Maroon 5でも聴きながら昔の恋愛でも思い出すか。

当時、僕には片想いの女の子がいまして。男女比で言うと圧倒的に男ばかりの経済学部でしたが、その数少ない女子の一人でした。童貞のくせにプライドだけ高かった(多分、今も)僕は、告白する勇気すらありませんでした。振られたことばかり考えて、その後、気まずい雰囲気になるのが嫌でした。

その子と、とある飲み会の帰りに一緒に帰ったことがあります。深夜の大学に忍び込み、ちょっと湿ったベンチに座って2時間くらい話しました。過去に辛い経験があったことをその子は泣きながら話したのを今でも覚えています。根は真面目で、すごい優しくていい子だなというのが第一印象でした。その日を境に、僕はその子とよくコミュニケーションを取るようになりました。

  2016年3月、大学2年の春休みだったと思います。イベント準備でその子に手伝ってもらうことになり、家に呼びました。(当時、童貞なので手を出す勇気は1ミリもありません。)8畳のほどの部屋にその子と二人きり。告白するなら今しかない!と思いつつも結局、想いを伝えることはありませんでした。

その年の夏、僕はオーストラリアへ1年間留学しました。帰国後、周りからは変わったねとよく言われていました。金髪パーマにサングラス、海外かぶれも甚しかったと思います。童貞を捨て去った僕はシャイではなくなり、久しぶりにその子と再会した時は恥ずかしさなんて微塵もなく、「デートしようよ!」と気軽に誘えるようにもなっていました。でも、その子とデートすることは一度もありませんでした。その時にはもう彼氏がいたからです。遅すぎました。

あれから2年が経った、一昨日の夜、久しぶりに電話をかけました。転職の話、仕事の話、そして恋愛の話。「まだうまくいってるの?」と聞くと、渋るような口調で、結婚して子供もいると話しました。衝撃が走りました。電話を切った後も昔のことを思い出しては、もし告白してたら今頃どうなってたんだろうと。まあフラれるんでしょうけどね。

そう言えば、あの頃はMaroon5にハマって「Sugar」をよく聴いてたなあと。

翌日、お母さんになったその子へお祝いのプレゼントを送りました。

結婚おめでとう、いい家庭を築いてねとメッセージをつけて。

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