PwC Japanグループが2017年02月13日に公開した未来調査レポート「2050年の世界」
このレポートは、イギリスのPwCが2017年02月07日に発表したプレスリリースを翻訳したものである。
世界の経済力は、2017年02月07日の先進国から新興国へとシフトする長期的な動きは、2050年まで続く
と予測している。新興国の世界GDPにおけるシェアは、一部では低迷が見られるものの、長期的には上昇すると予測している。
上記は、PwCのマクロ経済担当チームが、「2050年の世界」をテーマに発表した最新の調査レポート「長期
的な経済展望:世界の経済秩序は2050年までにどう変化するのか?(The long view: how will the global
economic order change by 2050?)」で明らかになりました。本レポートは、世界のGDP総額の85%を占
める、経済規模で見た世界上位32カ国について、2050年までのGDPの潜在成長に関する長期予想を示してい
ます。これらの予想は、PwCが2006年に開発した長期的な世界成長モデルの最新データに基づいています。
本レポートは、世界経済が2016年から2050年までに年平均実質成長率約2.5%のペースで成長し、経済規模が
2042年までに倍増すると予想しています。その成長の主なけん引役となるのは新興市場と開発途上国です。
ブラジル、中国、インド、インドネシア、メキシコ、ロシア、トルコの新興7カ国(E7)は今後34年間、年平
均3.5%のペースで成長します。それに対し、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国、米国の先
進7カ国(G7)の成長は、わずか1.6%程度にとどまると見られます。
PwCのチーフエコノミストで、本レポートの共同執筆者でもあるジョン・ホークスワース(John
Hawksworth)は次のようにコメントしています。
「世界の経済力は、先進国からアジアやその他地域の新興国へ向けたシフトが引き続き見られるでしょ
う。E7の世界GDPにおけるシェアは2050年までに約50%まで上昇する一方で、G7のシェアはわずか
20%強にまで低下する可能性があります」
下表1はGDPの各国順位の変動予想を示しています(詳しくは本プレスリリースの末尾にある本調査について
1を参照ください)。
表1 予測GDPの世界順位(PPPベース、2016年基準の恒常10億米ドルベース)
さらに詳しくは、PDFをダウンロードできます。
手元にも多くの未来予測の本があり、竹野萬雪さんの未来年表も公開していましたが、未来を楽しむのはいいが、信用は所詮できないことです。
最新のPwC調査レポートの予測(購買力平価ベース)によると、
2042年までに世界経済の規模は倍増
中国はすでに購買力平価(PPP)ベースのGDPが米国を抜き世界最大の経済大国に。
市場為替レート(MER)ベースでも2030年までに世界最大となる
2050年までにインドは米国を抜き世界第2位、インドネシアは第4位の経済大国となり、日本、ドイツなどの先進国を抜く見通し
2050年までに主要経済大国7カ国のうち6カ国は新興国が占める見込み
ベトナムは2050年までに世界で最も高成長を遂げる経済大国となり、予測GDPの世界順位は第20位に上昇
EU加盟27カ国が世界GDPに占める割合は2050年までに10%未満へ低下
英国は、Brexit(ブレグジット)後も貿易、投資と人材の受け入れにオープンである限り、成長率がEU加盟27カ国平均を長期間上回る見込み
トルコは、政治不安を払拭し経済改革を推進できれば、2030年までにイタリアを抜く可能性あり
ナイジェリアは予測GDPの世界順位が上昇する潜在力を持つが、自国経済の多角化、ガバナンス水準向上とインフラ改善が前提条件
コロンビアとポーランドは、それぞれの地域(中南米とEU)で最も高成長を遂げる経済大国となる可能性あり
話題の仮想通貨(Virtual currencies)/暗号資産(Crypto assets)の世界でも、多くの未来予測はされていますが、楽しむべきで、苦しむべきではない。
https://www.pwc.com/jp/ja/press-room/world-in-2050-170213.html
https://www.pwc.com/jp/ja/japan-knowledge/archive/assets/pdf/the-world-in-20501705.pdf