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入院して気がついたこと〜八転び九起き〜

 悪性リンパ腫(ホジキンリンパ腫)8回目の再発に対する免疫治療(キートルーダ投与)のために一週間ほど入院をしたが、無事退院をしてきた。2020年5月に余命宣告2ヶ月を乗り越えてから2度目の再発。病歴通算8度目の再発である。私の周りでも8回というのは聞いたことがなく、我ながら「しぶといな」と感じている。プロスポーツの世界でワールドチャンピオンになぞらえると「8X」のように表現してはどうか。「10X」に到達した際には記念Tシャツでもつくってお世話になった人たちに配ってはどうだろうか。毎回、入院の度に様々なことに気がつく。入院は自己の成長に繋がる。仕事もせず、外界との交流も絶ち、ひたすら自分と向かい合う時間は、寂しさや不安など紆余曲折を経て、新しい希望を見出してくれる。それは精神的なことから、関わっている人やプロジェクト、組織に対する考え方や向かい合い方、自分の興味・関心や今後の方針など、実に様々である。タイトルにちなんで9つ書いてみた。

1・地域貢献活動から事実上撤退
 詳しくは未だ書けないが、幾つかの地域貢献活動からは個人的には撤退することにした。地域社会はムラ社会である。その中でもがき苦しみ、粘り強くイノベーションを起こそうと奮起してきたが、結局のところ、大半の方に求められていない。大半の方はイノベーションを必要とせず、その方々を説得するにはムラ社会の中で権力を握る必要がある。また、政治的な努力も必要である。しかし、その実力も気力も素養も足らない。つまりムラ社会は自分は合わないと悟り、必要なフォローや最低限の関わりだけを行い、過度に関わらない生き方を模索していくことにする。

2・可能性を制限しない
 「病気でも出来ること」を最大限にしてきたつもりだが、「病気でも成功できること」しかやっていないことに気がついた。つまり勝てる勝負だけを選んで行っていると感じた。上手く出来なくても良いし、カッコ悪くても構わないので、もっと自由にやりたいことをやろうと思った。例えば、自分は音痴であるが、歌が上手くなりたいと思う。100点にならなくてもいいじゃないかと考えて自分の可能性を広げ、人生を楽しみたい。

3・もっと仲間を信じてみよう
 一緒に働いている仲間たちに仕事を任せた。自分は決断速度が速いので、正直言って周囲の仕事が遅く見えることが多い。元気に仕事をしていると、つい口を挟んでしまいがちだが、今回の入院前後では極力口を挟まないで待つことを心がけた。するとどうだろう?少し遅れてはいるが、なかなか面白い内容に仕上がっているではないか。自分の力に過信しすぎず、仲間を信じて結果を楽しみに待つことをこれからは、より強く心がけていきたい。その方が結果的に自分の時間も増え、周囲も幸せに感じるだろう。それが出来ないのはビジネスモデルの甘さや資金力の不足のせいである。

4・メルマガをはじめよう
 今更だけど、メルマガをはじめる。実は自分自身ではメルマガは一度もやったことがない。初の試みである。過去に集めた名刺は5000枚以上もある。そのうちアクティブな名刺がどれだけあるかは分からないが、自分の考えや事業のことを、今まで知り合った方々にメルマガという基本的な形で発信しようと思う。タイトルは八転び九起き。今回の退院を記念し、何か新しいご縁が生まれることを期待して。

5・イメチェンします
 今までも外見は病気の度に七変化してきた。今回の治療では副作用で脱毛が起きるわけではない。だから何もしないのではなく、自分から攻めてはどうか。髭を剃ってから若返ったと言われるが、髪型をもう少し攻めてみても面白いかなと思っている。髪の毛がいつまで生えているかなんて分からないし、いつどうなるか分からないので、元気なうちに好きなようにやりたい。年末年始に人知れずイメチェン断行予定。詳細は内緒。

6・美術館めぐりを娘と一緒に
 親バカだけど、8歳の娘はアートのセンスがあると思う。つい先日も二人で一緒にブダベスト展(Panasonic汐留美術館)に行って壺のデザインを2時間も熱心に見入っていた。アール・ヌーヴォーとジャポニズムの世界をどこまで理解しているのか分からないが、何かを感じていたことは確かである。自分が一人の時間として行ってきた世界観を誰よりも楽しんでくれる仲間ができた。これからはより計画的に美術館めぐりを娘と一緒に行い成長を楽しんでいきたい。

7・WEB3.0に投資します
 オープンSNSへの投稿を中心にメタバースやNFT(Non-Fungible Token)を代表とするWEB3.0の流れを感じまくった入院期間でした。メタバースとは仮想空間、NFTとは要は唯一性が保証されたデジタルデータの証明方法のことだ。NFTはブロックチェーンと呼ばれる技術の発達により実現した。クリエイターがコピペをされる心配なく作品を世の中に出せるので大変注目されている。仮想空間に唯一性を混ぜることによって次なるWEB3.0の世界が出現するのである。ブロックチェーンの登場により本格的に世界が変わりはじめたと思う。SNSが登場した時以上のインパクトが起きると感じる。資産を全て整理し、再振り分けを行う。

8・家族とNFTアート
 NFTアートは上記のNFTによって唯一性が保証されたデジタルアートである。海外を中心に仮想通貨を使って取引されている。海外が殆どだが幾つかのマーケットプレイスが出てきておりOpenSeaというサイトが現在の最大手である。数億円規模の取引をされるアートも生まれており、日本でも小学生が自由研究で出したアートが300万円で落札されるなど話題を呼んでいる。WEB3.0を投資対象だけにするのは面白くない。二番煎じはきっと上手くいかないが、お金ほしさより、新しい世界を家族でも楽しめないかということで、我が家でNFTアートを描くことにした。メインクリエイターは8歳になる娘。とにかく絵が得意で我が家で一番クリエイティブ。12歳の兄貴はフォートナイトやマイクラが大好きでプログラミングも出来るのでなのでアプリやメタバース担当といったところか。

9・更なる選択と集中
 福水戸家ホールディングスを設立してから、8月に「ISOBU」を辞めた。9月に「MANECT」を閉じた。10月には「いいサービス」の事業を整理した。11月には「いいオフィス日本橋 by FUKUMITOYA」の閉鎖を決めた。背景には福水戸家の事業戦略がある。「経営支援をカスタマーサクセスに」をビジョンに爆進することを決めた。ポイント制のサブスクリプションプランを史上初でコンサルティングや制作の業界に持ち込んだのだ。この事業は別に記事を書くが、ビジネスモデルとして秀逸であると自負している。グループの方針を確固たるものにするために現在某社で展開しているWEBメディア事業に関してを次なる整理対象とする。また、年末年始を通じて新たなサービスプランのPR・広告を世の中に発信していく。

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