昆布ツーリズム モニターツアー②  「クラフトの町で才能を開花させる」

瑞龍寺を後にして、次に向かった先は、「そば蕎文(きょうぶん)」。

昆布ツーリズムなだけに、昆布出汁の美味しいお店に連れていこうと  「そば蕎文(きょうぶん)」を選びました。

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「そば蕎文(きょうぶん)」の出汁は、相当の量の昆布を使っていると聞いたことがあります。

メニューの中で、私が、特におすすめは、「すだち蕎麦」。
でも、残念ながら、夏のメニューと言うこともあり、今回は、あきらめていたのですが、ご主人のご厚意で特別に作ってくださいました。

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ガラスの器に盛られて出てきた「すだち蕎麦」は見た目にも美しく、すだちの香りと酸味が絶妙。それにしても、出汁を口の中に入れると、角のない優しい口当たり、濃くもなく薄くもなく、本当に昆布の旨みが活きています。さっぱりとした美味しさです。

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全員、お出汁を飲み干しました。

さらに、冷たいお蕎麦を食べたら、温かいお蕎麦も食べ比べてみたいという提案に全員一致で、「花まき蕎麦」を追加注文し、3人で分けて食べました。

この「花まき蕎麦」は、温かいかけそばの上に、海苔がたっぷり乗せられています。薬味はわさびのみで、海苔を花に見立てたことから、この名前がついたそうです。

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昆布だしの旨みがギュッと凝縮された出汁を飲んで、ほっとしたところで、いよいよ、千本格子の家並みと、銅片の敷き込まれた石畳が美しい、高岡の鋳物発祥の地 金屋町へと向かいます。

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まず、最初に向かった先は、高岡鋳物資料館。

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400年にわたる鋳物産業の歴史を背景に、鋳物製品、多種多様な造型、鋳造用具などの資料を見学しました。

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その後、石畳通りを歩いて、鉄瓶専門店「鐵瓶屋」へ。地元釜師の名作や国内最古級の逸品などを見て、次に「高陵金寿堂」へ向かいます。

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名工の作など500を超える茶釜や美術品を拝見させていただきました。

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素晴らしいーー。

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高岡銅器は鋳造技法を用いて作られますが、主に、形を作る「原型」、金属を流し込む「鋳造」、彫りなどで模様付けを行う「仕上げ」、色付けを行う「着色」という4つの工程をたどり、それぞれの熟練の職人が連携し、一つの作品が出来上がっています。

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また、「着色」というと、塗料を塗ったり、吹き付けたり、または上から色を重ねたり・・というふうに考えてしまいますが、実は、そうではなく、銅や真鍮が持つ腐食性を利用し、薬品や炎をコントロールして、発色させる伝統技術なんだそうです。

薬品と言っても、昔はどうしていたんだろう?

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銅の色付けに必要な素材は、大根、糠(ぬか)、米酢、梅干、日本酒など天然の素材が使われていて、大根おろしと一緒に煮たり、糠みそをつけて赤くなるまで熱したり、日本酒や食酢などで作った液体を焼き付けたりと、化学反応を起こさせ、腐食や錆を起こすことで色を出していたそうです。

ここまで来るのには、先人達が試行錯誤を繰り返して研究し、開発してきたものなのですね。凄いなーーー。

そして、今回、青木さんが挑戦するクラフト体験はその「着色」。

体験場所は、ORII GALLERY。金屋町から、土蔵造りの町並みが美しい山町筋へと向かいます。山町ヴァレーの中庭を抜けて、八ノ蔵へ向かいます。

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有限会社モメンタムファクトリー・ORII 。               鋳造品でしか表現できなかった伝統着色技法を発展させ、1mm以下の薄い銅板への発色を成功させ、銅や真鍮から引き出される本物の色彩にこだわり、可能性を追求し続けているそうです。 八ノ蔵は、ORII galleryになっています。今回は、 そちらで着色を体験します。

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青木さんが選んだのは「トレイ」。                  スタッフさんが丁寧に指導してくれました。

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着色する銅の板をやすりで磨き、糠を塗っていきます。

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バーナーで表面を焼きます。スタッフさんにバーナーの使い方を聞いて、 早速、取り掛かります。

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火をコントロールしながら、焼き上げていきます。

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一気に火力を強めて、さらに焼きます。・・・この糠が焼け焦げて模様になります。

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真っ黒になって、焼き上がりました。

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ブラシを使って焦げた糠を洗い流します。

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それを薬品につけて、糠をこすって取っていきます。模様が出来た銅板の表面をもう一度磨きます。

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薬品で色を変化させていきます。だんだん黒くなっていきます。ここでいいかなーと思ったらストップ。                     仕上げをお願いしました。コーティング剤を塗ってもらって完成です。

ジャーーーン!!

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いい感じ!! 黒っぽく、渋く仕上げたいという希望どおりにトレイが   仕上がりました。さすが、クラフト女子、着色の才能もありますねー。                                    後日、青木さんが実際にアクセサリー入れとして、写真をアップされていたので、お借りしました。

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何度見てもいいですねーーーー。
                                  高岡銅器四百年の歴史と伝統を進化させたという、伝統工芸士の着色技法を教わり、独特の風合いや発色、何とも言えない色や質感が出ることを直に、体験出来て、本当に感動しました。                

 
さあ、次はいよいよ 昆布ツーリズム モニターツアー③        昆布削り体験へー








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