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個人の価値観理解から、組織開発を始めてみよう![ワークショップレポート]

こんにちは。DONGURIでデザインシンキング・コンサルをやっています、矢口泰介(@yatomiccafe)です。

さる6月26日に「TEAMING UP!〜強い組織の作り方〜」というイベントを、原宿サン・アドさんのオフィスをお借りして、開催しました!

「TEAMING UP!」を開催した背景

ここ数年「組織の在り方」に注目が集まっています。

以前のエントリーでも書いたように、DONGURIでは、様々なクライアントの「組織課題」に向き合うことが多いのですが、

組織の在り方が注目される背景には、個人と組織との関係性が変化したことで、今までのやり方がうまくいかなくなってきた、という歪みが、あちこちで生まれていることがあると考えられます。

そういった中で、今回は、私自身が、デザインリサーチャーとして、プロジェクトを通じて感じたこと・学んだことの共有と。
また、単にインプットのみではなく、参加いただいた皆さまが「自分の組織」を省みる機会にもしていただくべく、ワークショップイベントを企画しました。

イベントのオープニングで話した内容

イベントのオープンニングでは「個人と組織の関係性の変化とは!?」という内容について、お話しました。

メンバーそれぞれの「価値観」や「内的な動機」を、いかに相互に理解するか、また、それを日々の業務の仕組みとどうつなげていくか。

現在は、個人の価値観をどれだけ理解し、活かせているか、がそのまま組織の成長に反映されてしまう、といえるのではないかと思います。

いっぽうで、

そういったことは頭ではわかりつつも、普段の業務においては、あらたまって自分の価値観を開示したり、人の価値観を理解する機会はなかなかない、というのも現実だと思います。

単に機会・時間がない、という場合もあれば、方法がわからない、という場合もあり、はたまた、そんなものは業務と関係がない、という考えが根強く残っている、という場合もあるかと思いますが、

いずれにしても、「個人の価値観や動機が、組織の起点になる」という考え方は、多くの組織にとって「慣れない新しい考え方」なのではないか、と私はとらえています。

ワークショップを通じて「組織のトレンド」を体感する

前半のインプットに続いて、イベント後半では、参加者の皆様には、大きく2つのワークを行っていただきました。

1. 自分の組織を、「自分を起点に」振り返るワーク
2. メンバーの価値観を理解し、チーム文化を発見するワーク

一連のワークを通じて目指したのは、新しい組織の在り方を、少しでも「体験」していただくこと。でした。

1.では、DONGURI実務でも使っているフレームワークを使って。
2.ではカードを使ったゲーム形式を通じて。
段階的に、個人の価値観の開示・相互理解を体感していただけるようにワークを設計しました。

自分の価値観を開示し、お互いの価値観を理解する

ワークで使ったのは、アトラエさんが開発した「バリューカード」というツール。

価値観を表すシンプルな単語が書かれたカードなのですが、このカードには、遊び方を通じた仕掛けがあります。

遊んでみよう!バリューカード
1. カードを手札として一人5枚ずつ配る。のこりは山とする。
2. 順番に山からカードを引き、1枚だけ捨てる(常に手元に5枚残す)
3. カードを捨てるときには、自分が何の価値観を捨てるか、宣言する

私は『友情』を捨てま〜す!」「私は『仕事』を捨てま〜す!」、そんな耳を疑うやばみなワードがガンガン飛び出す(笑)「選択ゲーム」を遊ぶことで、

自分の価値観を問う「内省」と、最終的に残った5枚のカードを使った自分の価値観の「開示」、お互いの価値観の開示を通じた相互の価値観の「理解」が進む、という構造になっているのです!

※紹介したアトラエさんのバリューカードは、7月中旬に一般発売になるとのことなので、ぜひチェケラしてください!!

チームの文化の発見まで進む

個人の価値観を相互に理解したあとで、次に、この場を「個人のばらばらの集まり」としてではなく、「チーム」として捉えるためのワークを行います。

「個人」から「チーム」に視点をジャンプさせるために、このチームに新人を1人迎え入れるならどんな人?というお題で、さらにバリューカードの選択と絞り込みを行ってもらい、最後にアウトプットに落としていただき、各チームの発表を行っていただきました。

この一連のワークを、ほぼ初対面の皆さんで、約1時間の超短時間(!)で行なってもらったのですが、お互いの価値観への理解の深さが、素晴らしいアウトプットに表れていたように思います!

さいごに

今回のイベントでは、「強い組織の作り方」というテーマを掲げましたが、こうすれば強い組織になれる、というノウハウはお話ししませんでした。

あえて、というよりも、そもそもできない、というほうが近いかなと思うのですが、
組織課題は、構造的課題と個別事象に分かれると思います。課題は構造的であるものの、表れは各組織の性格によるため、どうしても組織開発は「個別解」になると感じます。

なので、組織開発に「正しい取り組み方」があるわけではなく、「取り組み自体を始める」ということが何より尊い、と考えています。本イベントがそんなきっかけの一つになれば、大変嬉しく思います。

本イベントはおかげさまをもって、一定の好評をいただきましたので、機会があれば、ぜひ第2回も開催したいと思います。

あらためて、平日の夜、お忙しい時間にお集まりいただいた皆様、会場を貸していただき、また参加もいただいた原宿サン・アドの皆様、イベント運営をサポートいただいたコネクティブの渡邊さん、バリューカードを提供いただいた、アトラエのたけてつさん、本当にありがとうございました!

今回はオープンイベントであり、初対面のみなさんに体験していただいたのですが、もちろん、既存の組織においても「TEAMING UP!ワークショップ」は可能ですので、ぜひDONGURIまでお声がけくださいませ〜。

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