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〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件:早坂吝:孤島に行かなければならないのです。(ネタバレ有り)

「〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件」(147/2020年)

こりゃあ賛否両論だろうな。と思い、アマゾンのレビューの傾向を見たらそうでもなかった。この作品、面白いですよ。以下は何を書いてもネタバレになるので、よろしくお願いします。









































この叙述トリックは凄いと思った。まさか叙述が仕掛けられているなんて全く気がつかなかったです。これ、気が付いた読者はどのくらいいるのでしょうか?とにかく超分かりやすい設定のトリックですよね。

あと、全ての孤島系密室ミステリには、なぜそこまでして孤島に行くのかという一抹の疑念が残りますが、本作品は、孤島に行く必然性が全読者に対してフェアに説明出来てるところが凄いです。突然届く招待状とか、突然の地震とか豪雨とか、色々とあります。それは本格ミステリのルールなので問題は無いのですが、この登場人物たちは孤島に行かなければならないのです。

メフィスト賞受賞作ですよね。立派な作品です。主人公のキャラ変身など、コミカルな要素で「あれ…」と不安になったのですが、このトリックならば納得できますし、実に堅牢な構成になっています。そもそもタイトルを当てさせるというネタも斬新でした。

敢えて言うならば、名探偵役のキャラクター設定が厳しいかもしれませんが、名探偵ですから、それは許しましょう。

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