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[DEVスターターガイド] 第一章 DEV Protocol について

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DEV Protocol とは

Devとは?

「Dev」とはプロジェクトの名称です。どんなプロジェクトかというと「人々の課題解決に挑むクリエイターをクリプトエコノミクスを通じて、支援者がクリエイターを持続的に支援できるサステナブルなプロジェクト」です。

Dev Protocol とは

「Dev Protocol」はクリエイターの継続的な支援を目指したテクノロジーで、プロトコルの名称です。開発者はこのDev Protocolを使い「Dapps」と呼ばれるアプリケーションを開発することで誰もが DevProtcol を活用した分散型システムを作る事が可能です。

Dev Protocol は「完全分散型、オンチェーンガバナンスのミドルウェアプロトコル」であり、Dev Protocol を通じてつくられたDapps はステーキングを通じてクリエイターと支援者の双方に収益をもたらすことができる可能性を備えます。ちなみに、Dev Protocol 初の Dapps は Stakes.social(※)で、このDapps 上では、実際にOSS支援を行う事ができます。

またDappsを中心に構成され、一連の取引(トランザクション)の発生を伴う、第三者に依存しないブロックチェーンサービスのシステムは「De-Fi(分散型金融)」と呼ばれることもあります。

Dev Protocol のしくみ

Dev Protocol は「 イーサリアム(Ethereum)」と呼ばれるブロックチェーンのプラットフォームによって作られています。より正確に言えば、イーサリアムブロックチェーンのトークン規格である「ERC-20(イーアールシートゥエンティ)」に基づいてつくられているものです。

「トークン」とはブロックチェーン技術を用いて発行された独自の暗号通貨や暗号資産のことで、有名なものとしてはビットコインやイーサ(イーサリアムのトークン)があります。ビットコインとの違いは、イーサリアムはスマートコントラクト機能を備えている点です。Dev Protocol 上のトークンもスマートコントラクト機能を備え「Devトークン」と呼ばれています。

オープンソースプロジェクトを対象とした Stakes.social では、 DevトークンをOSSプロジェクトに対しステーキングすると、そのトークンがステイカーにとって一時的に使えない状態になることで、ブロックチェーンのネットワークに貢献しOSS開発者と支援者の双方に収益をもたらします。

なぜDev Protocolがスマートコントラクト機能を備えたプラットフォームを選んだかというと、その理由の一つは「第三者を介さず、信用のおけるトランザクションが処理できるため」です。DevがOSS開発者支援のためにスマートコントラクト機能を備えた暗号資産を選択した理由については、こちらの記事も参考にしてみてください。

Dev Protocol を使う上での注意点

さまざまな特徴を備えた Dev Protocol ですが、イーサリアム上で動くERC-20トークンのため、開発したDappsを動作させるときやDev トークンを入手する際には「ガス代」と呼ばれるイーサリアムの手数料の存在に注意する必要があります。

ブロックチェーンによる暗号通貨を送金するとき、暗号通貨を採掘した人(マイナー)への手数料が支払われますが、イーサリアムをベースとしたDev Protocol では、それに加えトランザクションに対し手数料を支払う必要があり、それらの合計が「ガス代」となります。このガス代は、イーサリアムのプラットフォーム上では必ず発生するものです。

Dev Protocolでの取引を行う際もガス代の分の手数料が発生するため、まずはガス代の存在を認識し、どのようにすればガス代を節約した取引が行えるかは、常に考えておく必要があります。また、Dapps開発者以外が支援の目的で Devトークンを購入する際も、ガス代は必要になります。

※Stakes.socialとは

Stakes.socoal(https://stakes.social/)では、オープンソースソフトフェアプロジェクト(OSS)の支援者がプロジェクトにステーキングすることにより生じるステーキング報酬を、開発者と支援者で分配する仕組みが実現されています。開発者はこれまで公開していたOSSに変更を加えることなく、プロジェクトの収益化を始めることが出来ます。

DEV Protocol の目指すもの

Dev Protocolは、人々の課題解決に挑むクリエイターをクリプトエコノミクスを通じて支援したいと考えています。とくに、クリエイター側の持つ課題としては、(1)経済的評価の獲得 (2)プロジェクト持続性 (3)プロジェクト運営 があると考えています。

