地蔵盆の思い出

地蔵盆ってのが子供の頃にあって。
地域によっては今もあるのかね。知らんけど。

私が子供の頃は早朝にあった。
朝の5時ぐらいに早起きして、チャリに飛び乗った。
近くのお地蔵さんを片っ端から周り、一円玉や五円玉や少しのお米を供えて拝むと、そのスポットにいるおっちゃんやおばちゃんからお菓子をもらえる。

お察しの通り、完全にお菓子目当てだ。

小さい袋のかっぱえびせんやサッポロポテト、チューペット一本などなど、スポットによってお菓子は色々だった。

袋いっぱいのお菓子を持って帰り、これが夏休み中しばらくのおやつになる。独り占めだ。誰にも渡さん。

が、何が原因かは忘れたが、私の戦利品を弟にも寄越せと突然両親に言われた。
私は頑なに拒否したが、叱られてしまった。
最後は癇癪を起こし、泣きながらキャラメルコーンの小袋を投げようとした。
「投げるなら食べるんじゃない!」と言われ、私は布団の上でワーワー泣き叫んだことを思い出す。
未だにキャラメルコーンの袋を見ると、頭蓋骨の裏がチクリとする。
未だに悲しい思い出として記憶から消えない。


しかし、あれだけあったお地蔵さんも、今や何処に何体あるかも覚えていない。
場所によっては撤去されたものもあるだろう。
お菓子目当てとはいえ、お地蔵さん(土着の神様や自然)への畏怖や敬意を促すイベントって、子供の頃に経験してても悪くないんじゃないか。
苦い思い出とセットになってるのがアレだけども。

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