見出し画像

3年ぶりに通信プランを見直してみた

2019年の消費税増税のタイミングで、支払い手段のキャッシュレス化や通信プラン・電力プランの見直しなどを一斉に行ってから3年。
今年(年を越したので昨年)、WiMAXのプロバイダ契約が更新となるタイミングで、乗り換えを行いました。

色々と気付きもあったので、感想としてまとめてみます。


WiMAX2+ ⇒ WiMAX+5G

まずはメインの通信手段となるWiMAXの乗り換えについてです。
 

WiMAXの通信品質は安定感がある(個人の感想)

はじめに、今までの私の自宅通信回線遍歴をざっとまとめるとこんな感じです。
一時期、感じのいい営業さんに隙を突かれてJ:COMを契約してしまったときはありましたが、基本WiMAXにお世話になっています。

固定回線(詳細は失念)
→ WiMAX(モバイルルーター)
→ 固定回線(J:COM)
→ WiMAX(ホームルーター)
→ WiMAX(モバイルルーター)[今]

固定回線については、
> 通信品質がシビアに問われるような趣味や仕事内容ではない
> 契約・引越し・解約で逐一工事をしないといけない煩わしさ
> 工事で部屋に人を入れないといけないのが嫌
という点からできるだけ避けて生きてきました。
一般的な動画視聴、ネットサーフィン、オンライン会議程度の生活であれば、固定回線である必要性はまったくないと私は思っています。

※私が都内の比較的人口が多く、地形的に開けた地域に住んでいることも影響している可能性があります。契約検討の際は居住地域や生活スタイルの特徴を鑑みて、慎重に決めてくださいね。


ホームルーターかモバイルルーターか

ちゃんと名称がついていることまでは私も知らなかったのですが、ルーターには大きく2種類があります。

【ホームルーター】
形状は円柱・角柱(切る前のバームクーヘン状)
置き型でコンセントを差すと自動起動(バッテリー切れという概念はない)
設定変更はPC・スマホ等で管理ページにアクセス

【モバイルルーター】
スマホのような形と大きさ
持ち歩き型で電源オン・オフが可能(バッテリー切れが起こり得る)
本体パネルの操作でほぼ全ての設定変更が可能

私は今回、モバイルルーターにしました。
後の章でも書きますが、持ち運びの手間やバッテリー切れの不安はほぼないです。慣れの問題なので、よっぽどの忘れ物体質とかでなければモバイルルーターをお薦めします。
特に大学生やノマドワーカーなど、自宅以外の場所で勉強や仕事をする機会が多い人は、モバイルルーターの強みを存分に享受してほしいですね。

懸念点は、友だちに「WiMAX繋がせてよ」と言われて安易に接続を許してしまうと、スマホのWi-Fi自動接続機能が仇となって探知機の役割を果たし、キャンパス内や街中を歩いているところをWiMAXのせいでバレてしまうということくらいです笑


悲しいことに契約更新しても得がない

WiMAXを検討するときに困るのが、プロバイダが多すぎることです。10種類・20種類平気で出てきます。
ただ、これもたくさんあるWiMAXのプロバイダ比較サイトに書かれているように、通信回線やルーター(機器)はまったく同じなので、あとは料金や細かいサービス部分でどのプロバイダにするかを選ぶだけです。

私はこれまでGMOとくとくBBで契約しており、当然そのまま契約更新・切り替えするのが一番楽なので検討したのですが、3年間律儀に使い続けた割には何の優遇もなくメリットは見つかりませんでした。
回線品質やカバーエリアも向上して5Gにも対応して、ということで以前のプランより料金が上がるのは納得できたとしても、新規申し込みユーザーと基本料金が同じというのは「あ〜そんなもんなのか」とちょっと悲しくなりました。

※新規申し込み特典でお得に使えるよう解約後に再度同じプロバイダに申し込む手もあったけど、空白期間ができるリスクとその他色々考えるのが面倒なので断念。


プロバイダ選び、トータルの安さだけに振り回されるな

そんなこんなで多数ある他のプロバイダを比較して、最終的にZEUS WiMAXに決めました。
比較検討する中で思ったことがあったので、少し触れてみます。

  • 月額料金は「利用料金+端末分割代金」で比較する。実質的な負担額はだいたい似たり寄ったりなので、「割高すぎないところを選ぶ」くらいの感覚でよい。

  • ルーターは基本買い取り方式。途中解約時は残債請求されるので注意が必要。(レンタル方式のプランも一部ある)

