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「デザインシンキング勉強会 -入門編-」を開催しました!

はじめまして!
「デジテック for YAMAGUCHI」運営事務局のみっちゃんです。
身体を鍛えるのが大好きで、毎日の食事にも気を使っています。お昼にはプロテインを飲み、冷蔵庫には卵とヨーグルトを必ずストックしています!
最近はデジテックの運営に携わり、DXとは何か、推進していくためにはどうしたらいいか、頭の筋肉を鍛える毎日です。
山口県のDXが1日でも早く推進され、1人でも多くの方が一歩踏み出せるような活動を皆さまと一緒に取り組んでいきたいと考えています!

さて、今回は先日開催されたデジテック・パートナー向けの勉強会「デザインシンキング勉強会 -入門編-」の開催の様子をお届けします。
本記事の後半では、勉強会にて皆さまからいただいた質問の回答もありますので、ぜひ最後までご覧ください。

はじめに

以前デジテック・パートナーの皆さまにご協力いただいたアンケートでは
「技術や知識を習得するための勉強会 や課題・アイディア・技術に関する意見交換ができるイベントに参加したい」との声を多くいただきました。

そこで、課題解決に向け新たなアイディア創出を図る思考法である”デザインシンキング”について、会員の皆さまと共に学んでいくことで、今後の会員活動での議論を活発化できるのではないかと考え、事務局主催による会員の皆さま限定の勉強会を開催いたしました。

以下のような方々をターゲットにした勉強会です。
・「デザインシンキング」という言葉は聞いたことあるけど、実際何をするのかよくわからない・・・
・「デザインシンキング」の活用方法や具体的な活用事例を知りたい
・お仕事等で新たな事業創出に取り組みたい
・地域課題解決に取り組むにあたり、色々な知識や方法論を学びたい!

勉強会は10月13日(水) 19:00~20:00に開催され、
51名の方にオンラインにてご参加いただきました。

講師は、デザインシンカーとして数多くのイベントの運営実績があるNTT西日本の社員の酒井佑太さんが行いました。

講師紹介1

講師紹介2

勉強会のアジェンダ

勉強会は以下の構成となっており、デザインシンキングの基礎的な知識から具体的な実践イメージまで説明されました。

アジェンダ

上記のアジェンダの中から勉強会の内容を一部ご紹介します。

デザインシンキングとは?

デザインシンキングとは何か、聞いたことはあるけどよくわからない方多いのではないでしょうか。
この勉強会ではデザインシンキングを学ぶべく「そもそもデザインとは?」という問いかけから始まりました。

そもそもデザインとは?

デザインとは「外観だけの美しさ」だけではないことを、スウェーデンでの事例をもとに説明されました。

ピアノ事例



エスカレーターではなく階段をもっと使ってもらうために、階段をピアノの鍵盤に見立てて、階段を上がると音が奏でられるようにしています。
階段を利用することに「楽しさ」を組み込んで課題を解決した事例です。

デザインは単なる「外観の美しさ」ではなく、現実から理想に近づけるために行う「デザイン(設計)」なのだということをまず初めに学びました。

デザインとは

コアエッセンス

また、デザインシンキングを実践する上でのコアエッセンスとして紹介されたのが以下の3つ。

コアエッセンス

「共感すること」では、様々な場面で観察・リサーチ・インタビューを通じて対象となる人に共感し、その潜在的な欲求を理解することで、ターゲットに寄り添った理想をカタチにできると学びました。

「多様性を生かすこと」では、一つの事例が紹介されました。
以下の画像、皆さまおかしな点に気づきますでしょうか。

多様性の事例1

実はこの画像、「ゴリラ」が隠されていました!

