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カンファレンスという無形消費体験のコンセプト設計 - Designship 2021に込めた想い -

こんにちは。ブランドデザインチームの細見(@shosomin)です。
Designship 2021の開催まであと1ヶ月。現在関係者全員でバタバタと準備を進めています。2020年度と同様にオンライン開催になりますが、カンファレンス前の忙しさはオフライン開催時と変わらないですね笑

そんなDesignship 2021の今年のコンセプトは「/(slash)」に決定しました。

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今回はこのコンセプトが、どのような想いを元に、どのように形作られていったのか、についてまとめてみました。

1.そもそも年度ごとのコンセプトを設計した背景

カンファレンスとしての大方針を具体的に立てはじめた発端は2年前に遡ります。
2019年度、Designshipではカンファレンスとしての根底にある考えや実現したいことを「Conference Identity(カンファレンスアイデンティティ)」として定義しました。(詳細は以下の記事にまとめてあります)

大方針を定義した翌年の2020年度、COVID-19が世界に蔓延するという変化が訪れました。正直、当時はDesignship 2020開催の中止も検討しましたが、幾多の葛藤を経て「東京ミッドタウン開催」から「オンライン開催」へと切り替える大きな決断をしました。

世間の大きな変化、そのような状況下でカンファレンス開催をするスタッフの並々ならぬ覚悟や想いを、しっかりと表現・具体化していきたい。
そこで、もともとConference Identityとして定義した大方針を元にしつつ、昨年2020年度は「Chronicle(クロニクル)」という年度に沿ったコンセプトを立てました。

2. コンセプトをアップデートすることに対する迷い

しかし、2021年度のコンセプト定義へ至るには葛藤がありました。
コンセプトをアップデートすることには大きなコストを伴います。カンファレンス全体の演出から、会場設計、配信サイト、映像、Webサイト、グッズetc…すべてのクリエイティブに統一性を持たせるための見直しが必要になりるのです。

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プロフェッショナルボランティアとして関わってくれているスタッフの数や開催までの日数を考えると、痛みを伴ってまでアップデートするのか、コストに対する効果は得られているのか、議論になりました。

最終的には、スタッフとして、クリエイターとして、

・2度目のオンライン開催に際し、改めて意気込みを伝えたい。2021年度としてのストーリー性を出したい
・Designshipの参加者が毎年参加したいと思えるきっかけ作りをしたい
・一般的なカンファレンスではなく"デザイン"のカンファレンスであるので、演出をこだわりたい

といったカンファレンス体験を妥協したくない想いを優先し、今年度もアップデートする決断に至りました。

3. 「/(slash)」というキーワード

コンセプトの方向性について、まずはカンファレンス事業部長と理事で擦り合わせをしました。
昨年度の「Chronicle(クロニクル)」というキーワードは2020年度の軌跡を歴史に刻んでいく、という想いが込められていました。
2021年度は、昨年度とコロナ禍という状況は変わらないもの、人々は少しずつ環境に適応し始めた片鱗が見えます。そんな状況をさらに背中押しできるように、「前向きに動き出す、未来への創造につなげる」ニュアンスを反映したキーワードにしたいと、ブレストを重ねました。

▼キーワード候補たち

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※Designshipのブレストはいつも盛り上がり、100本ノックさながら様々なワードが飛び交います。

最終的には、Designship 2021がこの暗黒の時代に区切りをつける、アフターコロナへの区切り・転換点となることを願って、「/(slash)」のキーワードを選びました。
(キーワード決定後、デルタ株などの変異ウイルスも発生し、さらに状況の悪化をたどってしまったのですが、転換期となってほしい想いに関しては変わっておりません)

4. ビジュアルに込めた想い

「/(Slash)」というキーワードを元に、今年度向けのビジュアルアイデンティティを策定していきます。
まずは、今年度のテーマである「/(Slash)」をそのままモチーフとしてパターン展開をしたラフを作成しました。

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しかし、Designshipの根幹として定めたブランドアイデンティティは下記です。

・第一線におけるリアル
・一人ひとりことなる筆跡
・軌跡
・熱量

根幹のアイデンティティを変わらず踏襲するために、ブラッシュアップを重ねました。
・Slushの先端を筆先のようなシェイプに変更
・中のパターンは渦巻きつつも一点の方向を目指す動きに、また良い転換点になるよう右肩上がりに配置

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さらに展開性が高くなるように、微調整やパターン作成を繰り返して最終的なビジュアルを決定しました。

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最後に、一口に「/(slash)」というキーワードを設定したとしても、受け取る人によって些細な認識のズレが発生します。
改めてキーワード選定に込めた想いを、ストーリーとして書き起こしました。

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5. Designship2021開催に向けて

このような経緯を経て作成された2021年度版 Designship Conference Identity。
コンセプトに基づいて着々と準備が進んでおります。

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Designship 2021を過去最高のオンラインカンファレンスにすべく、
去年よりもより親しみを持てるブランド展開、Mobile FirstなUXへの転換、配信クオリティーの担保・向上など意識しているので、是非とも参加して体験してください!

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