  • 解約手数料が安くても「端末代金割引による実質的な契約期間縛り」(例:36カ月分割払いを条件に端末代が実質0円になる) を見落とさないよう注意。

  • プロバイダ比較サイトの一覧表は2年プランも3年プランもごちゃ混ぜで無理やり載せている & たぶんアフィリエイト報酬の影響で見せ方の ‘えこひいき’ が発生している。
    契約検討の際は、公式サイトの情報を元に自分なりにシミュレーションすることが大切。比較表は参考にしても鵜呑みにはしないこと!

  • トータルで安いのは魅力的だが、毎月の支払い料金が安定していることの方が大事。
    【ここが落とし穴なのですが、毎月の支出金額管理の観点でも、これくらいの料金で使えてるんだなという安心感の醸成の観点でも、月額料金の変動や割高感が少ないことは大切です。たとえトータルで多少安くても、前半だけ割引価格で後半の月額料金が大きく割高になるプランは良くないです。】

  • 複雑すぎるキャッシュバックは避けるのが無難。(ZEUSもそんなにシンプルではないですがそれは棚に上げさせて、、)
    【複雑な条件を1つでも満たせないと受け取れないようなキャッシュバックを加味したプラン比較はあまり推奨しません。「キャッシュバックがあったらけっこうお得だけど、キャッシュバックがなくてもまあ許容範囲かな」と思えるくらいがベスト!】


届いて実際に使ってみての感想

まず感じたのが、ルーターが数年前とは比較にならないくらいデカくなっていること。
左が2021年4月発売モデル(WiMAX+5G対応)、右が2014年8月発売モデル(WiMAX2+対応)です。以前は可愛らしいサイズ感でしたが、今や厚みはそのままで通常のスマホサイズにまで大きくなっています。
高機能化によるサイズアップの波が、スマホだけでなくルーターにもきているんですかねえ。

※余談ですが、横にボールペンを置いているのは昔地理学を専攻していた頃の名残です。写真の中に必ず大きさのわかる物を写すというのは基本のキ。

左:Galaxy 5G Mobile Wi-Fi、右:Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD15

このように大きくなったルーターですが、むしろ画面が大きくなって画面が見やすいし、普段使っているスマートフォンと同じサイズ感なのでそんなに使いづらさはないです。
持ち歩きの手間もあまり感じないです。外出時の持ち物がスマホ1台からスマホとルーターの2台になるだけで。
多少かさばったり200g程度重くなるのは確かですが、普段からバッグが小さい、あるいは荷物を持たないような人でない限りは、それほど気にならないかなと思います。


あと、このGalaxy 5G Mobile Wi-Fiはバッテリーが大!容!量!なので、バッテリー切れの心配は私の中から消え去りました。昔使っていたルーターとは雲泥の差です。
私は仕事中もルーターをONのままにしていますが、バッテリー残量が25%もあれば朝家を出てから帰宅するまで十分もちます。
(一定時間通信がないとWi-Fiを自動切断するルーターの機能を有効化済み、通勤電車の中や休憩中くらいしかスマホを触らない場合)

以下、参考までにGalaxy 5G Mobile Wi-Fiのバッテリー情報を。

バッテリー容量:5,000mAh
連続通信時間:約1,000分 つまり 約16時間40分(初期設定時)
連続待受時間:約790時間(初期設定時)

UQ WiMAXの製品紹介ページより


続いては、気になる通信速度です。

こちらは大晦日31日の17時半頃に、WiMAXに無線接続した自宅のMacで測定したものです。住所は公開できないので、都内某所とだけ言っておきます。
一応5G利用可能エリア内ですが、結局5G通信に対応した端末がないと意味がないみたいですね。まあ20〜30Mbpsあれば今の私には十分な速度です。
※11月中旬、土曜日の22時台に計測したときも下り27Mbps、上り15Mbpsくらい出ていたので、なかなか優秀だと思います。

