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ファンを生むブランド体験

中川政七商店主催の合同展示会「大日本市」内のトークイベント「ファンを生むブランド体験」に参加してきました。登壇者はリテール・フューチャリストの最所あさみさん。個人的な研究テーマでもある、これからのブランドのあり方、ファンづくりについて、興味深いお話を聴くことができました。

①ブランド体験=コミュニティ体験

まず「ブランドは同じ意思を共有するコミュニティの旗印」と最所さんは定義します。

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モノ消費からコト消費へ、と言われるようになって久しくなります。体験というとすぐに店頭イベントやワークショップに結びつけてしまいがちですが、「ブランド体験=コミュニティ体験」であり、「D2Cの真髄とは、プロダクトを中心としたコミュニティの形成」にあると、最所さんは指摘します。

②コミュニティとオンラインの関係

そして、コミュニティ形成で不可欠なのは、オンラインでの動きです。

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SNSの普及は購買行動のあり方を大きく変えました。商品を見つけること、比べることは画面の中でだけで容易に行うことができるようになりました。さらにSNSの最大の特徴は「購買行動が可視化できるようになったこと」です。

しかし一方で、オンライン上での存在感は重要だが、いたずらにフォロワー数を増やすことや、バズを狙うことは有効ではないと、最所さんは注意を促します。バズのように、一瞬で作ったアテンションは一瞬で消費され、リアルビジネスでの弊害となってしまうことがあります。そうではなく、SNSを資産形成と捉えることで、コミュニティを育てるという意識が強くなる、と指摘しています。

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③誰を巻き込むか?

さらに、コミュニティ形成においては、誰を巻き込むかが重要なポイントになります。インフルエンサーの場合は、フォロワー数の多い人ではなく、熱量をもって語ってくれる人が適している、と述べています。

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ここでのキーワードは「語る」です。人は人におすすめしたくなる生き物であり、商品について語ることが、コミュニティ形成にとって有効であるとしています。

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ただし、最も重要なのは商品そのものに語りたくなるような魅力があるかどうかです。最所さんは商品やサービス自体が思想を語ってくれる、という表現をしています。

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プロダクトに語るべきこと、語りたくなることがあり、それをコミュニティを通じて語ってくれることがブランド育成の要点になる、という学びを得られました。

まとめ

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・ブランド体験、ファンづくりにおいては、コミュニティ形成がポイント

・コミュニティ形成においては、オンラインでの取り組みがポイント

・オンラインでの取り組みにおいては、おすすめしたくなる工夫がポイント

今回のセミナーはブランド体験、ファンづくりの要点をわかりやすく順序立てて解説いただきました。ブランド体験のこれからについて理解を深める上では、最所さんのこちらのnoteもおすすめです。

展示会week期間の、学び多き時間となりました。

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