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人生エッセイ「エスの少年時代」

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少し変わった少年「エス君」が幼少期から大学生時代まで体験した「出来事」「感情」「思考」を生々しく綴ったエッセイです。時系列順に読んだ方が臨場感があると思います。 <概要> 幼少期…
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#小学校

小学1年生の頃の話

<文字数:約13000字 読了目安時間:約26分>

身だしなみ
 お母さんに「腕を広げて」と言われた。言われた通りにしたら、新しい服を着せられた。じゃあこれはどう?と言われ、次々に別の服を着せられた。普段優しい母は、身だしなみにはうるさく僕を何度も着せ替えた。母は以前は服屋で働いていたらしく、服が少しでもほつれているとミシンで修復した。小学校の入学式のために、身だしなみをきちんとしないといけない

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小学2年生の頃の話

<文字数:約7500字 読了目安時間:約15分>

2年生になった
 国語の教科書にはいろんな話が載っている。これを保護者の人、つまり母に朗読する「本読み」の宿題がいつも課せられる。教科書には、「おてがみ」というタイトルのカエル君の話が書かれていて、これを読まなければならない事が嫌で仕方なかった。一年生の頃からカエルが嫌いだと皆に知られているのに、どんな気持ちでカエル君の話を朗読すればいいのか。嫌

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小学3年生の頃の話

<文字数:約5000字 読了目安時間:約10分>

新たな科目
 3年生になると、「生活」という科目が無くなり、「理科」と「社会」という科目が増えた。ただ、兄が既に通った科目だと思うと、新鮮な道を通っているというより出来上がった道をなぞっているような気持ちになる。

道徳の授業
 道徳の授業では教科書を朗読して内容について考える。しかし、国語の授業となんらやっている事は変わらないように感じる。なに

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