拝啓 十六の私へ。辛いのは今だけなんて嘘はつきません。#8月31日の夜に
世界が憎くて仕方ないよね。
こんなに苦しいのに、誰も助けてくれない。
助けを呼べる相手もいない。
誰か、助けて。
誰か、助けて。
声に出すことなく、心の中で必死に叫んでた。
死にたくても、死ねなかった。
だって、死んでも虚しいだけだったから。
*
12年前、引きこもっていた高校生の私へ。
あれから、じつは12年も生きてます。
苦しんでいるあなたへ、辛いのは今だけだよ、という嘘なんてつきません。
あれ以上に辛いことがこの12年の間にたくさんありました。
でも、その12年のうちに、
「生きるのが苦しいから死にたい」と思わなくなりました。
そして、最近では「もう充分幸せだったから今死んでもいいな」とも思わなくなってきました。
今はやりたいことがあって、
それは1〜2年ほど生きるだけでは全然足りないことなのです。
12年前の高校生のあなたには、想像できないでしょう。気づいたら、もう30歳手前で、まだ生きるつもりでいるだなんて。
*
12年前の私。
あなたはこれから辛いことがたくさんあります。
だから、別に無理しなくていいのだけれど。
でも、きっと天邪鬼で捻くれ者で負けず嫌いな私のことだから、
歯食いしばって泣きながら何度でも立ち上がるんでしょうね。
馬鹿らしくて憎たらしいけど、
そんな自分が愛おしいと思える12年後も、意外と悪くないですよ。
敬具
最後まで読んで頂きありがとうございます。頂いたサポートは私の癒やし担当、愛猫シャーロックの胃袋にしっかりおさめます!