空

そして彼女は空を飛ぶ


ある所にいた14歳の女の子のお話。

彼女は空に憧れを持っていた。

薄暗い部屋の中で、
いつか、自由に空を飛べることを夢に見ていた。


彼女は、小さな羽を持っていた。


18歳
少しだけ羽が大きくなった。


20歳
空を飛べるくらい、羽が大きくなった。

彼女は嬉々として空を飛んでみた。
夢にまで見た空だ。


しかし、空ではいろんなものがぶつかってきた。
しかも、あり得ないくらいの速さで。

驚いたけれども、
次々と襲ってくるそれらに対抗する手段を、彼女は持っていなかった。

彼女の羽はずたぼろに破け、
ついには地面に叩きつけられた。


けれども彼女は飛ぼうとした。


しかし、バランスをとることすら難しく、

飛べないなら、歩こうとするけれど、
いろいろなものにぶつかり、さらに酷くなっていく。


もう1歩も
歩くことすらできなかった。


そこにあるのは、


絶望と思われるが何かよくわからないものだった。


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