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サービスデザイナーとして生まれ変わった思考プロセス

この記事は、2018年12月7日に執筆されたものです

みなさん、おはこんにちは! UIデザイナーの井上です!

今日は!記念すべき!あの!
大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』の発売日ですね。
ゲーマーの私大歓喜です。(今日は1日お仕事休んでゲームします。)

さて、「Service Designer's Advent Calendar 2018」の7日目の記事です。

Service Designer's Advent Calendar 2018 - Adventarデザインブログを運営している事業会社 6 社が集結。 各社のデザイナーたちが、プロダクト、UI 、ブランド、組織など、さまadventar.org

今回は、元々Webの受託会社にいた私がサービスデザイナーとして転職して
何を経験して何を学び、何を作ってきたのかを共有したいなと思います。


1. 転職前の仕事と思考プロセス

まずは私がサービスデザイナーになるまでの思考
私がクラウドワークスに入社する前は、広島のWeb受託会社にいました。
大体の仕事の流れはこんな感じですね。

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元居た会社はデザイナーが自分一人だったこともあり、
日々デザインを生み出してはクライアントに渡す、という流れでした。
この時はデザインの専門学校を出たての時期で「自分の中のイメージを具現化することがデザインだ」と思い込んでました。

Webデザイナーとして生きていたこの頃
"ビジュアルをただ創り出す"それだけで終わっちゃってますね。
あくまで私の場合そうだったというだけかもしれません。

ですがこの思考プロセス、完全に死んでます。
そもそもWebの受託会社だと、デザインは作ったら終わりなんですね。

その後、ユーザーにどう届けられたのか
その後、反応はどうなのか
その後、どう改善すれば良いのか


などは私の手には届きません。

更に言うと、私の場合
クライアントの抱える問題の洗い出しについても情報収集が不十分なことが多く
正しい答えを追い求めるというよりは、スケジュールドリブンで動くことが基本でした。

いつしかデザインとはなにか、本当の問題とはなにかを追い求めないデザイナーになっていて

「全てのデザイナーはこうあるべき!!」というものではありませんが
自分のなりたいデザイナー像」とは大きくかけ離れていました。


2. サービスデザイナーとしての仕事と思考プロセス


第1章:芽生え
そんな気持ちが大きくなり、クラウドワークスのデザイングループにJoin。
まず、手がけたプロダクトはクラウドワークスのワーカーアプリでした。

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当時、自分のメンターを担当していた尊敬する先輩デザイナーの方と
iOS,Androidに分かれて、デザインをしました。

サービスデザイナーとしての第一歩を踏み出したわけです。

この時の思考プロセスはこんな感じ。

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クラウドワークスのワーカーアプリに関しては、

Web版で既にサービス内容などがあらかじめ決まっている
アプリも以前よりリリースされていて、デザインの基盤がある

という状態だったので、思考プロセス的にはそんなに変化はないですね。
ただここで私に大きく影響を与えたのが、

はじめて「チームでデザインする」ということ。

この要素が、一人で一回きりのデザインする時には全く頭になかった、改善サイクルを意識することにつながりました。
今まで頭の中にはなかった、思考プロセスの芽生えです。
ここから私の思考プロセスは更に加速していくこととなります。

第2章:つぼみ
ワーカーアプリを担当した後は、「フィークル( ※ファーストリリース時は「スグフィー」という名前 )」というサービスのデザイナーとして仕事をしていました。

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このサービスはファーストリリースとセカンドリリースで大きく変わったので、その経緯はこちらの記事を参照してください!

このサービスのファーストリリース時にデザイナーを担当させてもらったのですが、クラウドワークスのワーカーアプリと違って既存サービスのデザインではなく、 新規事業のデザインでした。
ここで大きく違ったのが、サービスリリース後のプロトタイプからユーザーテストを行うという流れです。

この体験を通して、思考プロセスはこのように変わります。

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はじめて、デザインの先にいるユーザーを意識した瞬間でした。
目の前にユーザーがいて、改善する、サイクルを自分で回すってこういうことなんだなと。
この思考プロセスでデザインすることではじめてデザインとして意味を持ちはじめた気がします。

第3章:開花
そして現在、私はクラウドワークスとJapanDigitalDesignによる「クラウドマネー」という合弁会社で作る新規サービスのデザインを担当させてもらっています。

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ここでは上流(それこそ経営陣との対話から)からデザイナーとして関わることで、またも思考プロセスが変化します。
第1章、第2章ではなかった「問題の発見」を意識しデザインするようになりました。

ここで言う「問題の発見」とは
・ユーザーインタビュー
・ユーザーテスト
などから導き出されるものを指します。

この体験を通して、思考プロセスはこのように変わります。

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わ〜〜!(小並感)

サービスデザイナーになる前の思考プロセスに比べると、めちゃくちゃ進化しましたね。
ここまでいくと、デザインを作るまでに使う時間は膨大になります。
考えることむちゃくちゃ多い....
考える時間が多いほど、成果物は完成度の高いものになりますが
一方で初期のプロトタイプは早く作って改善サイクルを回そうと自分は考えているので
適度なスイッチも必要だなと思いました。

サービスデザイナーとして働くことで、自分のデザインを自信を持って届けようとすることが今はできてるので、本当にサービスデザイナーを選択してよかったなぁ...


3. サービスデザイナーとしての、これから


サービスデザイナーになり、思考プロセスの変化と共に
仕事も私生活(人格)も大きく変わりました。

 1. 物事を順序立てて考えるようになった
 2. 行動する時間より、考える時間が増えた
 3. 物事を本質的に捉えるようになった
 4. 物事を定期的に振り返るようになった

今まで脳筋(笑)で行動主義だった分、動きは鈍りましたが
面倒だったからか子供だったからか、頑なにしなかった「考えてから行動する」という行為をきちんとやるようになりました。

私は、自分の人生の手前にあるものが"仕事"であると常に考えています。
自分の仕事の仕方をデザインすることは、自分自身の人生をデザインすること。
サービスデザイナーとして生まれ変わったことでそういう考えも芽生えました。


ただ、迅速に動かなければならない時もあるので
自分の良さを残しつつ身につけた思考プロセスを変化、強化して仕事に、そして人生にいかせたらと思います。


また、サービスデザイナーになることで得られるものは他にもたくさんあります。
いつかこの話をネタに他の会社のデザイナーさんと盃を交わしたい。

そして、またみなさんに共有できたらと思います。


4. 最後に

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
デザイナーの頭の中ってほとんど覗くことがないと思うので、この記事がなにかのヒントになると嬉しいな〜と思います。

7日目の「Service Designer's Advent Calendar 2018」いかがだったでしょうか?
私の書いた記事が、誰かの心に刺さってくれますように🙏

明日はDeNAさんの記事となっております。
それでは、よいクリスマスを!