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高配当や高い株式利益率は必ずしも良いのか?

ここで一つ考えるべき問題があります。次の例を見て、どのカフェが投資に値すると思いますか? それぞれに200万円を投資すると仮定します。
 
·Aカフェ:毎年50万円の利益を上げ、30万円を株主に配当します。株式利益率は15%です。
·Bカフェ:毎年50万円の利益を上げ、10万円を株主に配当します。株式利益率は5%です。
·Cカフェ:毎年30万円の利益を上げ、30万円を株主に配当します。株式利益率は15%です。
同じ200万円を投資する場合、AとBは毎年50万円の利益を上げ、Cは明らかに劣り、毎年30万円しか稼ぎません。
 
賢明な貴方なら、Cを選ばないでしょう。なぜなら、会社の価値に影響を与えるのは利益能力であり、配当の高さではないからです。
株式に投資することで、貴方は会社の将来の利益配当権を得ることができます。したがって、会社の利益の一部はもともと貴方のものであり、配当は単にお金を会社の口座から投資家の個人口座に移すだけです。実際には、配当が高いからといって、貴方の利益が増えるわけではありません。
 
しかし、多くの人はAカフェを選び、Bを選ばず、CをAと同じくらい良い会社だと考えてしまいます。これは、多くの人が高い配当利回りの株式を好むのと同じです。
 
なぜなら、会社がこれらの利益を将来より高い投資収益率に変えられるかどうか分からないからです。言い換えれば、経営者を信頼していないのです。
 
高配当、高い株式利益率を好む本当の理由は経営者を信頼していないことです。
 
投資する際、株主は名目上は会社の所有者の一人ですが、実際には、大株主だけが会社の意思決定に実質的な影響力を持ちます。一般株主は株主総会でいつくか質問をする機会しかありません。
そして、高い配当利回りを好むということは、一般株主が経営陣を信頼していないことを反映しています。会社から早く現金を受け取るほど、一般株主のリスクは低くなります。
 
そのため、高い配当利回りで株を選ぶ投資家の多くは、以下の方法を取ります。
1.配当が安定している保守的な大型企業を選びます
2.株価が下がった時に購入します
 
この方法には良い点と悪い点があります。良い点はとても保守的で、リスクが少ないことです。過去の統計でも、安定した配当を持つ株式は確かに安全であることが証明されています。
 
しかし、良い点があれば、当然悪い点もあります。それについては次に説明します。
 

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