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YAECAのこと

うちの店について話す時に、まず外せない取引先は YAECA。

もちろんどの取引先もブランドも大好きなのだけど、YAECA には特別な思い入れがあります。

取り扱いを始めたのは確か2014年の秋冬から。
その一年ほど前、2013年の冬頃にオファーさせて頂いたと記憶しています。

その頃はオープンから5年が経ち、行き詰まりを感じはじめていました。

率直に言ってしまえば売上が伸び悩み、はじめての前年割れも経験しました。

とはいえ、商売に浮き沈みは付き物だし、今思えばまったく大した問題では無かったのだけれど、経験の浅かった自分達にはショックが大きくて、もう店を畳もうか、なんて話にまでなってしまいました 笑

ふたりで散々話し合った結果、これからは自分達が本当に好きだと思えるものだけを売ろう、それで駄目ならきっぱり諦めよう、という事に。

そこで頭に浮かんだのが YAECA でした。

なぜ YAECA だったのかをお話するには、更に2年ほど前にさかのぼります。

実は一度 YAECA の展示会へ伺った事がありました。

その当時 MAR というウィメンズのブランドがあって、ミニマルでモードで、服もアートワークもすごくかっこよかった。

その MAR とお取引のお話をしていたのですが、うちの店のスタイルは結構カジュアルだったので、合わせるブランドが足りなくて、目に留まったのがスタート直後のまだ今よりもマイナーな存在だった YAECA。

すぐにオファーして展示会へお伺いすると、デザイナーの服部さんと井出さんが直々に対応してくれました。(今では考えられない贅沢)

その頃の YAECA はアシンメトリーなデザイン等もある少しモードなコレクションで、今とは異なる雰囲気でしたがそんな YAECA もかっこよかった。またそういうのもやって欲しいくらい。

でも、結局 MAR も YAECA も取り扱いを見送る事にしました。

ウチみたいな地方の小さな路面店が販売するには感度が高すぎて、かっこよすぎると思ってしまったんです。その時は。

店を初めて間もないその頃はまだ資金も乏しく、日々売り上げをつくり、在庫を残さない事に必死でした。

自分達が好きなものよりも、市場に求められているもの、お客さまが好きそうなもの、分かりやすいもの、つまりは売れそうなもの。
そういうものを求め、優先していたと思います。

売れる事を考えるのは当然で、今でもそうです。
どうしたら売れるのか、毎日必死で考えています。
好きなものなら売れなくても良いとかいうのは、聞こえは良いかもしれないけど、違うと思います。
商売である以上売れなければ継続できず、継続できなければ全ての繋がりは断たれてしまうからです。
取り引き先とも、お客さんとも。

問題は自分が良いと感じたものを、売れるはずだと信じ切れなかった事だと思います。

それって実は自分の事だけじゃなくて、お客さんをも信じられていないって事なんです、きっと。今なら分かります。

だからあの時 YAECA の取り扱いを見送った事には後悔の気持ちしかありません。

その後 YAECA を取り扱う事となって、売れないかも、という心配はまったくの杞憂に終わり、YAECA は今でもうちのスタンダード。

この経験があったから、それ以前よりも自分の感覚を大事にするようになったし、そうやって選んだものはお客さんにも伝わると信じられるようにもなりました。

店をはじめてからは12〜13年になりますが、今に繋がる本当のスタートはその時だったと思っています。

YAECA はいつでも自分を初心に戻してくれる。自分にとってはちょっと特別な存在です。
だからこれからもうちの店頭に在り続けるし、自分でも着続けます。

そんな僕の勝手な思い入れは置いておいても、言うまでもなく単純に凄い服。
みんなに手に取って貰いたいと思っています。

今だとデニムが揃ってておすすめです。

武田

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