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現代版綱渡り『スラックライン』

スラックラインは、一本の綱の上で技を見せ合う競技(90秒間)で、「綱」が一本あればどこでもできるスポーツだ。

World Slackline Mastersの2019年の動画をみてみよう。

いきなりトッププレイヤーの技をみると、浮世離れした世界に見えるかもしれないが、もともとクライマーやキャンパーの暇つぶしとして生まれたものなので誰でも楽しめる。

「綱」だけあればいい、というハードルの低さから、スラックラインの遊戯人口は世界で300万人、日本でも4万人を超えると言われている。

BBQ場やキャンプ場では、見かけたことがある人も多いかもしれない。

かなり認知度も既に高いスラックライン。その発祥は、アメリカ・カリフォルニア州のヨセミテ国立公園で、クライマーがバランス感覚を養うために公園内に鉄製チェーンを張ってその上を歩いた遊びであると言われている。

もし「綱渡り」を期限とするのであれば、ポンペイの壁画にも綱渡りの絵が記されており少なくとも2,000年続いているスポーツとなる(笑)

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この綱渡りの現代版ともいえるスラックライン。ドイツのギボン社等、スラックラインメーカーが2007年に同時多発的に生まれ、幅広の5cmのポリエステルラインが生まれたことで一気に競技難易度が下がり、多くの人が遊べるようになったという。

日本でも2009年からギボン社のスラックラインが発売開始し、2010年にはギボン社主催で東京豊洲にて日本オープンが開催されている。

スラックライン界では、日本人にスターが存在する。2000年生まれの木下晴稀選手だ。

2016年には、若干16歳ながら「X GAMES 2016」(米国)、「NATURAL GAMES 2016」(フランス)、「SLACKLINE MASTERS 2016」(ドイツ)で優勝を飾り、さらに10万人が集まる「GO PRO MOUNTAIN GAMES」(米国)で優勝し、世界の四大タイトルを手中にした。当然、当時の世界ランキング1位、いまでも2位に位置している(2020年8月現在)。

ちなみに、世界チャンピオンということもあり、木下選手にはレッドブル、ZIIIRO(ドイツの時計メーカー)、ギボン等、複数のスポンサーもついている。

また、2013にアメリカで行われたスラックラインワールドカップで念願の優勝を果たした大杉徹選手や、2014年に中学3年生時点で女子世界ランキングに輝いた須藤美青選手等、木下選手以外にも日本から多くのトッププレイヤーが輩出されている。

そう、日本は、すでにスラックライン大国なのだ。

2017年には、長野県小布施町でスラックラインのワールドカップも開催された。それ以降、小布施町は国内最大のスラックラインパークを整備するなど、スラックラインの聖地になりつつある。

ちなみに、2019年のワールドカップも長野県小布施町で開催されている。この時はKDDIというメインスポンサー含め、多くの企業スポンサーも参画しているように見受けられる。

ルールが明確、人間離れした技がとても楽しい、簡単な道具で体験できるという参入ハードルの低さに加え、今後の密を避けたアウトドアレジャーの拡大を考えると、今後も世界で注目が増していくスポーツかもしれない。

最後に、日本ランキング女子1位の福田恭巳(ふくだゆきみ)選手の森の中での演技を載せておきます。

森の中で、びょんびょん。気持ちよさそうだ。


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