

          短文のほうが頭に入るよね。そりゃそうだ。 ということで、ここ4日間くらいで仕事中に考えてたことを、いくつか短文にまとめました。 ・恥ずかしい過去を消すには、長生きするしかないのかもしれない。 ・多様性というのは、「お前がお前のまま生きていいし、俺も俺のまま生きていい」ってことなのだと思うけど、現状、日本ではその価値観は全く達成されてない。全く。 ・「低価格で高品質」ほど気持ち悪いものはない。 日本の接客はどこもレベルが高いと言われがちだが、どう考えてもレベルの問題じゃな

          無添加短文集

          モテ実存主義

          モテたいという欲望は昔からある。 モテ方にも色々あると思うが、クラスで一番人気のアイツや、クールで頼り甲斐のあるあの人みたいな、僕が一つも味わったことのないモテ日常を過ごしてみたいと思っている。 僕には姉と兄がいる。 2人とも、ちょっと信じられないくらいモテる。 姉はもともと芸能界にいた。兄はコミュニケーション能力がとんでもなく高い。 兄が同級生の女子8人を呼んで家で遊んでいたという伝説を残した頃、僕は1人でおままごとで遊んでいた。 姉が上京してすごいスピードで人脈を

          モテ実存主義

          なぜ海に行くのか

          仕事しててもしょうがないのでコンビニで休憩していると、6人くらいの若い男がドバドバとやってきた。 他県の人たちには信じられないかもしれないが、全ての沖縄県民は、髪型と半ズボンの長さだけで道ゆく男どもを県民か観光客か一瞬で見分ける能力があるので、彼らが観光客であることは僕もすぐに理解したのだが、 何より目を引いたのは、彼らが着ていた色とりどりのアロハシャツだった。 恐らく同じモデルの色違いのシャツを6人全員で合わせたのだろう。もはや制服に近いその統一感は、彼らがいかにこの島

          なぜ海に行くのか

          FYFQ的映画評論『NOPE』

          今回は『NOPE』観て参りました!! 監督はジョーダン・ピール、主演はダニエル・カルーヤなど。『ゲットアウト』でコンビを組んだ2人ですね。 父親の不審な死により経営が危うくなった牧場を営む黒人調教師のOJは、雲の中に居る未確認飛行物体の存在に気づき、その姿を撮影して一儲けしようとするのだが…といった内容です。 大まかなジャンルで言うとSFホラー的な作品ではありますが、個人的には、バランスの良い混合映画だと感じました。  ※混合映画というジャンルはありません。いろんなジャ

          FYFQ的映画評論『NOPE』

          FYFQ的映画評論『パラサイト 半地下の家族』

          ラジオ音源 https://open.spotify.com/episode/617Y0MczetAa9oarvcbByU?si=UkNqntbWTN-KH3tsqG9msw 今回観た映画は、2019年公開、韓国発の壮絶なブラックコメディスリラー映画、『パラサイト 半地下の家族』です! 監督はポン・ジュノ、主演はソン・ガンホなど。 今作は世界中で大絶賛されて、アカデミー賞を筆頭に本当に数多くの表彰を受けた作品です。日本では2020年度における海外映画のなかでは最高興収を記録

          FYFQ的映画評論『パラサイト 半地下の家族』

          【台本公開】FYFQ的映画評論『プーと大人になった僕』

          今回観た映画は、2018年に公開されたファンタジー映画、『プーと大人になった僕』! 監督マーク・フォスター、主演はユアン・マクレガー。   これは実写映画でして、物語は第二次世界大戦前のイギリスから始まります。主人公の少年・クリストファー・ロビンは、プーさんやその仲間たちと楽しく過ごしていたのですが、 成長するにつれて、寄宿学校に入れられたり、戦争に出兵したり、戦後も仕事が忙しくなったり、そのせいで家族との関係がこじれたりして、そんな忙殺された日々のなかで、プーさん達と過ごし

          【台本公開】FYFQ的映画評論『プーと大人になった僕』

          文字数の少ない世の中での、自分らしい文字数の話

          ポッドキャスト番組『不要不急問答(https://www.tenbusu.ryukyu/podcast2)』にて、最近は映画評論を配信している。 別に映画をたくさん観てきたわけでも詳しいわけでもないのだが、どう感じたかを語るくらいは自由だと思っているので堂々と続けている。 評論する前提で映画を観ると、その映画が持つテーマ(だと僕が勝手に解釈しているもの)や、ひとつひとつの繊細な表現に、これまで以上に目が行くようになった。 アウトプットの必要性が高まるほどインプットの質も比例

          文字数の少ない世の中での、自分らしい文字数の話

          【台本公開】FYFQ的映画評論『ジョーカー』

          今回扱う映画は、2019年に公開され世界中が震えたあの問題作!『ジョーカー』! 監督はトッド・フィリップス、主演はホアキン・フェニックス。このホアキン・フェニックスさんの演技がまた凄まじいもので、もちろん役者ってすごい仕事だし、演技ができるって時点で僕は一定のリスペクトを持ってるつもりですけど、久しぶりに映画でうわあーー演技力すげーー!と思わされました。 ホアキン・フェニックスさんって役者としての才能ももちろんすごいんですけど、もともとの性格というか人物的にかなり変わった

          【台本公開】FYFQ的映画評論『ジョーカー』

          【台本公開】FYFQ的映画評論『グラン・トリノ』

          今回扱う映画は、2008年公開、監督・主演をクリント・イーストウッドが務めたあの名作! 『グラントリノ』! クリント・イーストウッドですよ…! この映画を撮ってる時点で80歳近い年齢です。というか今はもう90何歳かくらいですけど、最近も新しい映画を出してて、なんかもう超人ですよね。 ダーティハリーかっこいいよね!の時代からもう50年くらい経ってるわけですからね。 そんな超人が主演監督を務めたのがこの『グラントリノ』という作品です。 僕はこれを観るのは2回目なんですけど、最

          【台本公開】FYFQ的映画評論『グラン・トリノ』

          最近ふと思ったこと2つ/社会人的なものと、世界人口の愛の話

          社会人になってから2回の転職を経験した。あえて乱暴な言い方をすると、1社目は20〜30代の若い人達しかいない会社、2社目は年齢に限らず圧倒的に女性が多い会社、そして現在は年齢に限らず圧倒的に男性が多い会社だ。 その経験を思い返して、ふと気づいたことがある。 目上の人との話し方や飲み会での振る舞い方などの「社会人としてのルール・マナー」的なもの、本音を言えば僕の中では世界一しょうもなくてどうでもいいものに、一番こだわりが強かったのはダントツで1社目の若い人達だった。 そうい

          最近ふと思ったこと2つ/社会人的なものと、世界人口の愛の話