Little willie - Sound Reducer を1ヶ月ほど吹いてみて
山梨のマウスピースメーカーwillie‘s Custom Brass様から、新発想のトロンボーンおうち練習用アイテムが発売されました。
コロナの影響でカラオケなどの練習場所も閉まってしまい、かといってプラクティスミュートもあまりしっくりこず辟易としていたところにこの朗報、早速入手してちょこちょこ練習してみました。
個人的にはとっても良いアイテムだったので、感想や気付いた点をまとめてみました。購入検討している方の手助けになれればと思います。
0 ベルが重くならない!
プラクティスミュートを使用するとモーメント(てこの原理)的にどうしてもベルが重くなってしまい姿勢に影響が出るプラクティスミュートに対し、重量が数グラムしか変わらずいつもの姿勢そのままに練習できます。
00 スタンドにそのまま挿せる!
これも地味にありがたいです。床が散らかっていてトロンボーンのような長物を横たえるスペースがない我が家にとって、そのままスタンドに挿せる練習環境はとても嬉しい。
000 アルトトロンボーンがおうちで吹ける!
アルトトロンボーン用プラクティスミュートがなくて困っていたのでこれも大変ありがたい。
吹いてみた。
簡単な動画を撮ってみました。
ピッチや音色がほとんど変わらないのがとても良いです。音量は人の話し声程度といった感じです。
1 吹奏感の変化
プラクティスミュートと比べ吹奏感が明確に変化します。明確に変化する分、その変化を自覚して練習に取り組むことができます。
プラクティスミュートで練習することの注意点等についてはこちらの記事や
こちらの動画などの
プロの先生のアドバイスを是非観てみてください。
2 アパーチュアの変化
必要以上にアパーチュアが開かなくなります。
そのためオーバーブローできなくなります。しかしながらアパーチュアを閉じすぎると音色を損なうことが、ベルから出る音色を通してわかります。
よって、出したい音に対して的確なアパーチュア・ブレスをコントロールする練習ができます。
また、プラクティスミュートを長時間使用した際に無意識にアパーチュアが開いてしまいオーバーブローになってしまいますが、Little willieの場合アパーチュアが開かないため“意識的”にオーバーブロー”させない“練習ができます。
この“オーバーブロー出来ない”という感覚を自分で実験していくことで、自分の奏法を研究できるアイテムだと感じています。
3 音量の変化
音量を1/3程度に小さくしつつ、フォルテ以上で吹けなくなる感覚です。
プラクティスミュートの場合、外に聞こえる音量は小さくなりますがベルの中ではフォルテ以上で吹けるので、既に演奏できる曲をオープンと近い感覚で練習するのはプラクティスミュートの方が向いていると思います。
Little willieを使うことでアパーチュアを広げずにブレスで音量コントロールする練習ができます。オーバーブローしないフォルテのヒントを得られるのではないでしょうか。
4 音のつぼ
音のつぼはほとんど変わりません。むしろシビアなコントロールを練習できます。
僕の場合、ハイトーン(上のG以上)やロートーン(LowFレバー以下)はオーバーブロー気味に誤魔化して音を当てていることが発覚しました。ハイトーンを繊細にコントロールする練習や、ロートーンをアパーチュアを緩めすぎずアンブシュアと息の支えをコントロールする練習に活用しています。また中音域のレガートが苦手です。原因を研究中なのでそのうちまとめるかも。
今までのおうち練習はプラクティスミュートによる音程やツボのズレを補正して練習していました。Little willieによっておうち練習で音のツボを掴む練習ができるようになります。
まとめ
Little willieはおうち練習の新しいアイディアを提案してくれるアイテムだと感じました。是非入手して、新しいおうち練習メニューを開拓しましょう。
その他
①サイズ
マウスピースのスロートの内径に合ったサイズを選ぶ必要があります。リム内径等と違ってあまり気にしたことのない数値だと思うので、willie‘sさんにTwitter等で相談してみるか、取り扱い店に行って試着するのが良いでしょう。
左からTB2・TB3・TB6。左と中央がテナーバスで使用している二本でスロート内径が違うため別のモデルを使用。右はアルト用。
②外すのはロータリーオイル用ノズルのケースがオススメ
外すときは割り箸等で突っついてくださいとのことですがちょうどいい棒がなかなか無い。そんなときはロータリーオイル用ノズルのケースがオススメです。
ぴったり
③僕は…
willie’s custom brassの回し者ではありません。
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