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イギリスのインフレ率、2023年02月は10.4%、食品価格高騰で予想外の加速。

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2023年03月23日に、イギリスのONS(Office for National Statistics/政府統計局)は2023年02月22日に、2023年02月のCPI(Consumer price indices/消費者物価指数/2015年=100)が127.9ポイントとなり、前年同月比10.4%上昇したと発表した。食品価格の高騰を背景に、2023年01月の10.1%から予想外の加速となったと報告した。

イギリスは、インフレで苦しんでいる。

全体を大きく押し上げたのは住宅・水道・電気・ガス・その他燃料で、26.6%上昇した。



伸びは前月から0.1ポイント減速した。食品・非アルコール飲料は18%拡大し、外食・ホテルは12.1%上がった。

家具・住宅設備は8.7%のプラス。娯楽・文化は4%、運輸は2.9%それぞれ上向いた。

価格変動の激しいエネルギー・食品・アルコール飲料・たばこを除いたコアインフレ率は6.2%と、前月から0.4ポイント加速した。

「CPIH(Consumer Prices Index including owner occupiers' housing costs/住宅所有者の住宅関連コストを含む物価指標)」の上昇率は9.2%。カウンシルタックス(住民税)などを含み、年金や賃金交渉で参考にされるRPI(Retail Price Index/小売物価指数)は13.8%伸びた。

ONSがRPIに代わる新指標として試験的に導入しているイギリスが独自に採用しているMIPS(Mortgage Interest Payments/住宅ローンの利払い)を除くすべての項目の小売物価指数に相当するインフレの指標である「RPIX」は12.9%上昇した。

CPIは前月比では1.1%上昇。
衣料品・履物は2.6%、運輸は0.7%それぞれ上がった。
アルコール飲料・たばこは0.6%上がり、食品・非アルコール飲料は2.1%のプラスだった。

ONSが指摘した主なポイントは、
2023年02月までの12ヵ月間、CPIHは9.2%上昇し、1月の8.8%から上昇した。
2023年02月の年間CPIH上昇率への最大の上方寄与は、住宅・家事サービス(主に電気・ガス・その他燃料)、食品・非アルコール飲料によるものであった。
月次ベースでは、2022年02月の0.7%の上昇に対し、2023年02月のCPIHは1.0%の上昇となった。
2023年02月までの12ヵ月間のCPIは10.4%上昇し、2023年01月の10.1%から上昇した。
月次ベースでは、2022年2月の0.8%の上昇に対し、2023年02月のCPIは1.1%の上昇となった。
CPIH、CPIレートともに前月比への上昇寄与が大きかったのは、レストラン・カフェ、食品、衣料品で、娯楽・文化財・サービス(特に記録メディア)で、自動車燃料の下落寄与により一部相殺された。
2023年02月の推計値は、更新された支出ウェイトを使用して作成されており、これは2023年の2回目のウェイト更新であり、最終ウェイトである。

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https://europe.nna.jp/news/show/2497481
https://www.ons.gov.uk/economy/inflationandpriceindices/bulletins/consumerpriceinflation/february2023
https://www.ons.gov.uk/economy/inflationandpriceindices/bulletins/consumerpriceinflation/february2023/pdf

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