見出し画像

シルエット: 島本理生:この年齢で書いてくれたことに感謝

「シルエット」(6/2022年)

これを10代で書けるなんて、信じられない、、、どういう人なんだろうか。生きている現実と同期して別の世界が進行していて、現実の島本と世界の島本が混然一体となって書いているみたいです。

恋愛小説です。「シルエット」17歳、「植物たちの呼吸」16歳、「ヨル」15歳、の作品とのこと。等身大の恋愛小説と解説してありますが、なかなか等身大がイメージできなくて、昭和生まれのオジサンは慌ててしまいます。

「シルエット」、10代の女性は本当に皆こんなに繊細で強い心で「恋」や「愛」に対峙しているのかと思うと、恐怖を感じてしまいます。これが真実ならば、これから恋愛をするのを回避する人が増えていくの、凄く分かります。SNSで簡単に楽しめる案件の方に流れていくか、恋愛と呼べる代物ではない只の性行為で落ち着いてしまうのではないでしょうか。

まさにリアルな年代で書かれた本作品の価値は物凄く高いと思います。このタイミングで書ける作家さん、稀有でしょう。もちろん、作品そのものも心を揺さぶる素敵な作品ですが、それ以上に、この年齢で書いてくれたことに感謝します。

冠くん、応援したくなるキャラの良いと思います。あのころ、こんな恋愛していたら、どんな人生だったのだろうかとか、遠い目になること間違いないしです。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?