多様性の事例2


「放射線科医の83%が見逃した」と紹介され、「人は専門性が高まるほど、専門外のことを見逃してしまう」ことを納得してしまう一例でした。

そのため、デザインシンキングでは多様なバッググラウンドと視点を持つ多くのメンバーと密にコラボレーションすることがイノベーションの源泉になることを学びました。

皆さまからのお声、ご質問

本勉強会後のアンケートでは以下のようなお声をいただきました。
ご参加いただいた方からは非常に好評でした。

『山口県の課題を多様な方々を含め、デザインシンキングとデータ分析(機械学習含)で多数抽出し、その後解決策を検討してみたいと思いました。』

『IT企業の方がどのような思考方法を用いてアプリケーションの開発をしておられるか、実際にお話を聞けて参考になりました。』

『今までモヤッと理解していたことが整理できました。例示も具体的で大変勉強になりました。』

『日常は視点や思考パターンが凝り固まっているため、デザイン・シンキングをやろうと言われても、すぐには頭をほぐすことが難しいと感じた。
頭のコリをほぐすためのアイスブレークや、心理的安全性を確保するための工夫が必要でそれができる優秀なファシリテーターを育成する必要があると感じた。』

『大変勉強になりました!早速実務で活かせることがないか、現状や課題を見つめ直して考えてみたいと思います。』


また勉強会にてたくさんのご質問もいただきました。
講師の方よりご返答いただいておりますので、ご紹介します。

①デザイン・シンキングとデザイン思考の違いはなんですか?
 →デザイン思考とデザインシンキング は言い方が異なるだけで同じものを指しています。

②デザイン・シンキング的な視点・視野・視座にみんなの思考パターンを変えるために有効な質問とかありますか?
 →「そもそも」であったり「逆に」といった質問は有効です。
 → 例えば「テーマパークでの待ち時間が長い」という課題があった場合に、「そもそも待ち時間をなくすには?」であったり、
「逆に待ち時間を楽しむには?」といった質問をするイメージです。

③ペルソナはどのような方法で作りますか?
 → 観察やヒアリング、調査を通じて作成します。

④複数作る場合などはありますか?
 → 複数作成することもあります。

⑤もし複数つくる必要があるときは、どのような基準で分類していますか?
 → 年代や性別、家族構成などをもとに分類し、一概には言えませんが
よりテーマへの関連性や母集団としての大きさなどをもとに選定することが多いです。
 → 例えばデパートの新しいサービスを検討する場合、そのデパートをよく
利用する人物(年齢、性別、家族構成など)を調査し設定するイメージです。

⑥ジャーニーマップについて質問です。課題のあぶりだしは自身が普段感じていることや経験に基づいて出す方がよろしいでしょうか。データを用いて現状分析したうえで課題をあぶりだすやり方でも問題ないでしょうか。
 → どちらも一長一短あり、両方とりくむことが望ましいですと思います。
 → アンケートなどの統計データは網羅的に課題を把握するのに適しています。
 → しかしアンケートでは表しきれない些細な感性などは自身の感覚や経験をもとに出す方がリアリティのある課題になります。

⑦組織にデザイン思考を定着させるための方法はありますか?アイデアを出しまくることを是とする雰囲気が職場にありません。
 → 役職の上の方にワークショップなどで体感いただくことは有効かもしれません。
 → 組織の文化変革はどうしてもハードルが高くなるので、ワークショップなどで強制的に体感いただき、普段と異なる体験をすることで見識を広げることが最初の一歩だと思います。
 → また定着についてはやはり業務で継続的に活用することが重要だと考えます。

⑧ペルソナで得られるのは個人的なニーズだと感じたのですが、個人的なニーズを社会の課題解決に活用するのは問題ないのでしょうか。個人的なニーズが社会全般のニーズに合致していない場合もあると感じたので質問させていただきました。
 → 個人的なニーズを社会の課題解決に活用するのは問題ないと考えています。
 → ただし個人的なニーズの中には社会課題解決につながるニーズとそうでないニーズの両方が含まれています。
 → そのため、収束のプロセスで社会課題解決につながるニーズを見極めて適切に選択することが重要です。
 → 例えば若者が県外に流出し人口が減少するという社会課題があった場合、「都会で便利な暮らしをしたい」や「やりたい仕事をしたい」といったニーズは個人的なニーズですが、そのニーズにどう寄り添うかは解決の糸口になると思います。

皆さまいかがでしたでしょうか。

ご参加いただいた皆さま本当にありがとうございました。


また、以下の声も多く寄せられました。

『今後もこういった勉強を開催していただけると幸いです。』
『今回の様な、わかりやすく、短時間の勉強会やイベントを、数多く実施してもらいたい。』

事務局では今後もこのような勉強会を開催していく予定です。
皆さまのご参加をお待ちしております。

まだ会員でない方は、ぜひデジテック・パートナーへのご参加お待ちしております!

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