ウェーブロック・アドバンスト・テクノロジー事業開発部

私たち、ウェーブロック・アドバンスト・テクノロジー(WAT)事業開発部は、 「お客様と…

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私たち、ウェーブロック・アドバンスト・テクノロジー(WAT)事業開発部は、 「お客様と一緒に新たな付加価値を形にする」というミッションを実現すべく、 新たなチームで新たなテーマに取り組んで参ります。 Webサイト▶▶ https://dev.wavelock-at.co.jp/

最近の記事

ライスレジンのフィルム化テスト

先日ご紹介したラボテスト機にて、最近話題のライスレジンのフィルム化のテストを実施しました。今回トライするのは株式会社バイオマスレジンホールディングス社様のライスレジンです。原料については、三井物産プラスチック株式会社様のご協力のもと、テストを実施させていただきました。 三井物産プラスチック株式会社は、株式会社バイオマスレジンホールディングスと業務提携を行い、ライスレジンの原料販売を行っている、とのことで、今回のテストにおいても事前に色々と情報提供を行っていただきました。 同社

    • 機械加工の種類:その1 鍛造と鋳造

      自動車から工場の機械設備、また家庭にある身近な金属から成る製品は原料である「鉄鉱石」などを加工して製品化しています。 プラスチック製品の場合、樹脂原料を熱で溶かして「押出成形」や「射出成型」「真空成型」などの工法によって多くの製品が出来上がりますが、それらの加工を行う機械装置は多くの加工手順を得て完成品となります。  今回は、それら多くの機械加工の中でももっとも古くから行われている 「鍛造」と「鋳造」について分かりやすく解説します。 「鍛造」  「鍛造」は、そのまま金属

      • プラスチック種類の業界用語って? (熱硬化性樹脂編)

        熱硬化性樹脂とは?プラスチック加工メーカーがよく取り扱う樹脂の種類のご紹介part③です。part③では、今回は熱硬化性樹脂を紹介します。 我々の様に押出機を使ってシート、フイルムを製造しているメーカーでは扱ってはおりませんが、食器類や電子部品材料など熱や薬品での変質があっては困る様な分野でよく見かける材料になります。 主な熱硬化性樹脂とその略称 【特徴】熱硬化性プラスチックの分子構造は、熱可塑性プラスチックが鎖状高分子であるのに対し、高分子同士が架橋することによって三次

        • 結晶性樹脂と非晶性樹脂のあれこれ①

          プラスチック(樹脂)には、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の2種類があります。なかでも我々がフィルム作りの際に扱う熱可塑性樹脂は、結晶性樹脂と非晶性樹脂のさらに2つに分類されます。 結晶構造を持つか否かによって樹脂特性が異なります。 今回は、この結晶性樹脂と非晶性樹脂の特徴や違いにフォーカスしてみたいと思います。 1.結晶性樹脂と非晶性樹脂の性質 ①結晶性樹脂について 溶融樹脂の温度が「結晶化温度(Tc)」まで低下、固化した時に分子が規則的に並んだ「結晶部分(折りたたみ構造

          カレンダー成形と押出成形の違い

          今回はシートやフィルムを成形する方法の中で、よく用いられる成形方法の一つである【 カレンダー成形 】について少しご説明いたします。 カレンダー成形とは? カレンダー成形は、ゴムの延伸加工の成形からプラスチックに応用されたといわれていますが、カレンダーロールと言われる熱ロールの間に溶融した樹脂を挟み、ロールの間から下に出てきた樹脂を熱延伸ロールで延伸しながらシートやフィルムを成形する工法です。 我々の事業部が取り扱っているTダイによる押出成形と似たようなシート・フィルムを成

          冷却ロールの種類と内部構造について

          先に弾性成型ロールについての記事を載せましたが、今回は一般的に押出成形ラインに使用されるフィルム・シートの冷却ロールの種類と構造について解説します。 溶融した樹脂をTダイなどの金型から押出し成型する生産設備においては、金型から押出された高温のフィルム・シートをその樹脂の特性に合わせた条件で冷却する必要があります。 一般的には、内部に「水」又は「熱媒油」を流入させた金属ロールやゴムロールで冷却することが多いですが、エアや「水槽」を使用して冷却する手法もあります。今回は最も多

          物性:機械特性編①/~プラスチックフィルムの引張試験について~

          プラスチックフイルムやシートを購入する際に、参考にするものとして 物性表というものがあります。 その際、どのような試験を行っているのでしょうか。 【引張試験】              この試験により下記の情報が見て取れます。              1.S-S曲線 2.引張弾性率(ヤング率) 3.主な物質のヤング率 先ほどのS-S曲線を注意深く見てみると色々なことがわかります。 4.引張破壊応力、ひずみ 5.降伏応力、ひずみ 今回は引張試験によって、

          物性:機械特性編①/~プラスチックフィルムの引張試験について~

          押出フィルムのラボテスト

          弊社には、過去ご紹介した "多層押出試作機" に限らず、様々な押出フィルム製膜装置があります。 これらの装置は1,000㎜幅前後のフィルムを製膜可能なスケールの大型装置なので、その分フィルムの原材料(樹脂ペレット)を多く仕込まなければなりません。例えば、"多層押出試作機"の場合は原材料の仕込量目安は200kg以上が必要になります。 そうなると、先ずテーブルテスト的にフィルム化実験をして少量のサンプルを採取したい場合においても、原材料を大量に用意しなければならず、結果的に原