USEN GATE 02の速度測定サイトにて測定

あ、触れ忘れていたのですが、WiMAX+5Gからは3日間で10GB以上通信すると発動する通信制限がなくなっています。
リモートワークの影響で10GBをたびたび超過して、18時〜翌2時頃まで低速で使っていたあの頃が懐かしいです。今は超快適です。

ついで言うと、ZEUS WiMAXではプラスエリアモードを使用した月に通常なら発生する1,100円の追加料金が一切掛かりません。
実家が超田舎にある人間からすると、地味にありがたい特典です。


Wi-Fiのセキュリティの話

さて、WiMAX編の最後に大事なセキュリティの話をしておきましょう。
Wi-Fiのセキュリティにはいくつかの規格があります。
Galaxy 5G Mobile Wi-Fiでは現在、次の4種類のセキュリティ規格が選択できるようになっています。

WPA3-SAE (AES)
WPA2-PSK/WPA3-SAE (AES)
WPA2-PSK (AES)
オープン(←おそらくセキュリティなし、誰でも使えるという意味)

セキュリティ規格は脆弱性の発見とセキュリティ性能強化の繰り返しの歴史で、おおまかにWEP → WPA → WPA2 → WPA3といった変遷をたどっています。
私もなんとなく認識はあったものの今回改めて調べ直してみて、Wi-Fiのセキュリティに関する意識が思ったより低かったなと反省しています。

特に、旧ルーターのセキュリティ設定がWPA/WPA2混合モードのままになっていたというのが一番ショックでした。そこまで詳しい知識がないのであれですが、WPA3まで出ているこの時代にWPAでも接続可能な設定にしていたのは、なかなかにまずいんじゃないかと思っています。
たまたま繋いだMacがセキュリティ警告を出してくれていなかったら、最後まで気付かずにいたと思うと怖くなりました。


こちらの記事を参考におさらいしたところ、新しくWiMAXのルーターが届いた後にすべきこととして、最低でも以下のようなものがありそうです。

  • SSID名を変更する(機種名を特定されないようにする)

  • Web管理画面のログインパスワードを変更する
    (私の場合初期設定は ‘IMEIの下6桁’ になっていました。ちなみにこの初期値は公式サイトで公開されている内容です。)

  • WPA3などのできるだけ安全性の高い規格に変更する
    (PCやスマホがWPA3に未対応の場合もあるので、その際はWPA2との混合モードを選ぶといいと思います)

  • ルーターのソフトウェアの更新を行う

  • ルーター本体の画面ロックを設定する

  • ルーターに挿しているSIMのロックPINを変更する?

  • Wi-Fiパスワードを変更する?


ちなみに、ザッと説明書やルーターの管理メニューを見てみましたが、Galaxy 5G Mobile Wi-FiにはゲストWi-Fi機能は備わっていないようです。
前に使っていたホームルーターにはゲストSSIDの機能があったのですが、モバイルルーターには機能を付けないルールなんですかね。
(1台のルーターへの同時接続台数もホームルーターの方が多かったりするので、家での複数台接続が主なユースケースとして想定されている影響でしょう)


Y!mobile ⇒ povo2.0

さて、メインの通信手段であるWiMAXについて長々と書いてきましたが、今回は並行してスマホ本体の通信プランも乗り換えました。

3年放置した間にどんどん割高になっていた

私が以前契約していたのは、Y!mobileのスマホベーシックプランSというやつでした(現在は新規受付していない古いプランです)。
契約した3年前はまだ今ほどスマホ業界の低価格化が進んでおらず、たしかに当時の最安プランでは決してないものの、いくつかのメリットを感じて決めた記憶があります。
たとえば、MNO*で通信品質が安定しているだろうという期待、実際に通信速度比較サイトでの評価が高いこと、10分以内の通話料が無料、LINEの本人認証が可能、PayPay等のポイントに強いなど。

*Mobile Network Operator(移動体通信事業者)の略で、自前で回線網・設備を持っています。ちなみに、Y!mobileはソフトバンクのサブブランドです。
対して、自前で回線網・設備を持たずMNOから借りて使っているのがMVNO(Mobile Virtual Network Operatorの略、仮想移動体通信事業者)です。

