IOFT(国際メガネ展)に出展する理由(崩壊と新生編)

展示会の話になると必ず誰かが口にするのが一般開放です。

一般開放は崩壊の第一歩
しかし、商談を中心とした展示会で一般開放をするのはメーカーや小売業に関係なく業界にとって自殺行為だと思います。
一般開放を主とした見本市と商談会では目的が全く異なります。
展示会に出展するメーカーは一つの展示会で莫大な金額をつぎ込んでいます。
この費用を回収が出来る受注や見込みがなければ出展は出来ません。
もし、その様な場に一般の来場が有ったらどうなりますか? 商談が出来ますか?
そんな事は少し考えれば答えが出ます。

一般開放は劇薬?
もし、IOFTの様な展示会で一般開放をするなら方法は一つです。
今の様な平日開催ではなく、金土日曜日の週末開催がいいでしょう。
全日本模型ホビーショーの様に金曜日に業者、土日に一般の様に完全に分けるのが理想的です。
小売店に合わせていた展示会がユーザーに合わせた見本市にシフトする事になります。

例えば、週末に自店の顧客を連れて予約受注をすれば在庫が減り楽ですよね。
ユーザーが出展しているメーカーから直で購入するなら取引の有無は関係ありません。
それを自店でレンズ購入なら多少なりとも利益はありますし、取扱のないブランドを知る事が出来ます…が!!

さて、勘のいい眼鏡小売店さんなら、これが自店にとってどれほど危うい事か想像が出来るかと思います。
一般開放が始まれば国際展示会の必要性は無くなります。
日本市場に特化した展示会が主になるでしょうが、果たしてメーカーにそれにどれだけのメリットがあるでしょうか?
市場がドンドン縮小化していく日本の市場での展示会そのものの必要性を問われます。
更に言うなら日本からic! berlinの様なブランドが誕生する事は無いでしょう。

理想の展示会?!
我々の様なマイクロブランドには全日本模型ホビーショーの様なスタイルの方が日本の展示会では理想形かもしれません。
ユーザーに自社製品を見てもらい、そこで直売・予約や自社EC販売、始めとする様々な販売形態でメガネフレームを販売する。
メガネフレームは今より個性的に特化し世界に通じる物が生まれる可能性があります。
フレーム価格も手頃な価格から超高額まで、もっと幅が出来ます。
検眼やレンズの問題が有りますが、それに対応したビジネスは直ぐに出てくると思いますし、眼科医の処方箋があるなら対応出来るメーカーは有ります。

新たなビジネスモデル?
ユーザー向けのイベントでは福井県鯖江市で6月に開催される「めがねフェス」や1~2か月程度の間隔で「大人のめがねサークル」等のイベントを少しづつですが始まっています。

これらのイベントの来場者・売上・規模等が今の2倍、5倍、10倍になれば、マイクロブランドは市場性をよりニッチ化したイベント専用商品を発売するメーカーが出てくるでしょう。
世界中のメガネ好きが日本に眼鏡を買いに来るって事も夢物語ではないと思います。
メガネフレームは眼鏡店で買うから、メーカーで買うに変わるかも知れませんね。

勘違いする人がいるかもしれないので補足すると、眼鏡店の形態は多少は変化するかもしれませんが、今まで通り買えると思います。

まぁ、これは私個人の考えで、「変なこと言うなよ!」「それは間違っている」「バカが!」っと言う業界人も多数いるかと思いますが異論がある業界人は自分(自社)の発信媒体で語って下さい。
絡む気は全くないです。

いずれにせよ、2020年は業界の展示会は「変革なのか終焉の始まり」になるのではないかと思っています。

終わり

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