新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として 厚生労働省 首相官邸 のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。

ANA HD社長に問合せ:客室乗務員を縫製作業に従事させる件

宛先
ANAホールディングス
代表取締役社長 片野坂 真哉様
〒105-7140 東京都港区東新橋1丁目5番2号 汐留シティセンター

発信者
前田智成
(ドイツ語通訳・翻訳業)
1XX-0XX3
東京都中野区XXXX
Eメール: @gmail.com
ANAマイレージクラブ会員番号: XX360XXX7

2020年4月10日付け

前略
コロナウイルスの影響につき、国内交通各社同様に、御社への厳しい影響から、6400人の客室乗務員の方々の一時帰休を決断された困難な状況に、利用者としても心が痛む次第です。

さて、一昨日より報道で伝えられていますが、御社がANA客室乗務員を医療防護服の縫製作業に供出する旨を、西村康稔経済再生担当相が公式に述べたとあります(リンクは時事通信)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200408-00000141-jij-pol

また、そもそも安倍首相が、4月7日夕刻国民に向けた記者会見で「欠航が相次ぐエアラインの皆さんは、医療現場に必要なガウンの縫製を手伝いたいと申し出てくださいました」と具体的に挙げています。

これについて質問いたします。
・これはANAホールディングスとして政府と合意し、このタイミングでの発表を了承していたのか
・ANA労組など、当事者である客室乗務員とどのように調整済みなのか
・客室乗務員は大多数が女性であるが、この作業に従事するのは、日本では典型的なように女性のみなのか、あるいか男性客室乗務員も従事するのか
・女性のみであると仮定すると(我が国ではその蓋然性は高い)朝日新聞などで指摘されている通り、この件はジェンダーの価値観として非常に時代錯誤であるが、どのような理解か
・御社がこのような形で社員を供出すると、当然他の航空会社にも波及するおそれがあるが、その影響は考察されたか、是とすればどのような見解か
・私の家族には縫製を生業にする者がいるが、これら客室乗務員たちが無償で(一時帰休時の給与については知らないが)働くことにより、縫製を職業とする者たちの就業機会を奪うことになるが、それについての見解はどうか
・このような極めて特殊な内容が元来CAらとの労務契約書に記されていたとはおよそ考え難いが、その点をどう対処したのか
・そもそも労働者が(多くは専門性のある)仕事を有償で行うという近代社会の原則に反するが、どのような見解か
・以上を法務部と精査したのか、法務部の見解はいかなるものか
・日本経済新聞などが既報の通り
(https://www.nikkei.com/article/DGKKZO57787840X00C20A4EE8000/)
今回のコロナウイルスによる経営困難に際して、御社は日本投資銀行から3000億円を調達し、さらに一部政府保証付きの融資枠という民間の大企業としてはおよそ歴史上例のない形で同銀行から1兆円を追加しようとされている。この件は今回のCAが縫製作業に従事する件とは一切関係ないことを明言できますね?

以上に回答をお願いしたく記す次第です。ホームページで記されている「当社から返信いたしますeメールの一部または全部をSNS等に掲載したり、二次利用する事はご遠慮ください。当社から返信いたしますeメールの一部または全部をSNS等に掲載したり、二次利用する事はご遠慮ください。」にはもちろん従いません。広く公開します。その前提で緊張感をもって回答していただきたい。経産省、首相官邸、厚生労働省にも問い合わせます。Star Alliance、IATA、国際労働機関ILO、国際運輸労連ITWFなどにも順次この件で問合せをする意向でおります

私はメディアで働く者などではありませんが、この件は上記のように縫製職を家族に持つものとして個人で重大な関心を抱いています。ANA労組にもこれと似た問合せをすでに4/9夜ファックスで送付しました。回答いただけなければ、すみやかに複数の国会議員にこの件を伝達します。

御社は、これに関連するようなメッセージを対外的に公開されています。
ANA’s Way
「グローバルレベルでのDNAの伝承 …文化や環境の異なる様々な国の社員にも、「ANA's Way」の理解と実践が求められています。世界各地で「ANA's Way アンバサダー」を任命し…努力と挑戦のDNAを学び、共にANAグループの新しい歴史を創る人財を育成しています。」
片野坂グループCEOの2020年4月1日付け新入社員向けのメッセージ
「お客様の多様なニーズにお応えし、より良いサービスを提供すると同時に、労働力不足を補い、より働きやすい環境の構築を図るためにも、新しいテクノロジーを積極的に導入していく考えです。」
「私たちANAグループの経営理念は、「安心と信頼を基礎に、世界をつなぐ心の翼で、夢にあふれる未来に貢献します」というものです。皆さんが、ANAグループの社員として求められる行動指針「ANA’s Way」は、とてもシンプルな5つのキーワードです。 … 2. お客様視点(customer orientation)/ 3.社会への責任(social responsibility)…」

このように対外的にリリースされています。

今回の件は、おおむね御社の基本哲学と相容れないと理解されることと存じます。
縫製労働者の就業機会を奪うこと、労働法・労働契約上およそコンプライアンスを満たすとは思えないこと、仮に縫製作業に労働者が供与されることがあれば、それが広く我が国社会と御社社員に対し「夢にあふれる未来に貢献」する選択とは思われないこと。また文化・環境の多様な国の社員に理解されるとは考え難いこと、などがすぐに浮かびます。

ご多忙のところ申し訳ありませんが、4/13(月)じゅうに上記Eメール宛回答いただけると幸いです。


敬具

前田智成 拝

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ありがとうございます。手探りで書いていますが、興味・共感嬉しいです!
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前田智成 / 職業ドイツ語です。 日本を愛する特殊な日本人です。 ドイツ語で sachlich (ザハリッヒ) という語があります。事実に即したとか客観的なといった意味合いです。現在の日本語の世界が喪失した「事物に即して」ものごとをとらえることに強く憧れます。
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