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478 枝豆とビール


はじめに

今日の教育コラムは、とってもおいしそうな枝豆をたくさんいただきましたので、枝豆を塩ゆでにしてビールと共に味わいたいと思います。

えだまめの産地

少し前の順位と少し違うかもしれませんが、最近の統計では、日本一の枝豆の生産量は群馬県で、約6200トンの生産量があると言われています。
続いて、2位が千葉県で約6100トン、3位が山形県で6000トンと100トンずつの違いがあります。日本全体の生産のほとんどをこの3つの県でまかなっていると言ってもよいでしょう。

作り方の特徴

枝豆を育てるには3つの条件が大切だとよく言われます。
①日当たりの良い土地で育てる
②柔らかく根が張りやすい壌土
③害虫駆除を徹底する
日当たりがよく涼しい気温の土地と言われています。太陽がしっかり当たるけれども風通しがよく涼しいとなるとこの猛暑が続くような気温が上昇している時代には、土地選びはとても難しいです。
さらに枝豆は成長すると根を浅く張りますので、壌土は柔らかくて保水性に優れた場所が適しています。乾燥しやすい場所の場合、実がうまく膨らんできません。小さなさやになっている場合はそうした乾燥が原因の場合が多いです。
また、アブラムシやカメムシなどの害虫が発生しやすいのも枝豆の特徴です。洗って、塩ゆでにしてさやに口を当てて食べることの多い枝豆ですから、農薬をたくさん使って栽培することを避ける人も多いです。そうした点で、とても手入れが大切で手間がかかる野菜なのです。

猛暑の影響で

地球温暖化から地球沸騰化時代になり、猛暑はまだまだ続きます。7月から猛暑が始まり9月の終わりまで続くなんて言う見込みもあるくらいです。
ある会社では、年間およそ100トンの枝豆を出荷していたのですが、全体の半分にあたる7月末からお盆にかけての収穫分が出荷できなくなってしまったそうです。作付け時期をずらして収穫から出荷を数カ月にわたり続けていくことで市場に安定的に供給していく計画が成り立たなかくなってきているのです。この会社では、実に2500万円分もの被害額になったようです。
災害級の猛暑は、様々な点で私たちの生活に変化を余儀なくさせています。例えば屋外での部活動なども夏休み期間に皆さんは何度中止になったり、予定を切り上げて熱中症の予防のために帰ることになったでしょうか。地球温暖化はもうとめられないという人もいる一方で、人類が排出している二酸化炭素はわずかで地球温暖化とは関係ないという人もいたりと様々な議論が今もなされています。そうした中ではありますが、やはり二酸化炭素の排出と地球温暖化の因果関係は確かなものだという考え方がかなり有力です。

各国の二酸化炭素の排出量

出典)EDMC/エネルギー・経済統計要覧2024年版

過去20年間を見てみると大気中の二酸化炭素濃度の増加の内4分の3以上は、石炭・石油など化石燃料の燃焼によるものだということが分かります。
つまり、工業に力を入れて化石燃料を大量に使い続けてきた先進国の責任は大きいということです。
現在も日本、アメリカ、中国、インド、ロシアなどの国々は排出量が大きな割合を占めています。また、先進国の一人当たりの排出量は途上国を大幅に上回っていることをみればやはりその責任は大きいと言わざるを得ません。

とめられない

これからの70年で80㎝の海水面が上昇するという研究がありますが、日本の海水浴場としている砂浜も少なくなるかと思います。海岸線もだいぶ変わってくるはずです。
これからの70年間で途上国の工業化はさらに進みますし、人口も増えていきます。今でこそ一人当たりの二酸化炭素の排出量は少ないですが、今後こうした国々が急速に経済が発展していけば排出量は急速に増加していきます。経済発展すれば必ず温室効果ガスの排出量は増えます。現在の社会システムのままでは、私たちは災害級の猛暑に今後も苦しむことになるでしょう。

美味しい枝豆とビールを楽しむことを続けていけるように私たち一人ずつができることを真剣に考える時期だと感じます。

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