私以外私じゃない脳

あまりニュースを揶揄するのも心が荒むなぁと思っていたけれど、ニュースを見ることで”世の中を知る”というよりは”(自分以外が)世の中をどう見ているか知る”という側面を得られるのかなと感じた。
なので、まぁ思ったことをチマチマ書いておくこと自体はやっぱ続けていこうかなと思います。

率直な感想を言えば「こいつらこんな記事書いて恥ずかしくねぇのか?」だ、ハッキリ言ってまともな人間が読めば今後の仕事を左右するレベルだ。
こんな記事を書いた日経ビジネスにはガッカリしたし、記事中で主にコメントしているニッセイ基礎研究所とやらは一生信用しないと思った。

研究所、と名乗ることすら恥ずかしい。
述べているのはごく個人的な感想でしかないからだ。

要するに記事の中で述べているのは”出生率がなぜ減ったのか”ということなのだが、その中で「子供部屋おじさん」について触れている。
「子供部屋おじさん」とは、良い歳こいて実家の自室(子供部屋)で生活する人間を揶揄した言葉だ、一昔前なら「パラサイトシングル」と呼称していたが、より侮蔑の意図が強くなっているように感じる。

その「子供部屋おじさん」の原因を、ニッセイ基礎研究所の天野馨南子准主任研究員が下記のように述べている。

「20~40代の独身男女の6~7割が親や親族と同居している。子どもを手元に置いておき、仕事や結婚に関してまで口を出す親が昔より増え、自立できない若者が増えている。結果、結婚しようとしない若者の“増産”につながっている」

ツッコミどころ満載だ、というか准主任研究員が統計すら用いず個人的感想で社会問題を認識しているというのは、もはや”恥”だ。
小保方晴子の研究ノートが一時期痛烈に批判されていたが、レベル的にはそれを遥かに下回る。

まず、冒頭の親や親族との同居率が高いことは誤りではないだろう、これはキチンと調査されているものとして考えていい(怪しいものだが)。
が、「子供に口を出す親が昔より増えている」ことの根拠は無いし、「結婚しようとしない若者の“増産”」としているが、仮に実家住まいでも結婚する人間は少なくない。
まさか「一人暮らししないと結婚できない」などと思っているのではなかろうか。

天野氏は「未婚率の上昇は必ずしも経済的理由とは限らない」と言うが、20〜40代の可処分所得の減少と年収の中央値を20年分でも調べれば、どれだけ深刻な状態なのか分かるのでは無いだろうか?
安易にこのような言説が飛び出すこと自体、問題を過小評価しているし、その時点で認識がズレている。
そしてニッセイ基礎研究所がそのことを指摘できない組織構造(もしくはそのことを認識できない組織)であること自体が問題だ。

この記事で可視化されているのは、日経ビジネスとニッセイ基礎研究所のポンコツ具合だけでなく、世代間・格差間を隔てた問題解決の難しさだ。

この国で疲弊しているのは若者だ。
将来までに2,000万円貯めましょうという調査は握りつぶされたが、子供一人を育てるのには2,000万円以上の費用がかかる。
老後に向けて何をコストカットするべきか、これほど残酷な例示も無いのではないかと思う。

そもそも”弱者救済”という視点で物事を捉えようとすることが、問題解決の意識を誤らせている。
テレビを見れば手取り15万円で生活する若者を、バブル世代のコメンテーターが指を指して笑う。
世代や年収に違いのある人間が、自分事として問題に取り組むことはできない。

今の人口構造は20代の人間が作り出したものではなく、団塊ジュニア〜氷河期世代の出生率の低さから起因している。
「20代の未婚化を食い止める方が少子化対策の効果は高い」だそうだが、そもそも問題の本質を認識できていないことがよく分かる。

少子化の問題は高度経済成長期から予見され、その度極端な楽観視から問題解決を先延ばしにしてきたものだ。
その結果が若者が大量に消滅した今の日本だ、ちなみに大量虐殺や政治の致命的問題が発生しないままこのような人口構造になるのは世界的に例が無いそうだ。
こんな現状の責任を、何の関係もない若者になすりつけるな、大人として恥を知れ。

僕は貧乏人なのでこの記事に怒っているわけだが、正直怒りを通り越して呆れも覚えるし、あぁ”専門家”って所詮この程度なのか、と目眩も覚える。
(多分、大学の学部生か高校生の方がもっとマシな分析をする)

これからは「地方創生」どころか、人材の国外流出も止まらないだろう。
発展途上国のように立派になった若者が戻ってきてくれるのであればいいが、頭の悪い大人のために働かさせるのも悪い気持ちになってしまう。

そのまま海外で楽しく暮らしてくれたほうが、よっぽど素敵な人生になりそうだ。
バブル世代のコメンテーターに指も差されないしね。

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