契約当初は半年間の料金割引期間やデータ無料増量サービス等があり、解約も簡単だったため、「乗り換え考えるのめんどくさいな〜」と思いながらダラダラ使い続けていました。
ところがこの2022年(年越しちゃったけど)、かねてからの総務省の積極的な値下げのおふれもあり、巷では3GBのデータ容量が月額1,000円で使えるのが当たり前になっています。
そんな中私は、デフォルトで10分の電話掛け放題枠がついているとはいえ、3GBで3,000円という破格のスマホ料金を毎月払い続けていたのです。バカすぎる・・。

そしてあるとき、たまたま友だちからオススメされたのがpovoでした。
他の大手キャリアの格安プランや楽天モバイルなども検討しましたが、結局povo2.0に決めました。
基本料金0円で(一切課金していない状態でも送受信最大128kbpsで一応ネットは繋がります)、トッピングした分&通話した分だけ上乗せで支払うという画期的な仕組みにやはり惹かれました。
前述の乗り換えでモバイルルーターをGETしており外出先でも自宅でも基本的にWiMAXの電波で賄えるので、最悪電話とルーターを忘れたときの一時的なデータ通信さえできれば事足りるからです。


乗り換え手続きとMNP(横道にそれます)

乗り換えで電話番号を移す際に必ず行うMNP転出の手続き。
MNP予約番号というものを取得し乗り換え先に伝えるのですが、毎回思うのが有効期限ややこしい!てこと。

MNP予約番号の有効期限は、どのサービス事業者でもたぶん一律15日間。でも実は、乗り換え先の申し込みに際しては “有効期限が13日以上必要” などの規定があります。
私もこれまで数回MNP転出をしてきましたが、ほぼ毎回有効期限が12〜13日以上必要だった気がします。1回それを知らなくて残存期間が足りず、MNP予約番号を取得し直したことがありましたもん。
それなら初めから有効期限3日くらいで表記しといてくれよ、と思います。。

とまあこんな感じで、実質的に乗り換え先の申し込み当日か前日くらいに番号を取得することになるので、MNP予約番号については手順と注意点だけ確認しておいて直前にサクッと取得しましょう。
今はマイページにログインして24時間取得できるところがほとんどだと思うので、ログインパスワードさえ忘れなければ大丈夫です。


さて、povoに申し込んでからSIMが手元に届くまでですが、かなり早かったです。申し込み日の翌日くらいかな。
※私のスマホはeSIM未対応なので、物理SIMを使っています。申し込み前に必ず確認しておきましょう。

乗り換え時の対応ですが、スマートフォン端末はそのまま同じ物を使い続け、挿しているSIMカードを入れ替えるだけなので、アプリ引き継ぎなどはやらなくて済みました。


povo安い!!

わかっていたとはいえ、やはり安いです。定額で絶対発生する料金というものが存在しないので、ただただ楽。
また、基本的にWiMAXのモバイルルーターを持ち歩いているので、povoでのデータ通信はほぼ発生しません。

お試しで「データ追加3GB (90日間)」を1,280円でトッピング購入しているところですが、1カ月で1GB弱の消費しかなく、
実質的な月額料金は500円くらい【1カ月あたりのトッピング料金427円+100円前後の従量課金通話料金】ということになります。
契約管理用のアプリもシンプルで使いやすいですし、今のところ申し分ない使い勝手です。


私がスマホデビュー、というかモバイル端末デビューしたのは、高校を卒業したときでした。
auショップに初めて入り、親と一緒に契約手続きをしたのを覚えています。
10年ほど前の話ですが、あの頃の毎月の料金支払いは6,000〜7,000円くらいだった気がします。それを考えると安くなりましたねえ、、。

「なんでも安くすればいいってもんじゃねえ。MNOの設備投資と平時・災害時の重要インフラと化した通信網への評価や還元をちゃんとやるべきだ。」という声もどこかで読んだことがあるので、手放しでは喜べないのかもしれませんが、単純に消費者から見える世界としてはこの10年でガラリと変わりました。ほんとに。


大学生がシラバスを見て受講する講義を選ぶかのように、自分で柔軟に使い方を工夫できるpovo。
電話番号を残しておくためだけに一時的にpovoを契約するというユニークな使い方をしている人もいたので、最後に貼っておきます。


'23/01/01 最終更新

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?