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DooRuマガジン(ドアルマガジン)

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毎週月曜日・水曜日・金曜日に教育情報を発信 最新情報から勉強に関するお役立ち情報まで家庭学習でお困りの皆さんへお届けします。
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#教育

教員免許更新制の廃止検討について

今回は、教員免許の更新制の廃止が検討されていることについての記事を紹介します。 2009年度から始まったこちらの制度ですが、イメージしやすいところでいうと、車の運転免許の更新と似ています。 教員免許の場合は10年を期限とし、期限が切れる2年以内に計30時間以上の講習を受ける必要がある制度になります。 導入の背景には 「(指導力不足の)不適格教員の排除」 「 教員の資質向上を目指す」 という目的があったようです。 一方で ・各地の教育委員会が実施している研修と重なる

「ケーキの切れない非行少年たち」を読んで

「ケーキの切れない非行少年たち」という本のタイトルを聞いたことはあるでしょうか。 著者の宮口幸治氏は童精神科医として少年院に勤務しており、本の内容も自身が関わった子どもの事例がたくさん出てきます。 今回は、本の紹介をする記事としたいと思います。 まずタイトルにある「ケーキの切れない」という言葉について。 「ここに丸いケーキがあります。3人で食べるとしたらどうやって切りますか?皆が平等になるように切ってください」 という問題に対し、粗暴な言動が目立っていた少年はかなり

「こども庁」について

政府は、「こども庁」の創設に向けて、7月にも準備室を立ち上げ、組織のあり方や政策について本格的な検討を始める方針を固めました。 こども庁が必要な理由として、こども庁の創設を求める特設サイトででは以下のように説明されています。 ⼦ども関連の政策は、保育園・学童保育や医療は厚⽣労働省。幼稚園と学校は⽂部科学省、さらには警察庁や法務省、総務省、経済産業省、国⼟交通省など、関係省庁がバラバラに動き、縦割り⾏政の弊害が起きています。 このように、少⼦化に影響を与える要因が解決されな

工藤勇一氏の「校長ブログ」について

学校現場の改革に取り組んできた先生のメッセージがまとめられた連載「校長ブログ」の中から、「vol.06学校現場に脳科学を 「三日坊主」責めるのは間違い」という記事を紹介します。 この連載では、「学校の「当たり前」をやめた。: 生徒も教師も変わる!公立名門中学校長の改革」などの著書で知られている工藤勇一氏の取り組についてまとめられています。 vol.06の記事の中では、脳科学を活用した教育あり方に関心を持ち、約3年間の研究を行ったなかで、「心理的安全性」と「メタ認知能力」に

「校則」について考えること

2月16日、髪を黒く染めるように強く指導されたことが原因で、不登校になったという大阪の府立高校の女子生徒の訴えに対して大阪地方裁は、 「髪の染色や脱色を禁止した校則は学校の裁量の範囲内で、頭髪指導も違法とはいえない」と判断しました。 生徒に髪の染色や脱色を禁止することについては 「正当な教育目的で定められた合理的なもの」 と判断する一方で、生徒が不登校になった後、教室から机を撤去したり座席表や名簿から名前を消すといったことは「許されない」と判断し、33万円を支払うように

休校期間中の遅れは取り戻せるの??

【日本経済新聞の調査から分かったこと】 ①休校によって、多いところでは約200時間分の授業が消失している。   ↓ 対策として、夏休みを短縮する自治体もある。 和歌山県・岡山県・・・・・・9日間 東京都・山形県・沖縄県・・・10〜19日間 茨城県・栃木県・埼玉県 石川県・岐阜県・愛知県・・・20〜29日間 千葉県・奈良県・・・・・・・30日以上 (学校の判断により変更あり)    ②7割以上の都道府県教育委員会が「緊急事態宣言解除で学校が再開しても、当面は元どおりのペースで

9月入学に反対提言 日本教育学会「効果期待できず」

【日本教育学会の考え】 ・9月入学にしても、学習の遅れを取り戻し、学力格差を縮小する効果は期待できない ・初等中等教育段階で直接メリットのある児童生徒は極めて限られる ・ オンライン学習環境の整備や複数担任制の導入などが、9月入学以外で学力を落とさない方法ではないか ・入試については、試験問題の範囲を学習進度の遅い学校に合わせるのはどうか 【国際化が進むと・・】 9月入学賛成派の意見として挙げられるのが「国際化が進む」ということ。 猪口邦子氏(元少子化相)、河村建夫氏(元文

9月入学に向けての2つの案

【そもそもなぜ9月入学にしようとしているのか】 ・休校期間によって生じた学習の遅れを取り戻すため ・欧米各国と入学・卒業の時期が一緒になるので留学等がしやすい   【2つの案の課題】 ①第1案を採用し、2021年9月入学者を17カ月分(2014年4月2日〜2015年9月1日生まれ)とした場合に、待機児童の増加、教員不足などの問題が起きる ②第2案を採用し、入学者を毎年13カ月分とすれば緩やかに移行できるが、学年の範囲が毎年変わるのは複雑 (例) 2021年9月  2014