糖尿病でよく使う薬

糖尿病でよく使う薬について解説していきます。

一覧

飲み薬
・ビグアナイド薬
・SGLT2阻害薬
・DPP-4阻害薬
・チアゾリジン薬
・SU薬

・その他:速効型インスリン分泌促進薬、α-グルコシダーゼ阻害薬

注射薬
・GLP1作動薬
・インスリン


ビグアナイド薬
:メトホルミン 500mg1錠 ¥10~15

海外のガイドラインでは第一選択薬となっている血糖降下薬

・肝臓で糖を作る作用を減らす
・腸管からの糖吸収を減らす
・筋肉や脂肪への糖取り込みを増やす

腎臓の機能や年齢などをみて適応を考えます。

下痢や吐き気など消化器系の副作用が時々ありますが、6週間以内で改善すること多いです。


SGLT2阻害薬
代表:ジャディアンス 10mg1錠 ¥199 

尿から糖を捨てることで血糖値を下げる薬

糖尿病は血糖値が高くなることで尿に糖が漏れるのですが、SGLT2阻害薬を使用すると血糖値が正常の段階から尿中へ糖を捨てることができます。

主な副作用には頻尿・尿路/性器感染などがあります。


DPP-4阻害薬
代表:テネリア 20mg1錠 ¥155

血糖値が高いときのインスリン分泌を補助する

血糖値が低いときにはインスリン分泌を増強しないので、SU薬と比べて低血糖になりにくい。
種類豊富ですが、腎臓や肝臓の状態などをみて適応を考えます。

副作用はまれですが、消化器や皮膚の症状などがあります。


チアゾリジン薬
代表:ピオグリタゾン 15mg1錠 ¥24

・筋肉への糖取り込みを増やす
・肝臓で糖を作る作用を減らす

心不全の既往や、腎臓や肝臓の状態などをみて適応を考えます。
主な副作用には、体重増加、浮腫、骨折の増加があります。

長期使用による膀胱癌リスクについては最近では否定的です。


SU薬
代表:グリクラジド 40mg 1錠6円

膵臓に働きかけてインスリンの分泌を増やします。

安価でよく効く薬ですが、低血糖リスクが高いです。
特に高齢者や腎機能が低下している方では低血糖のリスクが上がります。

低血糖リスクのため最近は処方しないことが多いですが、コストを抑えたい方は選択肢に入ります。

速効型インスリン分泌促進薬

代表:ミチグリニド10mg 1錠 ¥17

食事の直前に内服し、短時間インスリンを分泌させることにより食後の血糖値を下げます。

SGLT2阻害薬がでてからはあまり使わなくなりましたが、 重度の腎機能低下がある場合には選択肢になってくると思います。

内服から食事の時間があると低血糖の原因になります。

α-グルコシダーゼ阻害薬

代表:アカルボース50mg 1錠剤 ¥10

食事の直前に内服し、糖分の吸収を遅らせることで食後の血糖値を下げます。

SGLT2阻害薬がでてからはあまり使わなくなりましたが、 重度の腎機能低下がある場合には選択肢になってくると思います。

単剤での低血糖は少ないですが、内服中の低血糖発作時はブドウ糖で対応する必要があります。


GLP1作動薬

代表: ビクトーザ皮下注18mg 3mL 1本 ¥10245 *1日あたり¥603ぐらい

インスリンではない注射薬

・血糖値が高いときのインスリン分泌を補助する
・食欲を抑える
・体重減少の効果がある

開始時に吐き気や便秘などの消化器症状がでることがある。
インスリンの代わりにはならない



インスリン

代表:
持効型  インスリン グラルギンBS注ミリオペン「リリー」 300単位 1本 ¥1481
超速効型 ノボラピッド注 フレックスタッチ 300単位 1本 ¥1952

・1型糖尿病では必須の治療薬
・単位数を増やすことで血糖値を確実に下げることができる
・病態によって、1日1回から4回の打ち方と様々

副作用:低血糖・体重増加など


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