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ホン雑記 Vol.425「いやでも解決策としてはマジで至高だと思う」

昨日のさんま御殿で「出てる鼻毛をどう知らせる?」問題が話題にのぼった。視聴者からの投稿が高校生の男女かつ、女子が出してる側だったんで、一応そんなシチュエーションでの話になった。

この手の話になると、結局最後は「お手洗いに行かせるように仕向けて、本人に気づかせる」という側が勝利をもぎ取るケースが多い。気がする。
もしオレがそのJKだったら、いや別にJKじゃなくてもいいんだけど、女子だったらどんな方法がいいだろうか。


まず、言わないという選択肢は有り得ない。
それってJKのアタシがもしヅラで、人前でズレてても教えてくれないという所業と同じことじゃないの。

クソマズい料理を出されて、それを美味しいと言う男も、オレには理解できない。いやいや、その味でいいと思い続けるんだぜ? クソ下手な料理を作り続けて、自分の前だけならまだしも、外でそれをキャッキャ振る舞う可能性もあるんだせ? それが愛かね? ん?

で、オレ的には、本人に気づかせるってのもアウト。ハッキリ言ってむちゃくちゃハラ立つと思う。
エレベーターに知人とふたりで乗って、自分が不用意に放屁したとしよう。あ、オレの場合だったら即自分で何かくっちゃべるだろうけど、オレが淑女だったら、やっぱりスルーする男はお断りだ。なんかの反応くれよと。
なぜかって? いや、だってスルーできないじゃないっすか、そんなもん。ふたりの間には厳然たる事実として(生涯)刻まれる。もうそれは確定なんだよ?

見て見ぬフリは、いや、聞いて聞かぬフリは、嗅いで嗅がぬフリはもうできない。
なぜかって? いや、だって放屁した事実は取り消せないじゃないっすか、そんなもん。
どうせ生涯刻まれるんだったら解ケツ、いや、解決しないといけない。その事柄に触れてあげて初めて、刻まれる記憶は薄まる。それこそが真のスルーというものだろう。たとえそれが、半スルーぐらいしかできないとしてもだ。逃げたら一生付いてくるよ。

そんなね、なかったことにするなんていうようなね、浅はかな考えでね、今後どうやって生きていくのって話。臭い物に蓋をするっていう姿勢じゃ何も解決しない。放屁の話だけに、なんの例え話にもなってないやんけ。へへへ(この文字はひらがなです)。

鼻毛もそれとおんなじだよ。化粧室での彼女は「あぁ、あいつワンクッション設けやがったなぁ。直接言いにくいと思って、ワンクッション設けやがった。しかもそれが最善の策と思うてけつかる。………。安っ! やっっっす!」と憤るだろう。オレならそうなる。
で、席に戻ったら「この男も『あぁ気づいてくれたんだぁ』ってマヌケづらで思うんだろなぁ」って、アタシ思うんだろうなぁ、って席に戻る前に化粧室ですでに思うわけでしょ。恥の入れ子サービスなんだよね。
その間、何回も鼻毛出(はなげで。いや、出鼻毛のほうがいいか)を認識するんだよ。しかも相手もそれやってんだよ、きっと。出鼻毛認識のラリーが止まらないよ。しかも互いに気づかないフリ。地獄やね。

出鼻毛を告げる目的が、相手に認識させるってことは確定してるわけじゃないっすか。ぼんやりと告げたところで、脳がぼんやり半分だけ鼻毛を認識するとかないじゃないっすか。長さで半分? 細さで半分? 断面積で半分? いやいや、どれも無理じゃないっすか。「鼻毛が出ていることに、私はうっすらと気づきかかっている」なんて状態有り得ないじゃないっすか。

オレだったら「お! 初めての鼻毛みーっけ!」っていう男にホレたいねぇ。もう恥ずかしいことは確定なんだから「いやいやいや、ぜーんぜん、ぜーんぜん恥ずかしくないから」っていう既成概念のほうを薄めるしかない。これは気づくか気づかないかと違って「うっすら」が通用する。「あ、あれ? そうかしら? そ、そうよね。人間だものね」なんてふうに洗脳し得る。出てるか出てないかはダメだ。それは0か1で表される、冷たいデジタル信号のようなものだ。中間はない。グレーはないのだ。
その点、人間の恥の感覚は時代や洋の東西によって様々に変遷する。今から時代を動かすつもりで「初めての鼻毛みーっけ!」と言ってみよう。何かが変わるかもしれない。


マジな話、オレが女だったら、もうね、ダイレクトに抜いてほしい。
「痛っ!」と強制的に声を出させられるからだ。「みーっけ!」ではまだ、かぁ~っと頬を赤らめてパニックになる場合がある。あぶない。
人間は動かないでいると、ずっと動けなくなる。そういうことをオレはよ~く知っている。スカイダイビングなんかでもそうだ。飛び降りるのに逡巡するする時間が長引くほど、最初飛べたかもしれない勇気よりも多くの勇気を要していく。

かの名優ウィル・スミスは、スカイダイビングの経験のあと、こんなことを言ってくれている。
「神は恐怖の向こう側に人生最高のものを置いておく。あなたの一番の恐怖の向こう側に人生で最高のものがある」と。
時期が時期なだけに、この名言があまり刺さらない人も多いだろうことが誠に遺憾である。

「痛っ!」は意を決したダイブと同質の働きをする。「痛っ!」とアクションをさせられたことで恐怖(恥)はかなり拭える。半歩前に出ることが肝要だ。それだけで心のフットワークは十分に軽くなる。そうしたら続いて「も~ぉ」なんていう猫撫で声も出しやすくなる。それから「いきなり抜くんじゃなくて、こっそり教えてよね~」というかりそめの言い訳にもっていける。
つまり、君は何も間違っていないよと、オレの「イキナリ鼻毛抜き作戦」が間違っていたよと、自分の落ち度にもっていくわけだ。

優しさって、そういうこと。



なにこれ。




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