この項では、オープンソースプロジェクトを例に、DEV Protocol が目指すものについて説明します。

(1)経済的評価の獲得の課題

オープンソースプロジェクトは、それ自身またはその一部が何らかの課題を解決するために広く使われることを前提として、そのソースコードを一定の規約のもとに公開しています。オープンソースであると同時に直接的な使用料が徴収されることは少なく、私達が日常的に価値を評価するために利用する「市場通貨への価値換算」がしづらい状況となっています。

こういった成果物やクリエイターの価値を算定するために、第三者がレビューして外部的な評価を与えることも出来るかもしれませんが、Dev Protocol では「ソーシャルトークン(※)」を通じて、より自然かつ客観的なかたちでその経済的評価をリアルタイムに可視化・価値化することを可能にしています。

その結果、クリエイターは自身の成果物の価値を指標として得られるだけでなく、自分自身がどのような経済的評価を持つオープンソースを使ったプロダクトを生み出せるのかという一つの指標を得ることが出来ます。

オープンソースプロジェクトを活用する側も、ソーシャルトークンによる支援状況を確認することによって、その品質や活動が課題解決のために有益であるかを知るための指標として星の数による評価や、テキストによるレビュー、ダウンロード数などの既存の指標と同様に役立てる事ができます。

※ソーシャルトークンとは

ソーシャルトークンは、個人やコミュニティが発行するトークンを指します。それぞれ、それを発行した個人やコミュニティに紐付いており、その一つである「DEV」はDev Protocolに関わりのあるトークンとなります。

(2)プロジェクト持続性の課題

オープンソースプロジェクトを継続するために、これまではクリエイターが時間・開発環境・ネットワーク環境・サーバリソース等を自身の負担の下で提供し続けることが基本となるケースも少なくなかったと考えています。

しかし、社会課題解決のための有益な活動を行うために、開発者自身が身を削る必要はないのではないでしょうか?Dev Protocol では、支援者(パトロン)がソーシャルトークンをステーキング(※)することで、オープンソースプロジェクトの開発に活動資金を提供し、かつ支援者にも長期的なステーキングを通じて利益を還元することができます。

※ステーキングとは

ステーキングとは、暗号通貨を売買することではなく、保持し続けることで継続的に報酬を得られる仕組みです。ステーキングが可能な暗号通貨でしかこの仕組みは機能しませんが、トークンを保持し続けることでその暗号通貨のネットワークの維持に貢献するため、その結果報酬を受け取る事ができます。Dev ProtocolではDEVによるステーキングが可能です。

(3)プロジェクト運営の課題

オープンソースプロジェクトのクリエイターは、これまでは基本的に、クリエイターであると同時にプロジェクトオーナーである必要がありました。もし自分のプロジェクトに他の開発者からコミットがあった場合でも、プロジェクトオーナーにとってそういったコミットの受け入れ判断を下すことは重く、権限も中央集権化したものにならざるを得ませんでした。

しかし、ソーシャルトークンを活用することにより、ステーキングを通じてプロジェクトを運用することが出来るようになります。これにより、プロジェクト運営を中央集権的なものから分散されたものに置き換えていく事が可能になり、オーナーと支援者による共通のガバナンスによりプロジェクトを運用することが出来ます。

さらに、独創的なWeb3.0技術より、様々なWebプラットフォームおよび分散型サービスと柔軟に統合して、プロジェクトの成長を加速させることも可能にします。


※DEVトークンとPropertyトークンについて

DEVトークンは前述の通りステーキングを可能にするトークンですが、Propertyトークンは、クリエイターのための株式のような位置づけとなります。Propertyトークンによって、クリエイターに対してはクリエイター報酬が、支援者に対してはステーキング報酬が提供され、プロジェクト関係者に対してはPropertyトークンを付与することでプロジェクトの運営に参加してもらうことが出来るようになります。Dev Protcolでは、これらの仕組みの提供によりクリエイターの負担を軽減し、支援者による持続可能な継続支援を目指しています。

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