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今年一年を振り返って。

今年一年を振り返るとまさに激動の一年でした。

社会情勢でいくと、コロナに始まり、コロナに終わった年。
本来ならば東京2020が開催されており、日本中が賑わっていたはずです。

我々醸造業界もモロにその煽りを受け、現在も苦戦を強いられています。

個人としては独立し、個人事業主として一年を回しました。
といっても、ほとんどはお世話になっている醸造所にお願いしていることばかりでしたが。

サラリーマン時代に経営を見ているのとは全く異なった視点や仕事が求められ、精神面でグサグサえぐられるような出来事も多かったのですが、おかげでかなり鍛えられたように感じます。
雇われていた時に好き勝手言っていた自分が恥ずかしい…

また、今まではあまり大事にしていなかった部分や、気にも留めていなかったところが気になるようになり、小さなことですが丁寧に何事も進めることを心がけるようになりました。

例えば、日常のさりげないコミュニケーション。
感謝の気持ちを恥ずかしがらずにちゃんと伝える。
信仰を大事にする。

雇われていた時と、自分で事業を進めるとで見えてくる景色も本当に一変しました。
今までは
「言わなくても分かるだろう」
「気持ちを伝えているつもりだ」
「神仏に興味はない」というタイプの人間でした。

ですが、いざ自分で事業を始めてみると、自分一人ではあまりにも何もできないと痛感させられる毎日です。現代の日本においては時代遅れだとバカにされるかもしれませんが、こういった時だからこそアナログなステレオタイプな立ち振る舞いも大事なのかなと考えさせられています。

また、独立してから本当に嬉しかったことは、これがきっかけで懐かしい方々からご連絡やご注文をいただけたことです。
昔の同僚、先輩、大学時代の恩師、同期、地元の友人、お世話になった飲食店の皆様。
挙げればキリがありませんが、そういった方とまた繋がりが持てたこと。
それが自身の製造した商品がきっかけでとなると、本当に涙が出るほど嬉しかった出来事でした。

まだまだ未熟な身分ではございますが、これは事業者という立ち位置を取らなければ気づきもできないことですし、真の意味で理解ができない部分でもあります。経営も醸造もまだまだ修行中の身ですので、より一層気を引き締めて頑張らなければいけないと感じさせれる日々でした。

そして、今月初旬。
ようやく念願かなっての発泡酒製造免許が降りました。
これによって自家醸造がスタートすることとなり、どんどん商品を作っていく予定だったのですが、申請業務や書類仕事が思いの外多く、後手後手に回ってしまっています。こちらに関しては1年間、ゆっくりながらも丁寧に進めていき、より簡素なスキームを組み、次年度、次々年度へ繋げていければと考えています。

個人的には書類や申請業務に泣き、苦しめられた一年間でした。
独立したらこういった書類業務から解放されると思っていましたし、
「自分なら他の人よりもうまくやれるはず」
と天狗になっていたのも正直なところ。いや、恥ずかしい。

ですが反面、作る喜び、飲んでいただける嬉しさもまたひとしお。思っていたよりも商品の熟成に時間がかかっておりますが、来月から販売をスタートできそうです。

来年のいつ頃になるのかはわかりませんが、疫病も収まりを見せて欲しいですね。また気軽に皆様と乾杯できる日がやってきますように。

本年もたくさんの方々にお世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。これからお世話になるであろう皆様も、是非。

それでは皆様、良いお年を。
年末にたくさんお酒を飲まれる方は酔いお年を。

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