リハビリテーションを探究し続ける
以前にOODAループの話をしました。
そして、ゴール設定の話をしました。
当然ですが、基本的にはゴール設定は重要な我々のミッションであると今もなお強く思っています。
↑こちらで書いたとおり、STGやLTGから幅を広げ、ITGやXLTGの視点も必要だ!とも思っています。
OODAループで回転させる
PDCAというソフトを使い、OODAループというハードを回転させ、ITGからXLTGまでグラデーションで評価することが重要だという理想像自体は強く持っています。
ところが、医学モデル的な「疾患」を主人公の中心に近いところに持ってくるのではなく、社会モデル的な「ひと」を完全な主人公に持ってくる考え方ですと、このOODAループも更に高回転が求められます。笑
はっきり言って理想像だけでは難しい、ということです。
考えてみてください
自分の一年後を。
自分の体重や筋肉量はどれくらいだろう。
貯金はどれくらいだろう。
どこでどんなふうに働いているだろう。
誰と笑っているだろう。
どんな曲を聴いたり映画を観て感動の涙を流してるだろう。
だれと酒を酌み交わしてるだろう。
もちろん「なにか」を主人公に決めていればわかることもたくさんあります。
一年間100円ずつ貯めれば36500円か36600円は貯まるでしょう。
一ヶ月7000kcalの制限をすれば一年後には12kg前後は痩せているかもしれません。
でも、人生をどんなふうに過ごして、どんなことを想っているかは本当に予想通りにはいきません。
自分の計画では
ちなみに予定では私は今頃アジア諸国を飛び回り、各国に拠点があり、様々な事業をしている予定でした。
たった数年前の目標です。でもそんなふうではありません。
私達の定めるゴール設定の主人公は一体誰なんでしょうか。
どこからとったのか、出典元が思い出せなくてモヤモヤしたまま出すのですが(確か随分と昔の作業療法の教則本とかだったように記憶しています、誰かご存知の方そっと教えて下さい)、この図はイメージを膨らますのに非常にいいと思っています。
ちなみにこれが完全なゴールであり、正解です!とも思っていませんが、やはりイメージをするのにとてもいいと思っています。
意見の相違は前提の相違が原因かもしれない
今日のお話のようなことを言うと意見の相違から結構議論が膨らむことが多いです。
とても大切な議論の場だと思います。
上の図の個人的に面白いところは
・「医学的リハビリテーション」と「リハビリテーション医学」の違いというか相違点がイメージできる図になっていること
・「医学的リハビリテーション」と「職業的リハビリテーション」と「社会的リハビリテーション」が描かれているところ(教育的リハビリテーションがここでは描かれていない)
・理学療法と作業療法が図示されているところ(言語聴覚療法は描かれていない)
・「予防医学」と「治療医学」という観点で線引がされているところ
・「看護」領域の細長さ
・「地域社会」と医学領域との距離感(笑)
です。
このあたりの理解と解釈は先に書いた議論の的になるところですので、各々じっくり考察が必要だと思っています。
議論の際に、
「主人公はだれなのか」
「医学・医療の認識定義はなにか」
「リハビリテーションをどう定義しているか」
「地域社会とはどこのことか」
など、整理のうえで話さないと、かなりの水掛け論になります。
私個人は結構整理をする癖をつけていますが、それでも結構ごちゃっとすることがあります。
議論のうえでももちろんそうですが、このあたりの定義をある程度自分の中で作っておけば、冒頭で書いたとおりゴール設定という「ゴール」地点そのものを区切ることはできますし、その区切り自体にむやみに線引することもなくなります。
逆に曖昧にすると、だらだらとした感じになりますし、「退院時をゴールにするか」などの曖昧な線引をしてしまいます。
そんなこんなで、OODAループというハードの回転数を上げるブラッシュアップを心がけたいものです。
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