見出し画像

最近読んだ小説について2

前回の投稿から随分時間が経ってしまいましたが、5冊読んだら書こうと決めているので、読書感想文2です。ネタバレしないで感想文を書くのって難しい。

1.殺人勤務医 大石圭著 お化けよりも人間怖い系のホラー。作者の小説を他にも読んでいるけど、殺人鬼にも感情移入できる作品が多い気がする。だとしても、ちょっと気に食わないところがあるから殺しちゃうのはダメだよね。ラストの下りは私のこれまでの人生と重なり合わせてありかも。と思ってしまった。本当はダメだよ!

2.テロリストのパラソル 藤原伊織著 この作品はハードボイルド小説の金字塔ではないでしょうか。バチクソ面白いので、ネタバレ一切なしで1日で読み切って欲しい。掻い摘んで紹介すると、かつて学生運動に投じてたアル中の主人公が、テロ事件に遭遇したら自分の過去とテロが関係してて、真実を追わなきゃいけなくなった的な話です。てんこ盛りの設定や伏線もハードボイルド過ぎて、ご都合主義も盛り過ぎ感も全然感じない。主人公だけでなく主要な人物は全てハードボイルドで脇役がいい仕事しています。村上春樹と村上龍が好きな人はぜひ読んで欲しい。どちらの感じも味わえます。ちなみに初めて藤原伊織さんの作品を読んだのだけど、この後全作購入しました。故人なのが惜しい。

3.ひまわりの祝祭 藤原伊織著 こちらも超ハードボイルド。人生捨ててるギャンブル強者の元天才デザイナーが妻の自殺の真相と、背後に見え隠れする一枚の絵画を巡ったその筋との攻防のお話。テロリストのパラソルで虜になったので一気読みしました。すごーく大きな風呂敷を畳むのってご都合主義感は強いけど、ちゃんと畳めているのでOK。

4.崩れる 貫井徳郎著 著者の割と初期の短編集なようで、「結婚にまつわる」短編集なのだが、結婚を舞台装置に使ったとしては弱いと感じた。短篇なのでお昼休みに読むにはちょうどよかった。

5.魔女の子供はやってこない 矢部崇著 ラノベ風というかほぼラノベ。主人公がストーリーテラーで、魔女見習いが依頼人?の願いを叶えるお話。全般的に口調も軽いんだけど、存分コミカルなホラーを楽しめた。ラストに至る下りは詠めるけど、詠めたとして納得のラスト。ただ、小学生の回顧録としてなのか、編集が見逃したのか誤植が多い。

ネタバレせずに感想文を書くって難しいですね。

読書感想文以外にも音楽とかお題があればエッセイとかも書きたいと思います。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?