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亀甲名栗のパームレストを買った

HHKB専用 亀甲名栗木製パームレストを買った。去年 REALFORCE から HHKB Pro に乗り換えてからずっとバード電子の木製パームレストを使っており、それをリプレイスした。使うたびに感動がある。もっと早く手に入れればよかった……

機能や加工について公式に詳細で読みやすい解説がある。

簡単に書くと HHKB に最適化された木製のパームレストで、キーボードルーフにもなる。表面には亀甲名栗という伝統の加工がされている。職人さんの手作りなので高品質だが値段が高い。受注生産で発注から一カ月後に届く。そういうハイエンドな商品。

パームレストについて

僕は硬いパームレストが好みなので毎回木製のパームレストを選択する。去年 HHKB Pro を購入したときは定番っぽいバード電子の木製パームレストにしたのだが、この亀甲名栗のパームレストも候補に挙がった。が、値段がめちゃ高かったのと、とりあえず定番のシンプルなものがよかろうと考えその時は見送った。

1年半使って特に不都合はないのだが、思ったよりも HHKB Pro がよかったので周辺機器のグレードアップを試してみたくなり今回購入した。Web 上のレビューも総じて高評価だったので高価だが安心して発注できた。

購入するにあたってメーカーの松葉製作所についても調べてみると、商品化された過程や製作所についての情報などがまとめられている記事があった。読んでいると、高品質な木製の製品いいじゃん、せっかくだし日本の職人技術を応援しよう、みたいな気分になる(オタク、蘊蓄があるものを好みがち)

やはり製作するにあたっては既存製品のパームレストとの比較があったようだ。一連のストーリーに納得感がある。こういう地に足がついているメーカーと商品が好き。

どうすればバード電子さんがお作りになっているパームレストとは違うものにできるだろうかと考えた結果、思いついたのが名栗加工でした。

https://happyhackingkb.com/jp/life/hhkb_life35.html

色は HHKB Pro がグレーなので、トーンをあわせてブラックチェリーを選んだ。細かい話だが暗い色の方がウォールナットで明るい色の方が「ブラック」チェリーなのでやや混乱した。高い買い物なので発注操作にプレッシャーがかかる……

とにかくかっこいいパッケージ

受注生産ということで発注後1ヶ月経って届いた。Web ページを見た時も思ったが、単に武骨な職人感があるだけでなく、見せ方がモダンである。

SUPER COOL PARLM REST MATSU !!
箱かっこよすぎない?
ゴムバンドと蜜蝋クリーム、滑り止めの足がついてくる

使ってみた

このパームレスト、他の製品と比べて縦幅がかなり長く、卓上に置くとなんというかソロバンっぽい。レトロ感あり。

左は iPad mini 6(長辺195.4mm)

手を置いてみると木の感触が気持ちいい。表面の加工(亀甲名栗という手作業の加工方法らしい)の感触もあって、今、私、木を、触っています、と強く感じられる。

適度な凸凹感のある木の感触

縦幅が長いし、もしかするとちょっと邪魔になるかな……と思っていたのだが、手前のカドのR加工が素晴らしいせいだろうか、全然引っ掛かりを感じない。HHKB の上からパームレストの一番下まで、ゆるやかな滑り台のような一連の傾斜になっている。大きな公園にある横幅のデカい滑り台みたいな印象だ。

幅広でどっしりと手を置ける

で、タイピングしてみると、デカいパームレストの安定感がしっかり感じられる。手の底を広い面積でべったりと支えてくれるので、打鍵が安定する。比較してみると通常サイズのパームレストって結構手を詰めて置いていたんだな、とあらためて思った。

あとは木製で中が空洞なせいなのかなんなのか、タイピングの音と振動が反響するような気がして楽器っぽさが増した……ような気がする。

僕はキーボードの手前のスペースで飯を食ったり iPad やノートで書き物をすることがあり、その際にはデスクマットをグイッと奥に追いやってスペースを開けるのだが、縦に長いのでちょっと邪魔になるかな、という懸念があった。でもこの製品はキーボードルーフにもなるので、そういう場合はキーボードの上にかぶせて置いてしまえばむしろ大きくスペースが確保できる。飯を食っているときにキーボードが汚れる心配もなくなる(このパームレスト自体が汚れることも気にはなるが……)

ちょっと軽すぎるかな、と思ったのだが、このキーボードルーフ状態への移行を気軽に行えるので、これぐらい軽くてよいだろう。

手前の空間を空けて作業ができる

持ち歩く際にはカバーをゴムバンドで止めて固定できる。そのためのゴムバンドが付属していた。市販の幅広オーバンドっぽい。

専用につくりこまれた超高級バンドが付属しているパターンもいいが、「しっかり止まればなんでもいいし……そこにあった市販のゴムバンドで軽く止めておくか」という趣がよい。侘び寂びがある。

ゴムバンドで固定した状態

この辺が量産品では実現できない職人技の精度なのだと思うが、HHKB Pro 本体とガッチリ噛み合ってビクともずれない。持ち運ぶ際のストレスがまったくない。感動がある。

お弁当箱感あり

底部に貼り付ける滑り止めが付属していたのだが、フェルトのデスクマットの上での運用なのでとりあえず使っていない。が、やや滑る。ルーフを兼用しているため裏側がくりぬかれており、机との設置面積が少ないため摩擦が少ないのだろう。気になるようなら貼るかもしれない。

買ってよかった

公私ともに永遠にキーボードを打ち続けるので、身体に接触するデバイスは投資効率が高い。買ってよかった。

全然どうでもいい話なんだけど、うっすらと木の匂いがして、子供のころによく遊んだ市の児童館みたいな建物を思い出す……なんでだ? 時代的に木製のけん玉とか、そういうものが多く置いてあったせいかもしれない……

とても満足感があったのでカラバリのウォルナットも試してみたい気持ちになった。あと、値段は高いのだが、ふるさと納税の返礼品にも出ている(僕も今回活用した)

ちなみに、別製品だがカドにRをつけるところの動画があった。当たり前だが一発で削るんだな。

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