見出し画像

ACTANT FRIDAY LEARNING#1を開催しました!

金曜日の夕方は、ビールが解禁されるACTANT FRIDAY。1週間の労働をビールでリフレッシュしながら、普段は定例ミーティングやゼミを行っているのですが、今回は実際に手を動かしながら小さな学びを生める機会をつくっていこう、ということで、”Learning”と題したシリーズの第1回を開催しました。

「デザイン」という言葉の射程が広がった今日、広義でデザインを語る人たちと狭義のデザイナーの間に壁があるなと感じることがしばしばあります。ですが、ACTANTは、ロジカルな左脳的デザインと感性や手を動かした右脳的デザインを二項対立で捉えるのでははなく、これらを両立して自在にコントロールできる人材を育てていきたいと考えています。そこで、まずは描くことや手を動かすことで視点や思考の変化を積み重ねていこうと、このワークショップを設けることにしました。

進行担当は木村恵美理。今日はドローイングをやるということは把握しつつも、メンバーも何をどう描いていくのか知らない状態でスタートです。まず最初に、アイスブレイクとして「先週末になにをしていたか」を、各々が普段よく使っている画材を用いを5分ほどで描いていきます。登山、家族と食事、プランターの手入れ、ゲーム、プールなどなど、皆思い思いの週末を過ごしたようです。

画像1

次にペアを組み、先ほどとは異なる画材でお互いの顔を描きます。これをもう一度繰り返し、ペアでドローイングのための手の役と、目の役に分かれます。手の役は、目をつむった状態で、相手の手となりながら時間内に自分の顔を描きます。目の役は、福笑いのように相手の手の動きを指示しながら、絵を完成させます。最初は自由な画材で、2回目は絵の具を使って指で描きました。顔として成立させようとお互いに真剣なのですが、出来上がりはどれも笑える前衛的な一枚に。そして、数秒ごとにモデルのポーズが変わる高速クロッキーが続き、最後は動き続けるモデルを描くセッションを行いました。

画像2

これまでのドローイングセッションは、木村のバックグラウンドであるナラティブストラテジーの観点に基づいて構成されていたことが明かされます。ナラティブとは、語られるストーリーとその語り方が一体となったもの。最初に「先週末になにをしていたか」というテーマに取り組みましたが、続くプロセスは、このストーリーに対する自分の固定的な表現方法をほぐし、別の可能性を広げるための演習になっていたわけです。

画像3

これを踏まえ、最後にもう一度「先週末になにをしていたか」を描き、壁にこれまでのドローイングを貼り出します。お題に沿った最初と最後の一枚を比べてみると、環境や状況がより具体化されていたり、逆に説明的な要素が大幅に省かれたりと、表現の仕方に対する意識の変化がよくわかりました。また、ドローイングとしても、正確にアウトプットしようというよりも、違った視点や方法で物事を捉えた自由な表現になり、より魅力的なものとなりました。

画像4

意外な展開の連続に盛り上がったメンバー一同。手を動かすことで、普段使わない新たな回路が開かれそうなひとときでした。Learningシリーズは今後も継続していきたいと思います!
(2018.7.6)