【ソロギター編曲の手順】④「遊びの要素」を入れる
このnoteは、「ソロギター編曲ができるようになりたい!」という想いを持った方が、好きな曲を自由に編曲できるようになるための手順やコツをご紹介していくものです。
①~③の続きになりますので、まだの方はそれらのnoteを読んでからの方が、内容を理解しやすいかと思います。
では、本題に入っていきます。
「遊びの要素を入れる」
「遊びを入れる」と格好をつけた言い方をしていますが、大別すると以下のような点を意識して音を入れる(抜く)とお考えいただければと思います。
①フレーズ(メロディ)のスキマを埋める
②フレーズの変わり目で次のフレーズを予感させる音を入れる
③メリハリをつける
この辺は、これまで以上に言葉よりも例を見てパターンを掴んでいただいた方が良いかと思います。
手前味噌で恐縮ですが、過去に私が編曲・演奏した曲を基にご紹介します。
「①フレーズ(メロディ)のスキマを埋める」の例
音と音のスキマを埋める「経過音」を活用すると、フレーズの間が上手く埋まって少しお洒落になります。
こんなイメージです。
動画0:49~0:50にかけての低音が該当するのですが、ここではコードがE→Amと進む際、ベース音がミ→ラといった移動になるのですが、「ミ→ファ#→ソ#」といった具合に動かしてスピード感を出しています。
楽譜で書くと以下の部分です。
この動きは鉄板パターンなので、覚えておくと便利です。
「②フレーズの変わり目で次のフレーズを予感させる」の例
Aメロ→Bメロなどフレーズが次の展開に移る直前、ドラムをドカスカ叩くフレーズが入ると思います。
それを「フィルイン」と呼んだりするのですが、「それをギターで再現する」といったイメージになります。
こんな感じです。
動画0:46~0:50にかけてストロークしているのがそれですが、原曲でドラムがズンドコ鳴ってるのをストロークで無理矢理再現したような感じです。
自分でも「何もクラシックギターでやらんでも」と思いますが、ジャカスカ弾くと勢いで何とかなることが多いので大好きなパターンです。(今見返すと「ミスを恐れてる感全開」に見える。。)
「③メリハリをつける」の例
「メロディがゆったりの箇所でベース音をリズミカルにする」とか、逆に「メロディが忙しい箇所ではベース音をどっしりしたリズムで刻む」といった対比や、「アルペジオのフレーズの盛り上がる部分では局所的にストロークを使う」といったイメージでメリハリを付けます。
いくつか例示します。
〇ベース音の工夫
動画1:04~1:16くらいのBメロの部分がそれです。
ベース音を「弾きやすい8分に丸めようかな」とも思ったのですが、原曲の16分のリズムが非常にクールだったので、ほぼそのまま拝借しています。
「アレンジじゃないやんけ!」と怒られそうですが、ここの原曲のベースライン、ドチャクソかっこよいので手を加えるのが野暮だと感じました。
ギターの音域でやると音がぶつかってる感も出まくりますが、敢えて忠実に、というのもアリと考えています。※そのせいで弾くのはけっこう難しかったですが。。
〇アルペジオとストロークの対比
0:44からのサビ部分がそれです。
アルペジオの疾走感と、盛り上げたい箇所でストロークを入れることでメリハリを出せたと思います。♭系の曲は開放弦が使えないので、アレンジのし甲斐がありますね(めちゃ弾きづらいですが。。)
「遊びの要素を入れる」の後にやること
今回でいよいよ、「ソロギター編曲」っぽい雰囲気になってきたと思います。
進捗は以下のような感じです。
①メロディ(だけ)書き起こす ←済
②ベース音を入れる ←済
③和音を付ける←済
④「遊び」の要素を入れる←済
⑤全体を見直す←残
ここまで来たら残りは5%くらい、といった段階です。
しかしながら、この「見直し」をやるかやらないかで大きく差が出るので、もうひと踏ん張りだけお付き合いいただけると嬉しいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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