          脱炭素社会に貢献するプラスチック製品

          今回はプラスチック製品が脱炭素社会でどのように貢献していけるのか?、について記載させていただきたいと思います。 プラスチックというと、CO2削減のためにレジ袋の節減、包装容器の削減など、プラスチック製品そのものの削減に着目されています。 もちろん、それらの取り組みは、環境対応を進める上で大切な取り組みだと考えていますが、我々プラスチック加工メーカーとして、別の観点でCO2削減に貢献できないか、日々模索しながら事業を進めていることをご紹介できればと思います。 例えば、弊社

          SI接頭辞の豆知識

          理化学の世界ではとても大きな数字やとても小さな数字が使われることがあります。 今回は単位の前につける数の名前を見てみます。 これを見ていただけるとわかると思いますが、『M(メガ)』から大文字になります。 『k(キロ)』は小文字であって、大文字の『Kはケルビン』という単位になります。 理科学の世界では大文字と小文字で意味が変わるものが多数ありますので、 気を付けましょう。 他にも、よく耳にする間違いとしては『㎟をミリ平米』という人がいますが、1㎟=1/100万 ㎡なので、『

          自動車のエンジン周辺部品に使われるプラスチックってどんなもの?

          自動車のエンジンは、走行中に非常に高温になるため、それらの部材は耐熱性の高いものが必要とされています。 ですから、一昔前は『金属製』が当たり前でした。 しかし、近年では主に車体の軽量化を図って、耐熱性の高い樹脂を用いら(プラスチック化さ)れる部品が多くなってきました。 |様々な特徴を持つプラスチック材料例えば、ポリアミド樹脂は耐熱性が高く、また耐薬品性や耐油性にも優れるという特徴を持つので、自動車のエンジン周辺部品として使うには最適な樹脂(プラスチック)です。 ガラス

          自動車のエンジン周辺部品に使われるプラスチックってどんなもの?

          金属弾性ロールの種類と特徴

          弊社の多層製膜装置には、従来から ①フレックスロール という金属弾性ロール(鏡面)の装着が可能でしたが、この度、少し違うタイプの金属弾性ロールである ②UFロール を追加導入しました。 そもそも、金属弾性ロールは薄いフィルムのRoll To Roll成型において、金属剛性ロール同士でキャスティングする(フィルムを挟む)と『バンク抜け』という欠点が発生し易いなどの問題点を解決するため開発されたものです。 ロール同士で挟まないキャスト成型やエアナイフ成型では不可能なフィルム両

          樹脂フィルムの作り方

          今回は当社の多層試作機等の製膜装置(押出成形機)でフィルムを作る方法を簡単に説明しつつ、 特に、フィルムを製膜するために必要な要素である『(フィルムの)冷却方法』にもフォーカスして、ご紹介したいと思います。 そもそも、なぜフィルム作りにおいて『冷却』する必要があるのでしょうか? まずは、押出成形の方法を見てみましょう。 1.フィルムの作り方以前の記事でも、ご紹介していましたが簡単に概要説明すると、、 フィルム押出成形では、 ① ホッパー に材料となる樹脂ペレットを

          多層フィルム量産化をご検討中の皆様へ~多層試作機の活用のご案内~

          今回は、弊社の多層押出フィルムラインの量産化検討のご紹介をさせていただきます。多層フィルムの量産化をご検討されている方には、是非一度、弊社の試作ラインでの量産化検討をご検討いただければと思います。 2020年9月の多層押出フィルムラインの設置以降、皆様からの受託量産化の検討を主目的とした多層フィルム試作を実施してまいりましたが、様々なフィルム化ニーズに対応できるよう各種メンテナンスと改修を実施してまいりました。 もちろん、全てのフィルム量産化に対応可能なわけではありません

          多層フィルム量産化をご検討中の皆様へ~多層試作機の活用のご案内~

          プラスチックの業界用語って? 熱可塑性樹脂part③

          プラスチック加工メーカーがよく取り扱う樹脂の種類のご紹介part③です。part③は、今回はスーパーエンジニアリングプラスチックをご紹介します。前回に続き、業界の略称を書き出してみました。我々はスーパーエンジニアリングプラスチックを略称で「スーパーエンプラ」と呼んでいます。また、「よく取り扱う」というよりもこれらの樹脂は非常に高価で高機能な樹脂であり、これまでご紹介した「汎用プラスチック」や「エンプラ」とは異なり限られた部品用途や、材料も限られたメーカーで取り扱われています。

          プラスチックの業界用語って? 熱可塑性樹脂part③

          加飾/ディスプレイ用途のコーティングフィルムの開発/上市を進めています

          今回は、押出フィルムの後加工を行ったコーティングフィルムの開発についてご紹介します。 ウェーブロック・アドバンスト・テクノロジー(以下「WAT」)では、既に製品として上市している成形可能加飾フィルム、ディスプレイ用成形フィルムの販売を行っています。 但し、いずれも、ラミネートフィルムや押出フィルムであり、どうしても表面特性が製品要求に足らない時に、既に保有商品にコーティングを行うことで、表面特性を向上させたフィルムが使われています。 そこでWAT事業開発部では、社内及び

          加飾/ディスプレイ用途のコーティングフィルムの開発/上市を進めています