OJTの目的と解決する課題、時代に合わせた組織作り|札幌のエンジニア組織レポート
ダイアモンドヘッド株式会社 札幌開発の小菅です。札幌開発では新卒入社してから2年間をOJTと位置付けています。本記事ではOJTをどのようなコンセプトで行っているのかを簡単に紹介します。
本記事は、以下の内定者研修と新卒研修と対になります。
OJTの目的
2年間のOJTを行っている主な目的は以下の通りです。
運用現場・プロジェクト・ビジネスを知り判断材料を増やす
視野を広げて時代の変化に合わせた活動を促進する
私たちはトレンドに敏感なファッション・アパレル業界に特化したECサービスを扱っています。ECは毎年10%ほど成長し、5年から10年での倍々ゲームを繰り返してきている市場です。
市場から何が求められていてIT技術で何を問題解決するのか理解し、自律的に行動し楽しく仕事をするには、様々なプロジェクトでの経験が力となります。
経験により、変化が速い業界の仕事を行う上で重要な個々の「判断力と柔軟性と広い視野」が培われます。
この経験を積むための方法が2年間のOJTと位置付けています。
OJTの導入
私たちはOJTの導入にあたり、新しく準備したり、特別なアクションをしませんでした。
長期インターンシップを継続して実施して来ており、OJTの受け入れは長期インターンシップでの受け入れと同じ様に行っています。
長期インターンシップではどのような事を行っているのかを知るには、以下の参加者インタビューを見てもらえればと思います。
OJTが解決する課題
課題1:ビジネス理解の強化
今の時代、ITエンジニアが活躍するにはビジネスを理解した上での自発的な行動が重要です。内定者研修や新卒研修でも同じ話をしています。
入社2年間でOJTとして様々なプロジェクトを経験し、途中で新卒研修を挟みながら多くの人と関わります。
その中でビジネスを垣間見れる機会も多くあり、ビジネスに関わっている人を知り、時代の流れに合わせたビジネス活動と、それを達成するために行っているプロジェクト活動の理解も進みます。
OJT(ON the job training)の名前の通りで、市場規模の成長に合わせて変化が速いECビジネスにおいては座学や研修では時代に追従できないため、プロジェクトの現場にアサインする方法が適しているのを感じます。
課題2:組織の縦割り化を予防
どのような組織やプロジェクトでも一定期間が経過すると「サイロ化・蛸壺化・三遊間ゴロ」と呼ばれる縦割りの問題が発生し、ビジネスへのネガティブが起こりやすくなります。
この縦割りが起こると組織の柔軟性が損なわれ始め、以下の問題が具象化して行きます。
人的リソースロック -> 無駄なアサインの増加
ローカルルールの発生 -> 無駄な管理工程の増加
常識の固定化と視野狭窄 ->他への無関心の増加
情報の縦への吸い上げ -> 現場に情報が届かず生産性の低下
OJTを機能させるには情報共有やアサインの引き渡しなど、プロジェクト間での横の関係性が特に重要なため、縦割り組織ではOJTが上手く機能しづらいです。
OJTを導入し運用する事によって、間接的にですが組織の縦割り化への防止効果が発生しています。
課題3:技術力の向上
様々なプロジェクトで利用されている技術が異なります。技術が導入された背景や解決したい問題も異なります。
また、今のニッチな問題の解決方法がサービス化され安価で導入できる時代です。技術を導入する難易度が下がり、業務中に利用するツールの量が増えています。
複数のプロジェクトを経験すると多くの技術を吸収できるため、技術力の向上に繋がります。
合わせて、技術の良し悪しやメリットとデメリットなどバランスの良い判断力の強化にも繋がります。
OJTの良くある誤解
間違い:OJTは移動するから育てるだけムダに感じる
新卒入社の方は2年目後半から3年目中盤に掛けて本配属となります。
OJT期間中での経験が配属に大きく影響しており、自分に合ったプロジェクト、活躍したいと思える現場へ配属されるほど業務成果が伴い易く、実際に活躍するケースを多く見ています。
各自がこの妥当性の判断を行う上で、OJTの経験が活かされています。プロジェクトとしても成果を期待できる配属になる可能性が高まるため、生産性や付加価値の向上とポジティブな影響があります。
OJTを上手に運用すると、将来の期待値が高まりOJTに費やした時間以上に得られるものが増えます。
間違い:OJTは受け入れが大変、現場の負担になる
OJTを経験し様々なプロジェクトを経験した後の方が現場での受け入れがスムーズです。
入社してから単一のプロジェクトのみに従事していると柔軟性に欠けますが、複数のプロジェクトを経験すると仕事の方法や目的を理解した上で自分の行動を自分で変化させられます。
また、OJTの受け入れを行う中でプロジェクトの資料や仕事の進め方などが再整理されオンボーディングが洗練されて行きます。
OJTを行うほど、現場の業務が改善され、受け入れ後の成果も早期に出やすくなります。
最後に、OJTの重要性
適材適所との言葉があるように、どのような人でも合わないチームやプロジェクトは有りますし、相性が良くパフォーマンスが伴う現場もどこかに存在する事が多いです。
最初の配属先や業務だけで結論付けしてしまうのを避ける上でもOJTは重要性が高いです。
また、時代に変化に合わせたビジネス活動がOJTによって支えられているのを感じています。
私たちの場合は長期インターンシップから自然とOJTの導入が進みました。新卒入社や長期インターンシップに参加する若い方々に合わせてOJTを組み立てる重要性を感じています。
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以上となります。ご拝読ありがとうございました。