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出会った言葉

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記事一覧

敵だとされても、善く生きたい

まただ、この既視感、いつまでたっても繰り返される。
本当のことを思索し追求することが、この社会の理に沿って生きている人の気分を害する。
「あんたが勝手にそう生きるのはいいが、(したくても出来ない人が)そういう姿を見せられると敵だと思われて損だよ。だからあんたは言動には気をつけたほうがいい、」、と、生涯何度めかの忠告をうけた。
私には他者を批判したという意識も事実もないが、私を理不尽に縛ろうとする。

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豊富な知識に裏付けされた自由奔放な作品ほど怖いもんはないんや…

こういうのは、閃きと感覚だけでぱっぱっとやっているうちは大したことないんや。
怖いのはこれに知識がついた時や。
豊富な知識に裏付けされた自由奔放な作品ほど怖いもんはないで……
NHK朝ドラのなかの陶芸作品についての台詞です。
主人公キミコの閃きと感覚だけでぱっぱっと造られた作品を見ながら、どこかの偉いさんが言ってました。
最近この台詞のようなことをずっと考え感じていたので、すごく響いたのです。それ

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「こうしてみんなで泣いたり、笑ったり、怒ったりできる場所が必要ですよね」と軽い知的障害の女性が言った

東日本大震災のあとの小さな役場の会議室でのできごと。
町の復興のため会議室には役場の人と障害者と支援者が集まっていた。
東日本大震災の震災後、避難所に居ることもできず仕方なく自宅に戻った障害者はだれにも認識もされず放置され、ようやく支援者の力もあり訪ねることができた後の会議室。
町を復興するにあたって皆さんの声を聞きたいという役場の人の言葉に、一人の視覚障害者の男は「なにを言っても無駄だ」とこれま

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人工呼吸器・車椅子ユーザーの海老原宏美さんの言葉

(障害者)当事者として生きていて思うのは、周りが思っているほど私は大変じゃないんですよ。大変なことも多いですけど、結構面白いんですね。目の前に障害が治る薬があったら飲みますかと言われたら、私は多分のまないと思うんです。障害と生きるって大変なことがありすぎて面白いんです。別に強がりではなくて、障害があることで、健常者にはない喜びを得られる機会がもの凄くたくさんあって、色んな人に出会えたり、指が動く、

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「痛風」と「命の線引」と「わからなさ」と

何年かぶりにtsuuuuーhuuuuーさんがお目覚めになった。
右足親指根元あたりの寝床で、ぼんやりな眠気眼をこすってから完全覚醒まで3時間。あっというまの出来事である。
だいたいtsuuuuーhuuuuーさんもずるい。5-6年も熟睡していれば過去の痛みの記憶も消えうせ、もう永眠なさったかなと思い込んでも仕方ないだろう。
それで、薬害ってのもあるからなぁ〜と指示薬を飲まなくなり、さらには調子にのっ

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「私は娘を愛せないんです!嫌いなんです!どうして愛せないんですか? どうして好きになれないんですか?」
彼女は必死に訴えた。言葉は質問になっているが、彼女はその答えを待ってはいない。今はただ気持ちを表現することで、分かってもらいたい。
(子は親を救うために「心の病」になる)より

「存在」を確認しあう作業が、傾聴の本質

カウンセリングとは、その人の生き方とか、悩みを聴くのではなく「存在」感を聴く、「存在」を確認するものである。その結果として、生き方を替えたり、そのまま安心したりする。しかし、それは単なる結果である。
存在はこの世界に生まれてから、社会的な存在感を身につけて生きるようになっても、それをもてないまま生きていても、あるいは、そこを抜け出してからでもかわらずにずっと「ある」。人と人とが向かいあって、この「

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「誰が星の王子さまを殺したのか」安冨歩著

 「星の王子さま」を最初に読んだのは最近、ここ1−2年だったと思う。と、そのときことさらとりたててブログには書かなかったし、自らの別のブログ記事のコメ欄に特に何かを感じたことはなかったと書いてあったので、その時はそうだったんだろう。
 正直にいえば、よく解らなかった。そのときは。
 で、今回表題の安冨さんの本を興味深く読み、再度「星の王子さま」を読んだのだが、なんとなく時代と地域を超えて評判がよく

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「桜の森の満開の下」坂口安吾

「桜の森の満開の下」坂口安吾

noteでフォローしてる月坂弦さんという方が、「読んだことのないかたは是非」と紹介してくださったので、スマホで青空文庫をひらき町内の資源ゴミの立会当番で青空の道端に立ちながら読んでいた。そういえば前のゴミ当番のときに読んでいたのも坂口安吾だったなぁ、まえは堕落論だったことを思い出したら笑えた。
ただの偶然なのだろうけど、ゴミ捨てという行為が「人間の本質」の何かを暗示しているかのように感じてしまうの

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セカンド・ハラスメント

いろいろなハラスメントを受け、悩んでいる友人から相談を受けることもありますか?
ハラスメントの加害者は、被害者にこそ責任がある、と思い込ませて自責の念を煽ります。
そんなハラスメントの被害者である友人が、相談する事自体ハードルが高く、それを乗り越えてワタシ(あなた)に相談してくれた、とします。
そんなときに、ワタシ(あなた)の発する何気ない言葉で、友人をさらに傷つけ、苦悩を深くすることがあるようで

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アーティストというやつ

「いいよ」と推薦されてお借りしたDVD「ビューティフル・マインド」。なにやらパッケージに「全世界から絶賛された2001年度最高傑作」とか「アカデミー賞4部門」と書いてあるので、一般多数から評判がいい映画なのだろうね。で、オマエはどうなんだ、と聞かれれば、よかったです、と答えます。ただ「ビューティフル・マインド」というタイトルがまったくピンと来ないのだから、映画の意図とちがうところで「よかったです」

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映画「むかしMattoな町があった」に心揺さぶられて

映画「むかしMattoな町があった」に心揺さぶられて

観終わりました。いい映画です。
なんだろうこの感じ。心が揺さぶられる。
揺さぶられすぎて思わず森へエスケープした。

精神病院の改革をおこなったイタリア人医師フランコ・バザーリアのドキュメント風のドラマ。
精神病院、、、ボクが子どもの頃だから40年以上前かな? 母親が言う「キチガイ病院」という言葉がずっと残っていた。青カン支援時代、アル中の青カンが福祉にかかると必ずおくられたW病院。軟禁、拘束と薬

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音を楽しむ 「蜜蜂と遠雷」より

音を楽しむ 「蜜蜂と遠雷」より

トタン屋根をたたく雨の音
草原を走る風の音
揺れる木々とセミの混声
海の碧い波の音
ドアの軋む音、米を洗う音……

きっと誰にもあったはずの遠い記憶。
暮らしをとりまく何もかもが音を楽のしめたはずなのに。
そんな音たちに合わせ好き好きに口ずさんでいたはずなのに。
口笛、草笛、いつしかピアノでさ、、
思うように感じるように音と戯れていたはずなのに。
いつしかそんな音たちを記録したくなっちゃたんだね。

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「文字と言葉に頼り過ぎた現代の教育は、子供達に、自然を心で見、神の囁きを聞き、霊感に触れるというような、官能を衰退させたのではなかろうか?……」(窓ぎわのトットちゃん139pより 原文のまま)