Genspark「Autopilot Agent」で複雑な分析やファクトチェックが驚くほど簡単に!
こんにちは!AI-Bridge Labのこばです👋
ユーザーが求めるタスクを自律的に作成し、実行までしてくれる「AIエージェント」サービスが続々と登場していますが、今回は無料のAI検索サービスでお馴染み、Gensparkからリリースされた新機能の「Autopilot Agent(オートパイロット エージェント)」をご紹介します。
これは非同期AIエージェントとして、複雑な調査やクロスチェックをアシスタントのように効率的にこなしてくれます。
このように、色々な情報の精査が簡単にできるようになります!ビジネスでも使えるシーンが多そうです。AIのハルシネーション(嘘・幻覚)への対策にも使えそうですよね。
この記事では、Genspark Autopilot Agentの特徴や利点、そして具体的な活用方法について詳しく解説していきます!
1.Genspark Autopilot Agentとは?
Genspark Autopilot Agentは、従来のAIアシスタントとは一線を画す新しいタイプのAIツールです。その最大の特徴は、非同期で動作する点にあります。
Autopilot Agentでは以下の流れで情報が正しいかどうかを調査し、自省を繰り返しながら最終的な要約を提供します。複雑な内容であればあるほど、最終的な結論にたどり着くまでの時間はかかりますが、非同期のためページを開いていなくても裏側で作業が進行します。
主な特徴は以下の4点です
非同期計算フレームワークにより、ユーザーは長時間のタスクを設定した後、結果を待たずに他の作業に取り掛かることができます。これは特に複雑な調査や大量のデータ処理が必要な場合に非常に効率的です。
スマートなインラインスクリーンショット機能は、情報の透明性と信頼性を大幅に向上させます。ユーザーは提供された情報の出処を視覚的に確認でき、必要に応じて元のコンテキストを参照することができます。
拡張可能なフレームワークは、Autopilot Agentの将来性を示しています。今後、新しいタイプのエージェントや機能を追加することで、より多様で複雑なタスクに対応できるようになります。この記事を作成している時点では、クロスチェックのみ選択可能ですが、今後調査系タスクにも利用できるようになります。
コミュニティ共有機能は、個々のユーザーだけでなく、システム全体の知識と能力を継続的に向上させます。これにより、時間とともにより正確で有用な情報を提供できるようになります。
これらの特徴により、Autopilot Agentは複雑な調査や事実確認、大量のデータ収集などの時間のかかるタスクを、人間のアシスタントのように効果的に処理することができます。
2.Autopilot Agentの主な利点
Genspark Autopilot Agentには、以下のような重要な利点があります:
効率的な並列調査
複数の情報源から同時に情報を収集し、結果を統合します。
通常のGenspark検索では、多くても10個ぐらいの並列検索が可能ですが、Autopilot Agentでは70個の情報源を集めてくるなど段違いの調査能力があります。透明性の高い情報源
すべての情報にソースが明記され、信頼性の確認が容易です。継続的な学習と改善
コミュニティ共有機能により、システム全体が常に進化します。
調査結果を非公開にすることも可能です。柔軟なタスク処理
複雑な指示にも対応し、人間のような理解力で作業を進めます。
これらの利点により、ビジネスシーンでの情報収集や分析、学術研究での文献調査、さらには個人での興味関心に基づく調査など、幅広い用途で活用できます。日常の疑問などを投げかけてみて、使い方に慣れてみるのも良いと思います!
3.使い方
まずは、Gensparkにアクセスします
次に検索ウィンドウのAutopilot エージェントと書かれたボタンをクリック
画面が専用ページに遷移します。下図の画面上で、「クロスチェック」の+新しい(new)をクリックします
すると、新しいクロスチェックというウィンドウが開くので、右上の公開か非公開か(クロスチェックした内容をコミュニティに公開して良いかどうか)を選択して、クロスチェックしたい内容をテキストで入力します。
入力するテキストは英語でも日本語でも問題ありません。
実行されると、左側のログに追加されるので進捗を見たいときは項目名をクリックしてください。タスクが終了すると、Gensparkに登録しているアカウント宛に完了通知メールが届くので、経過を見届けなくて良い場合は画面を変えてしまっても問題ありません。
たったこれだけのステップで、無料で膨大なソースから総合的に判断した答えを提示してくれます。
4.Autopilot Agentの活用例
Genspark Autopilot Agentは、様々な場面で活用できます。以下にいくつかの具体例を挙げてみましょう。
市場調査:特定の製品やサービスに関する競合情報、消費者の反応、最新のトレンドなどを包括的に調査し、レポートにまとめます。(※正式な調査タスクは今後のアップデートで追加される予定)
学術研究:特定のテーマに関する最新の論文や研究結果を収集し、要約と関連性の分析を提供します。
ファクトチェック:ニュース記事や社会的な話題について、複数の信頼できる情報源を用いて事実確認を行います。
技術動向分析:AI、ブロックチェーン、IoTなどの最新技術トレンドを追跡し、業界への影響を分析します。
これらのタスクを Autopilot Agent に依頼すれば、人間が行うよりも迅速かつ網羅的に情報を収集し、整理された形で結果を提供してくれます。
実際に、偽情報をファクトチェックした例をご紹介します
以下が、144件のソースを元にAutopilot Agentが総合的に判断された最終的な要約です。
最終要約
144の情報源を検討した結果、ステートメントの正確性は低いと結論付けられます。
2020年の東京オリンピックの開会式でエアホッケーが話題になったという主張は、証拠によって否定されました。
開会式では、ドローンショーやピクトグラム、ゲーム音楽、歌舞伎などが注目され、エアホッケーに関する言及はありませんでした。
また、エアホッケーが日本で国民的スポーツとして台頭しているという主張を支持する証拠も見つかりませんでした。
エアホッケーは日本では主に遊戯として認識されており、プロリーグの設立やテレビ中継の開始についての具体的な情報はありませんでした。
さらに、2028年のロサンゼルスオリンピックでエアホッケーが正式種目として採用される可能性についても、証拠は否定的です。
オリンピックで追加される競技として、クリケット、野球・ソフトボール、ラクロス、スカッシュ、フラッグフットボールが挙げられており、エアホッケーは含まれていません。
したがって、ステートメントの正確性は低いと判断されます。
ちなみに、以下が嘘の部分です。全てが正確に否定されていることが分かります。
東京オリンピック2020の開会式でエアホッケーのパフォーマンスが行われたという点
エアホッケーが日本の新たな国民的スポーツになったという点
全国の学校や公園にエアホッケー台が設置されているという点
エアホッケーのプロリーグが発足したという点
2028年のロサンゼルスオリンピックでエアホッケーが正式種目になる可能性があるという点
5.Autopilot Agentの将来性
Gensparkは、Autopilot Agentの将来的な展望として、複数の専門化されたエージェントが協調して働くマルチエージェントシステムを構想しています。これが実現すれば、さらに複雑で高度なタスクにも対応できるようになりそうです。
6.まとめ
Genspark Autopilot Agentは、非同期処理による効率的なタスク実行、スマートなインラインスクリーンショット、拡張可能なフレームワーク、そしてコミュニティ共有機能など、多くの特徴を備えています。
ビジネスでのファクトチェック、情報収集や分析、学術研究、個人での調査など、幅広い場面での活用が期待できます。AIツールの進化に興味がある方は、ぜひGenspark Autopilot Agentを試してみてください。膨大なソースから答えを導き出す過程を見れば、きっと新しいAIの可能性を体感できるはずです。
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